ENo.0227　amnesty incinerate

『よお、隣いいか』

「──残像うどんかよ、もうちょっとまともなもん食っとけよ。
　隣は別にいいけど、ちょっと愚痴に付き合ってくれ」

『うるせえよ蕎麦過激派。
　いいだろ俺が何食ったって。　んで、愚痴？　なんだ？』

「ああ、ちょっとプロジェクトの方が芳しくなくてな」

『お前んとこのプロジェクトって言うと、「火葬」の話か？
　随分好調って話聞いてたんだが……』

「ああ。　コロッセオが始まる前は、上々だったんだ」

『倫理で騒いでた連中も黙ったとか、お偉いさん側から追加融資を持ちかけられたとかな』

「臨時ボーナスなんて始めてもらったよ俺も。
　まあ、そんくらい予想外に成果が出てたんだよ」

『で、コロッセオが始まった後はどうなんだ？』

「さっぱりだ。
　いっそ完全な無人機体のほうがいい成績出せるんじゃないか？　ってレベルだな」

『そりゃまた。　原因は？』

「まず一つ。
　アイツは火の性質や扱いには慣れてても、戦闘のプロってわけじゃないってことだ」

『ま、そりゃそうだ。
　所詮ただの放火魔だしな、傭兵や戦闘のプロとやりあうのは無茶だったか』

「んで、もう1個がまた馬鹿馬鹿しい話でな……やっこさんのやる気だよ。
　火が使えない戦場だと、露骨にサボるんだ」

『マジかよ。
　笑えるけど笑えねーな』

「全くだよ。
　無人機体じゃできないことやらせるつもりが、無人機体にはないデメリット見せやがって」

『んで、解決策は？』

「とりあえず……火を思う存分使わせてみて、それ次第ってことにはなった」


「それでも駄目なら、プロジェクトの転換──もしくは廃棄も考慮だとさ」

amnestyシリーズへの支援や改装を行う研究機関。
希望者がいれば経歴・条件問わずに整備支援が受けられるものの、
機体のデータを必要以上に取られると言う。


※基本「死亡容認」なので、設立し直す場合があります。
　その場合は以前の参加者全員の許可を飛ばします。