第2週目 アンナロッテの一週間
◆日記
あの記念すべき戦場は、この五年間の戦場とそう変わらないものだった。
雇い主の仰せのままに敵がころころ、味方がころころ、雇い主までころころ変わってきたアンナには、敵が異形のものだろうが、中に人間が入っているハイドラだろうが違いはないと思っている。
錯乱したライダーを乗せたハイドラの鎮圧。アンナの仕事はただひとつ、敵を見つけることだ。
『おや、霧だよアンナ』
<<創造主>>の声は妙に弾んでいる。見たらわかる。索敵機を連れてきてくれて正解だったなとほくそ笑んでも、声には出さない。
「懐かしい? 集中して。こっちは操縦にまだ慣れてないんだから」
『おおっとそうだった。無駄口を叩いている間に死んでしまう』
モニター上のデータが更新される。武器の代わりに山ほど積んだレーダーで捉えた戦況だ。信号や挙動から、敵味方のマーキングをして近くの味方へ適宜送信する。マーキングの仕上げをするのはアンナだが、データの送受信なんかはこのハイドラを制御している<<創造主>>の役割だった。
霧できかない視界の代わりになるものが索敵でありレーダーだ。敵味方の位置がわからなければ倒すことも逃げることもできない。
だが、位置がわかっているだけでは倒すことはできない。
だからアンナは堅牢な重量機なのに常に移動していた。
今回、武器を積んでいない。砲塔はついていないことはないが、弾薬費を捻出できず、ただの旋回する筒だ。色々あって――これまで乗っていたハイドラが駄目になったせいで<<創造主>>の移動に膨大な金がかり、新しいハイドラを調達したら一文無しになってしまった。その上ケチる必要があったために、これまで乗っていた重量型のタンクではなく軽量型タンクしか買えず、ブースターと相まって操縦感が違う。簡単に加速してしまうし、装甲の薄さも気になる。索敵のために高感度の集音設備がついているせいでもあり、装甲越しに聞こえてくる音も大きく、うるさくて気が散った。
だから、モニター上の点をすっかり見落としていたのだ。
ブレードのうなり声がやけに大きく、近づいてきて、操縦棺が揺れてぎょっとする。
『悪いね、アンナ。少し操縦桿を借りた。返すよ』
モニターが切り替わる。今、目の前が映る。ハイドラだ。小さな軽量機。ブレードを両手に持っていて、明らかに格闘型だ。
データ上は、味方の識別がついている。この霧の中、人間入りのハイドラを間近で相手にしてきたのだろう。敵味方がわからなくなっても無理はない。今回は新人も多いらしいからなおさらだ。
だけど握った操縦桿がやけに太くて大きくて、重い。
ブレードが振り上げられる。
思わず声が出た。悲鳴じゃないか、<<創造主>>が茶化してくるのを無視して――正直構っていられない――迫る刃を避ける。どうして自分がまだ生きているのかわからない。でも体は覚えているみたいで、手も足も動いた。
避けることはできる。だが、抜け出せはできなさそうだ。武器がない。ケチらずに弾薬を積んでくれば良かった。弾薬があったからといって、至近距離の格闘型に太刀打ちできたかどうかもわからないけど。
逃げるには足が遅すぎる。
やられたとして、自分は死ぬだろうか。
相手の刃の動きが変わった。こちらを向いていない。モニターに小さな逆関節のハイドラがもう一機現れた。レーダー上は識別がついていない。仲間でもなく、敵でもない。
「え? え? なに?」
おろおろしている間に、この逆関節機はあっさりと襲いかかってきた格闘機――というか、スタイルが同じだから区別のしようが難しい。
「おーい! あんた、大丈夫?」
ライダーが顔を出す。若い男だ。長い金髪、細面。声の調子といい、ひょっこり顔を出したところといい、ずいぶんのお人好しというか、軽々しいというか。
どうしよう。
『アンナ、彼が助けてくれたようだ』
「わかってる! でも、ほら、敵か味方かもわからないのに」
『さっきのは遊軍機だったじゃないか。刃を向けてきたものはまだ味方で、命の恩人は敵だと』
そこまで言ってない。<<創造主>>は極端で、どこから言い返したものか――
「もしかして……怖かったの?」
「はいいいい?!」
ぽそり、男の言葉に、気がついたら操縦棺から頭を出していた。
なめんな、と喉まで出掛かって、<<創造主>>のけたたましい笑い声と、男のぽかんとした顔を見て飲み込んだ。
「……お礼は言っておきます。助かりました」
雇い主の仰せのままに敵がころころ、味方がころころ、雇い主までころころ変わってきたアンナには、敵が異形のものだろうが、中に人間が入っているハイドラだろうが違いはないと思っている。
錯乱したライダーを乗せたハイドラの鎮圧。アンナの仕事はただひとつ、敵を見つけることだ。
『おや、霧だよアンナ』
<<創造主>>の声は妙に弾んでいる。見たらわかる。索敵機を連れてきてくれて正解だったなとほくそ笑んでも、声には出さない。
「懐かしい? 集中して。こっちは操縦にまだ慣れてないんだから」
『おおっとそうだった。無駄口を叩いている間に死んでしまう』
モニター上のデータが更新される。武器の代わりに山ほど積んだレーダーで捉えた戦況だ。信号や挙動から、敵味方のマーキングをして近くの味方へ適宜送信する。マーキングの仕上げをするのはアンナだが、データの送受信なんかはこのハイドラを制御している<<創造主>>の役割だった。
