第6週目 『偽りの幸運』エイビィの一週間
特別補填500cを手に入れた
◆日記
男は、ダリル=デュルケイムと名乗った。
「すまない。本当によく似ていて……」
「……に、したって、いきなり強引すぎるんじゃないかしら?」
サラダの鶏肉にフォークを突き刺しながら、エイビィは呆れ声を出す。
声をかけてきた男をなだめすかして話を聞いてみれば、こうだった。
彼は数年前に行方知れずになった知り合いを探しており、エイビィの後ろ姿がその知り合いによく似ていたため、感極まっていきなり迫ってしまった。覚えもないのに申し訳ない、と。
「どんな大怪我を負っていても、俺のところに連絡ぐらいは入れるはずだ。
――だから、もしかしたら記憶を失ってるんじゃないか、と」
黒い不死鳥のエンブレムが付いた作業着に身を包んだダリルは、長身のエイビィ以上に上背があり、巨漢と言っていい。そのダリルが身を縮こまらせて恐縮しているさまは、滑稽にも見える。
言っていることはと言えば、かなり都合がよかった。つまり、ダリルは記憶を失っている「かも知れない」その知り合いを探して、似た人間を見つけては、確信犯的に強引に声をかけて回っている、ということだ。
強いショックでもって記憶を失って人間が、同じように大きな衝撃によって記憶を取り戻すなどという話は、少なくともエイビィは、安っぽいドラマの世界でしか聞いたことがない。
「死んでいるって考えた方が自然だと思うんだけど、それって」
気のない声を出して、エイビィは隣に座っているハルに視線を向けた。ハルは結局サンドウィッチを頼んで、半分残している。こちらの話には興味を向けることはなく、足をぶらつかせながら窓の外を見つめている。
エイビィはため息をついて、ダリルに視線を戻した。ダリルは鳶色の目を伏せて、眉根を寄せている。
「……俺も、正直そう思うことはある。だが、あいつが病院から消えた以上、諦めきれなくて……」
「消えた?」
微妙な表現だ。エイビィは目を瞬かせる。
「ああ……!」
ダリルは勢い込んで頷き、こちらへ身を乗り出した。恐らく、それが彼の縋るべき手がかりであり、正当性なのだろう。エイビィはわずかにのけぞって、相手を見返す。
「三年前、撃墜された操縦棺の中には死体がなかった。
あれはたぶんヒートソードだ。中は焼けていたが、死体がなくなるほどじゃない」
エイビィの脳裏を、先日交戦したウォーハイドラの姿がよぎった。熱で焼き潰れ、ハイドラライダーを喪ってなお動いていた、錆付いたゴースト。
――お前は死んだはずだ。
あのとき振り払ったはずの、ノイズがかった声が耳元で聞こえたような気がして、エイビィは眉をひそめた。
「……どこかで聞いたような話ね」
「本当か?」
「あなたのお知り合いとは関係ないわ。それで、その人が病院に運ばれたのを突き止めた?」
「ああ、まさにこの敷地内にある病院だ。途中までは名前の照会もできた。
だが数日経ってから、そんな患者はいない。データのミスだと言われて、それっきりだ」
「……」
エイビィは押し黙る。確かにそれは、奇妙な話だ。
何らかの理由で患者の存在を秘匿する必要があったとしても、死んだということにしてしまえばいいだけだ。一度収容した患者をいなかったことにするなど、まるで疑ってくれと言わんばかりだ。…ダリルは、どうもそのことに思い至ってはいないようだが。
「大変だとは思うし、変な話だとも思うけれど、やっぱりあたしには関係のない話ね」
話を打ち切ることにして、エイビィはサラダの最後の一口を口に運んだ。
ダリルは寸前で餌を取り上げられた犬のような顔になって、がっくりと項垂れる。いちいち、オーバーな男ではある。
「あたし、そんなに似ている? その彼に」
「いや……」
問いに、ダリルは言葉を濁した。
「だが俺は、顔も変わっているんじゃないかと思っている。操縦棺は焼けていたし……似ていたのは、歩き方だ」
「歩き方ねえ……」
