ENo.0176　クロムノート・ウェルサキオン

決戦の時を聞いて、俺は静かに息を吐く。
ルオシュのメッセージには短く「了解」とだけ返事をした。
ハイドラ大隊の意向は、誰がそう決めたわけでもないが自然とイオノスフェアへの進軍で固まっているらしい。

いつも通りに勝ってしまえばその瞬間にハイドラという存在は鉄屑に成り下がり、技術は消え去るらしいが。そういう事になりそうだった。
もちろん、ハイドラの時代を終える事を覚悟とともに決意したヒロイックな人間もいるだろうが、少数だろう。
大多数はただ、目前に巨大な市場があるからそこで儲けようと狙っているだけだ。

俺は「終わらない戦火を」という命令を受けてここに来て、その時にはもう終わらない戦火は広がりきっていた。
俺が何もしなくても、きっとこうなっていただろうという漠然とした確信がある。
多分、どのライダーもそうだろう。誰かが欠けていたところでこうなっていた程度の個人集団に過ぎなかったのだ。俺達は。
そう。結局無敵のハイドラ大隊は、徹頭徹尾、身勝手な個人の集団でしかなかった。
蛇の頭はそれぞれが頭脳を持ち、意思を持ち、思考しながらも、最後まで身体を同じ方向に動かせた。

そして、俺もその頭の1つであったのだ。
もちろん、俺達がやっていたのはどう言い繕っても殺人と破壊に過ぎない。そこに誇りなど見出せはしない。

が。どこか、奇妙な充実感はあった。
俺は死後になってやっと、世界に爪痕を刻み付けたのだ。
小さく。微かな。磨けば消えてしまいそうな薄い。けれど確かな傷跡を。

戦争！　戦争！　戦争だ！
喜べよ下種畜生ども。地獄のラッパが響いてきたぞ。
俺達が呼ばれている。
多くの血を流すため、多くの命を踏み潰すため、多くの死を広げるために。地獄の戦鬼が。

よう戦友！　アンタが求めるのは血か？　金か？　闘争か？　栄誉か？　はたまた正義なんて求めてるのか？
まあ、いいさ。どれだって。御大層な理由だろうがクソみたいな理由だろうが、やる事も同じなら逝く場所も同じなんだからよ。

どうあれ、ここにいるって事は俺と同じく戦争をより盛り上げたいってイカレ共だ。
死体と涙と恨みと鉄屑を空高く積み上げたいって、死んだら地獄行き間違いなしの畜生共だ。

同じ死体を漁る野良犬同士、せいぜい仲良く分け合っていこうぜ、なあ？

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格闘反応な命が葉っぱ勢のあなたに。
ユニオン活動は格闘×3　反応×2 → 格闘×2　反応×3の順で更新毎に変更していきます。

10人の状態で死亡者が出た場合、また2更新以上行動しない場合は参加許可を外す可能性があります。ご了承ください。

ユニオン購入は何かしら意見あるまでは機動力＋3%を予定しています。