霧できかない視界の代わりになるものが索敵でありレーダーだ。敵味方の位置がわからなければ倒すことも逃げることもできない。
だが、位置がわかっているだけでは倒すことはできない。
だからアンナは堅牢な重量機なのに常に移動していた。
今回、武器を積んでいない。砲塔はついていないことはないが、弾薬費を捻出できず、ただの旋回する筒だ。色々あって――これまで乗っていたハイドラが駄目になったせいで<<創造主>>の移動に膨大な金がかり、新しいハイドラを調達したら一文無しになってしまった。その上ケチる必要があったために、これまで乗っていた重量型のタンクではなく軽量型タンクしか買えず、ブースターと相まって操縦感が違う。簡単に加速してしまうし、装甲の薄さも気になる。索敵のために高感度の集音設備がついているせいでもあり、装甲越しに聞こえてくる音も大きく、うるさくて気が散った。
だから、モニター上の点をすっかり見落としていたのだ。
ブレードのうなり声がやけに大きく、近づいてきて、操縦棺が揺れてぎょっとする。
『悪いね、アンナ。少し操縦桿を借りた。返すよ』
モニターが切り替わる。今、目の前が映る。ハイドラだ。小さな軽量機。ブレードを両手に持っていて、明らかに格闘型だ。
データ上は、味方の識別がついている。この霧の中、人間入りのハイドラを間近で相手にしてきたのだろう。敵味方がわからなくなっても無理はない。今回は新人も多いらしいからなおさらだ。
だけど握った操縦桿がやけに太くて大きくて、重い。
ブレードが振り上げられる。
思わず声が出た。悲鳴じゃないか、<<創造主>>が茶化してくるのを無視して――正直構っていられない――迫る刃を避ける。どうして自分がまだ生きているのかわからない。でも体は覚えているみたいで、手も足も動いた。
避けることはできる。だが、抜け出せはできなさそうだ。武器がない。ケチらずに弾薬を積んでくれば良かった。弾薬があったからといって、至近距離の格闘型に太刀打ちできたかどうかもわからないけど。
逃げるには足が遅すぎる。
やられたとして、自分は死ぬだろうか。
相手の刃の動きが変わった。こちらを向いていない。モニターに小さな逆関節のハイドラがもう一機現れた。レーダー上は識別がついていない。仲間でもなく、敵でもない。
「え? え? なに?」
おろおろしている間に、この逆関節機はあっさりと襲いかかってきた格闘機――というか、スタイルが同じだから区別のしようが難しい。
「おーい! あんた、大丈夫?」
ライダーが顔を出す。若い男だ。長い金髪、細面。声の調子といい、ひょっこり顔を出したところといい、ずいぶんのお人好しというか、軽々しいというか。
どうしよう。
『アンナ、彼が助けてくれたようだ』
「わかってる! でも、ほら、敵か味方かもわからないのに」
『さっきのは遊軍機だったじゃないか。刃を向けてきたものはまだ味方で、命の恩人は敵だと』
そこまで言ってない。<<創造主>>は極端で、どこから言い返したものか――
「もしかして……怖かったの?」
「はいいいい?!」
ぽそり、男の言葉に、気がついたら操縦棺から頭を出していた。
なめんな、と喉まで出掛かって、<<創造主>>のけたたましい笑い声と、男のぽかんとした顔を見て飲み込んだ。
「……お礼は言っておきます。助かりました」
NEWS
本日のニュースです北の遺跡に対し、霧笛の塔は再びハイドラ大隊を招集しました
各地のライセンス保持者たちが、無作為に選ばれて、大隊を結成します
企業連盟から再び独立した霧笛の塔、その全貌はいまだ謎に包まれています
一説では、企業連盟が握る『禁忌』の力を手に入れるために
わざと合併し、内部に入り込んだとも言われています
いまや企業連盟は――
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……ヒヒッ……遺跡探索が始まったな……ゴホゴホッ……さて、我々の目的を話そう」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……ゴホゴホッ……われわれは遺跡に遊び来たわけではない……遺跡に眠る知識が必要なのだ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……素晴らしき科学は、われわれに道を指し示している……やがて、われわれ科学者は手にするだろう」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「われわれは、新たなる力を求める。われらの夢が叶うころ……もし、協力を続けてくれたのなら」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「きみに、戦闘システム『シャッテンフェー』の力を……ゴホゴホッ……ヒヒッ」 |
◆訓練
制御*3の訓練をしました制御*3が28上昇した
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御*3の訓練をしました経験値が足りない
制御の訓練をしました経験値が足りない
制御の訓練をしました経験値が足りない
アンナはCrB-Turretを360cで購入した!!