わずかな望みに賭けてあてどなく探し回ってきたからなのか、それとももともとそういう性格なのか、ダリルの話は自分に都合のいい部分と、一応の理屈を組み立てている部分が混淆しているように思われる。
そうでもなければ、この残像領域で、撃墜されたハイドラから消えた男を探し続けることなどできないのかも知れない。
もちろん、男が収容されたという病院の対応はすっきりしないが、それだけだ。それだけを頼みにして見知らぬ人間に声をかけ続けるのは、正気の沙汰ではないようにも思う。
なんにせよ、これ以上ダリルの話に付き合う気にはなれなかった。時計を見れば、『園長』との約束の時間まで間がなくなってきている。そろそろ頃合いだろう。
「……あたしたち、そろそろ行くわ。お友達が見つかるように祈ってる」
「ああ、話を聞いてくれてありがとう……
と、そうだ。ちょっと待ってくれ」
ダリルは思い出したように言って、作業着のポケットをまさぐりだした。
「名刺を渡しておく。俺もハイドラライダーなんだ。何かあったら……ええと」
見つからないのか、ポケットの内布をひっくり返す勢いで探しているが、次第にその顔が強張ってくる。
「あら、いいのよ名刺ぐらい。また機会があったらで」
立ち上がり、テーブルの上に自分の名刺を滑らせながら、エイビィは目を瞬かせた。ダリルは青い顔で首を横に振る。
「違うんだ。名刺入れには、ライセンスが一緒に入っていて――」
「どこかに忘れてきたんじゃ……」
言いかけて、エイビィは途中で口を噤んだ。テントで『園長』が言っていたことを思い出していた。『社食に行くなら気を付けろ』……
「――もしかして、ライセンス泥棒?」
「嘘だろ?! ようやくこの前取得したばっかりなんだぜ!」
それがどうした、という言葉をエイビィは呑み込み、自分のライセンスが無事であることを確認してから、食堂の中をぐるりと見渡した。相変わらず人は疎らで、逃げるものや、怪しいものは見当たらない。既に立ち去った後かも知れなかった。
「さっき、男の子が」
と。
退屈そうに足を遊ばせていたハルが、ぼそりと声を漏らす。
「ハル。見たの?」
「その人のポケットに手を入れてた」
「なっ……! 何で言ってくれなかったんだ?!」
ダリルの問いに、ハルは両手で耳を塞いで顔を背けた。エイビィは嘆息する。
「ハル、男の子ってあなたより年上? 下?」
「……ちょっと上」
「だ、そうよ。犯人の顔さえ分かれば、あとは通報してここを封鎖してもらえば――」
けたたましいサイレンが、エイビィの声を遮った。前後して、大きな地響きがテーブルを揺らす。
それがウォーハイドラの『足音』であることを察して、エイビィは顔色を変えた。
「大型の……多脚式ウォーハイドラ? こんなに近く……」
「…………まさか、」
ダリルの顔はすでに真っ青になっている。すでにそこにないことが分かっているのにも関わらず、手は相変わらず作業着のポケットを探っていた。
エイビィは舌打ちして、ダリルの肩を掴む。
「外に出て確認しましょう。あなたのハイドラかも知れないならなおさらよ」
「わ……分かった」
ダリルが頷くのを待たずに、エイビィは足早に食堂を出た。
◇ ◆ ◇
「あんな大型ウォーハイドラどこに格納していたのよ!」
「地下だ! あー、まだ試験運転ぐらいしかしていないのに!」
ダリルの悲鳴めいた声を聞きながら、エイビィはビルの間を駆けていく。
鉄条網の中に姿を現したウォーハイドラは、巨大だった。おおむねビルの五、六階程度の体高があり、つまり大雑把に言って二十メートル程度。これは、ハイドラの中でも最大級に分類されるサイズだ。円筒型の操縦棺を囲むように昆虫めいた脚部が五本ついており、それぞれがばらばらに動いている。
多脚重量型の宿命として、その動きは鈍重だったが、あいにくビルには避けるということができない。ハイドラが動くたびに、足のぶち当たったビルの外壁が崩れ、鉄骨がむき出しにされていた。
「……慣れてない動きね。やっぱり、中に乗っているのは子供?」
