ENo.0073　レフト・レニーデイ

新人類、というよりは映画に出てくる動く屍のようだった。
意志は感じられないのに目的は持っている、そんなちぐはぐさ。接触感染という古典的な手法(映画で見たそれよりはいささか厳しいが)。

──仮に。新世界というものがポンと出てきたとして。
そいつらが圧倒的な正しさと理を以て『旧人類』に相対したなら。
譲ってやってもいいかな、と思っていたのだ。個人的には。
種族として遥か高みに辿り着くならば、それは人類でなくても、


なんて思っていたのに！このザマだよ！！
勝利条件はタッチするだけだってイージーゲームなのにここまで手こずるようなやつらを、僕は間違っても優とは認められない。


お前たちの目的が、飛躍ではなく、ただ巻き戻すためだというなら。
私達は折れてなどやらない。叩き潰して、朝日を迎えにいくんだ。

兎こと、ラビットランプのガレージ。別に灯台ではない。

持ち主が日常的に入り浸っているため、まずソファーが持ち込まれ、冷蔵庫、ラジオ、キッチンの増築、書棚、ベッド、シャワーの増築……と生活空間化が進んでいる。
出撃のない日中なら基本的に開いている。