ENo.0383　クレイン・ヤギシマ

霧濃度49%。電磁波190%。予報通り。
昨夜『不在の騎士』読了。

朝食はクロックムッシュ三つ、クロックマダム三つ、レモンパスタ、ナスの揚げ浸し二皿、パンケーキ二枚、ほうれん草のおひたし三皿、ワカメスープ、ゴマ団子七つ、イチジクのサラダ、ホイコーロー、ミルフィーユ、ピスタチオのアイス二つ。

6時のニュース。
ハイドラ大隊に狙われたものは滅びる噂。戦地は混乱している。
キャスターはどうしている？

通信多数届く。
アンビエント・システムはルオシュの手にあった。
彼のところへ行かなくてはならない。
メルサリアはミッションA。
ヒルコ教団はミッションB。
バルーナスは錯乱している。
ルオシュはどこにいる。

人はなぜ世界を語りたがる？
俺たちの目の前には霧と弾丸があるきりだ。
世界を動かすのは政治家の仕事だ。
ハイドラライダーは傭兵で、ひとつひとつの戦場と、ひとりひとりのウォーハイドラを持つ。
俺にできるのは結局のところ戦争だけだった。
戦争は世界を変えるが、ハイドラライダーは世界を語らない。
それは誇大妄想だ。
大きなものを見れば死ぬ。
クリアであること。目の前の戦場と現象に忠実であること。

ノラからメッセージ届く。
歯切れが悪い。

P・ドロレスから1000money届く。
今のところ契約通りに振り込むつもりらしい。

ミッションはコロッセオ。
P・ドロレスの希望。
ハイドラライダーの殺し合いに行くつもりはなかった。
しかし今日のショーは休みの舞台だ。
ハイドラを休ませながら流しているライダーも多い。
人死には出るまい。

12時に集合すること。
ミッション：コロッセオ。
レギュレーション：霊障物理火炎。
目的：勝利。
20人参加予定。
残像多く歩く。


生き延びること。
通信を通すこと。
クリアであること。

「ヤギシマだ。
　ここは索敵と通信を仕事にするライダーのユニオンだ。
　名前は『セントエルモ』。
　航海の守護聖人。
　ユニオン活動は『制御』を常に訓練する。
　ユニオン購入は当初AP+10%と言ってたが、
　機動を上げて何度も通信を通したほうがいいって思い直したんで、
　今は『機動力+3%』にしてこうと思ってる。
　まあ、ひとりでやっているうちは、
　たまに俺の好き好きで別のにしてることもあるだろうが。

　有利不利を求めるユニオンというよりも、
　俺たちは『索敵をする』ハイドラライダーなんだ、
　という意思表示みたいなものを目指したい。

　同じ戦場に配備された時、
　セントエルモの連中がいるな、あいつらが索敵してくれる、
　と、まあそう思ってもらえたらうれしい。

　参加者の戦闘システムは『アシスト』『ステルス』を推奨する。
　『コネクト』『ティタンフォート』でもいい。
　索敵範囲の目安は、とりあえず1500。
　霧濃度が180%を超えたら、もう少し引き上げたい。

　一応俺が音頭を取ってるが、
　もし俺が戦場で死んだらユニオンがどうなるのかは、別に決めてない。
　残った連中で適当に決めてくれ。

　そういうくらいのつながりだな。

　気になるやつがいたら『メッセージ』で声をかけて、
　俺の返事を待ってくれ。

　聞いてくれてありがとな。

　以上だ」