「地下ハンガーは子供が入れるような場所じゃないんだが……くそ、俺の『ステラヴァッシュ』が……」
「泣き言を言っていないで何とかする方法を考えましょう。放っておいてもここのハイドラ隊がどうにかするでしょうけど……」
エイビィは言葉を飲み込み、多脚ハイドラ……『ステラヴァッシュ』の巨躯を見上げる。
ライセンスを盗んだ子供が、あのウォーハイドラに乗っているかも知れないと知っているのは、今はエイビィたちだけだ。手っ取り早く操縦棺を撃ち抜かれてしまう可能性もある。
「あんたのハイドラは?」
ダリルが、思ったよりもしっかりした口調で問うてくる。外に出て多少は落ち着いたのかも知れない。エイビィは首を振る。
「……今はメンテ中よ。艦に戻るまでも時間がかかるわ」
「なら、こっちだ! ついてきてくれ!」
こちらの返事も聞かぬまま、ダリルが方向を変える。エイビィは一瞬迷って、後を追った。
ハイドラによる噴霧の影響か、周囲の霧はなお濃くなり始めていたが、ダリルの足取りに迷いはない。ビルの通用口に駆け込み、非常階段を下りていく。
「どうするつもり? 予備のハイドラがある?」
「着けば分かる!」
階段は長かった。ダリルがいくつかの認証を通り、エイビィはその後ろをついていく。
周囲を揺らす地響きは、種類が変わり始めていた。ハイドラの足音から、爆発音に。
「ここだ」
薄暗い階段の突き当り、ダリルはパネルを探し当てた。音を立てて、扉がゆっくりと開き、通路に光が差し込んでくる。
「これって……」
目に入ったものを見て、エイビィは眉根を寄せた。
「すまない。本当によく似ていて……」
「……に、したって、いきなり強引すぎるんじゃないかしら?」
サラダの鶏肉にフォークを突き刺しながら、エイビィは呆れ声を出す。
声をかけてきた男をなだめすかして話を聞いてみれば、こうだった。
彼は数年前に行方知れずになった知り合いを探しており、エイビィの後ろ姿がその知り合いによく似ていたため、感極まっていきなり迫ってしまった。覚えもないのに申し訳ない、と。
「どんな大怪我を負っていても、俺のところに連絡ぐらいは入れるはずだ。
――だから、もしかしたら記憶を失ってるんじゃないか、と」
黒い不死鳥のエンブレムが付いた作業着に身を包んだダリルは、長身のエイビィ以上に上背があり、巨漢と言っていい。そのダリルが身を縮こまらせて恐縮しているさまは、滑稽にも見える。
言っていることはと言えば、かなり都合がよかった。つまり、ダリルは記憶を失っている「かも知れない」その知り合いを探して、似た人間を見つけては、確信犯的に強引に声をかけて回っている、ということだ。
強いショックでもって記憶を失って人間が、同じように大きな衝撃によって記憶を取り戻すなどという話は、少なくともエイビィは、安っぽいドラマの世界でしか聞いたことがない。
「死んでいるって考えた方が自然だと思うんだけど、それって」
気のない声を出して、エイビィは隣に座っているハルに視線を向けた。ハルは結局サンドウィッチを頼んで、半分残している。こちらの話には興味を向けることはなく、足をぶらつかせながら窓の外を見つめている。
エイビィはため息をついて、ダリルに視線を戻した。ダリルは鳶色の目を伏せて、眉根を寄せている。
「……俺も、正直そう思うことはある。だが、あいつが病院から消えた以上、諦めきれなくて……」
「消えた?」
微妙な表現だ。エイビィは目を瞬かせる。
「ああ……!」
ダリルは勢い込んで頷き、こちらへ身を乗り出した。恐らく、それが彼の縋るべき手がかりであり、正当性なのだろう。エイビィはわずかにのけぞって、相手を見返す。
「三年前、撃墜された操縦棺の中には死体がなかった。
あれはたぶんヒートソードだ。中は焼けていたが、死体がなくなるほどじゃない」
エイビィの脳裏を、先日交戦したウォーハイドラの姿がよぎった。熱で焼き潰れ、ハイドラライダーを喪ってなお動いていた、錆付いたゴースト。