アンナはGreynightjarを360cで購入した!!
アンナは虚無レーダーA-索敵を360cで購入した!!
アンナはメガサーチャーを360cで購入した!!
◆作製
資金を20を投入した!!
ぼろぼろの黒い服と簡易レーダーBを素材にして触覚を作製した!!
◆戦闘システム決定
コネクト に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺Cを装備した
脚部2にGreynightjarを装備した
スロット3に簡易エンジンAを装備した
スロット4に簡易エンジンAを装備した
スロット5に簡易エンジンAを装備した
スロット6にCrB-Turretを装備した
スロット7に簡易軽ブースターBを装備した
スロット8に簡易軽ブースターBを装備した
スロット9に虚無レーダーA-索敵を装備した
スロット10にメガサーチャーを装備した
スロット11に触覚を装備した
◆僚機設定
ブラッド・メルヴィルとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
ランダムの訓練をしました
利子配当…………100c
ランダムの訓練をしました
ランダムが1上昇した
ランダムの訓練をしましたランダムが1上昇した
ランダムの訓練をしましたランダムが1上昇した
ランダムの訓練をしましたランダムが1上昇した
ランダムの訓練をしましたランダムが1上昇した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
明日の戦場
第1ブロック
セクション・1[ハッキング]
セクション・1は誰にでも開かれた、地獄の釜の、飛び込み台――
来週の霧濃度:110%
来週の電磁波:99%
来週の警戒値:238%
シェリー |
さんかく |
エレライナ・マーラジカル |
アグロヴァル・エッフェンベルグ |
ミロク・イツコ |
赤目 |
ブラッド・メルヴィル |
アンナロッテ |
アレクセイ・エルステッド |
王 零式 |
有澤 零砂 |
アリーシャ |
ティー |
和装の人形と蒸気の蛙 |
ジグラ・ジグラ・マルテトト |
夜明けの口笛吹き |
イワクラ |
エイジ・アサヒ |
アキラ・ハリアエトゥス |
ODE-30 |
闇 |
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--- | --- | - vs - | --- | --- |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫[デバステイター] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
『霊場』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『霊場』[霊障] |
キャラデータ
名前
アンナロッテ
愛称
アンナ
|
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プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ハイドラライダー五年目の漂流者。 友達は最近人工知能だと発覚した自称<<創造主>>(クリエイター)だけだが、仲は良くない。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0__1__2__3__4__5__6__7 __8__9_10_11_12_13_14_15 _16_17_18_19_20_21_22_23 |
機体データ |
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1 | 操縦棺C | 簡易操縦棺C [20/索敵/---]《装備:1》 | ▼詳細 |
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2 | 軽タンクA | 簡易軽タンクA [20/索敵/---] 機動[311] AP[1667] 旋回速度[921] 防御属性[火炎] 防御値[540] 貯水量[351] 積載量[4400] 消費EN[270] 金額[360] 重量[1800] [タンク] *作者* |
▼詳細 |
3 | エンジンA | 簡易エンジンA [20/索敵/---]《装備:3》 | ▼詳細 |
4 | エンジンA | 簡易エンジンA [20/索敵/---]《装備:4》 | ▼詳細 |
5 | エンジンA | 簡易エンジンA [20/索敵/---]《装備:5》 | ▼詳細 |
6 | 軽ブースターB | 簡易軽ブースターB [20/索敵/---] | ▼詳細 |
7 | 軽ブースターB | 簡易軽ブースターB [20/索敵/---]《装備:7》 | ▼詳細 |
8 | 軽ブースターB | 簡易軽ブースターB [20/索敵/---]《装備:8》 | ▼詳細 |
9 | レーダーB | 簡易レーダーB [20/索敵/---] | ▼詳細 |
10 | レーダーB | 簡易レーダーB [20/索敵/---] | ▼詳細 |
11 | 素材 | 自動修復装置21 [21/AP回復/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
12 | レーダーB | 触覚 [20/索敵/索敵]《装備:11》 | ▼詳細 |
13 | レーダーB | レーダーB設計書 [20/機動/---] 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 素材 | 姿勢制御装置20 [20/飛行/---] [素材] |
▼詳細 |
15 | 素材 | 装甲板20 [20/装甲/---] [素材] |
▼詳細 |
16 | 砲塔B | CrB-Turret [20/旋回/---]《装備:6》 | ▼詳細 |
17 | 軽タンクA | Greynightjar [20/旋回/---]《装備:2》 機動[299] AP[1667] 旋回速度[979] 防御属性[火炎] 防御値[540] 貯水量[351] 積載量[4400] 消費EN[270] 金額[360] 重量[1800] [タンク] *作者* |
▼詳細 |
18 | 素材 | 対魔呪符21 [21/耐霊/---] 特殊B[100] [素材] |
▼詳細 |
19 | レーダーA | 虚無レーダーA-索敵 [20/索敵/---]《装備:9》 | ▼詳細 |
20 | レーダーA | メガサーチャー [20/索敵/---]《装備:10》 | ▼詳細 |
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