――お前は死んだはずだ。
あのとき振り払ったはずの、ノイズがかった声が耳元で聞こえたような気がして、エイビィは眉をひそめた。
「……どこかで聞いたような話ね」
「本当か?」
「あなたのお知り合いとは関係ないわ。それで、その人が病院に運ばれたのを突き止めた?」
「ああ、まさにこの敷地内にある病院だ。途中までは名前の照会もできた。
だが数日経ってから、そんな患者はいない。データのミスだと言われて、それっきりだ」
「……」
エイビィは押し黙る。確かにそれは、奇妙な話だ。
何らかの理由で患者の存在を秘匿する必要があったとしても、死んだということにしてしまえばいいだけだ。一度収容した患者をいなかったことにするなど、まるで疑ってくれと言わんばかりだ。…ダリルは、どうもそのことに思い至ってはいないようだが。
「大変だとは思うし、変な話だとも思うけれど、やっぱりあたしには関係のない話ね」
話を打ち切ることにして、エイビィはサラダの最後の一口を口に運んだ。
ダリルは寸前で餌を取り上げられた犬のような顔になって、がっくりと項垂れる。いちいち、オーバーな男ではある。
「あたし、そんなに似ている? その彼に」
「いや……」
問いに、ダリルは言葉を濁した。
「だが俺は、顔も変わっているんじゃないかと思っている。操縦棺は焼けていたし……似ていたのは、歩き方だ」
「歩き方ねえ……」
わずかな望みに賭けてあてどなく探し回ってきたからなのか、それとももともとそういう性格なのか、ダリルの話は自分に都合のいい部分と、一応の理屈を組み立てている部分が混淆しているように思われる。
そうでもなければ、この残像領域で、撃墜されたハイドラから消えた男を探し続けることなどできないのかも知れない。
もちろん、男が収容されたという病院の対応はすっきりしないが、それだけだ。それだけを頼みにして見知らぬ人間に声をかけ続けるのは、正気の沙汰ではないようにも思う。
なんにせよ、これ以上ダリルの話に付き合う気にはなれなかった。時計を見れば、『園長』との約束の時間まで間がなくなってきている。そろそろ頃合いだろう。
「……あたしたち、そろそろ行くわ。お友達が見つかるように祈ってる」
「ああ、話を聞いてくれてありがとう……
と、そうだ。ちょっと待ってくれ」
ダリルは思い出したように言って、作業着のポケットをまさぐりだした。
「名刺を渡しておく。俺もハイドラライダーなんだ。何かあったら……ええと」
見つからないのか、ポケットの内布をひっくり返す勢いで探しているが、次第にその顔が強張ってくる。
「あら、いいのよ名刺ぐらい。また機会があったらで」
立ち上がり、テーブルの上に自分の名刺を滑らせながら、エイビィは目を瞬かせた。ダリルは青い顔で首を横に振る。
「違うんだ。名刺入れには、ライセンスが一緒に入っていて――」
「どこかに忘れてきたんじゃ……」
言いかけて、エイビィは途中で口を噤んだ。テントで『園長』が言っていたことを思い出していた。『社食に行くなら気を付けろ』……
「――もしかして、ライセンス泥棒?」
「嘘だろ?! ようやくこの前取得したばっかりなんだぜ!」
それがどうした、という言葉をエイビィは呑み込み、自分のライセンスが無事であることを確認してから、食堂の中をぐるりと見渡した。相変わらず人は疎らで、逃げるものや、怪しいものは見当たらない。既に立ち去った後かも知れなかった。
「さっき、男の子が」
と。
退屈そうに足を遊ばせていたハルが、ぼそりと声を漏らす。
「ハル。見たの?」
「その人のポケットに手を入れてた」
「なっ……! 何で言ってくれなかったんだ?!」
ダリルの問いに、ハルは両手で耳を塞いで顔を背けた。エイビィは嘆息する。
「ハル、男の子ってあなたより年上? 下?」
「……ちょっと上」
「だ、そうよ。犯人の顔さえ分かれば、あとは通報してここを封鎖してもらえば――」
けたたましいサイレンが、エイビィの声を遮った。前後して、大きな地響きがテーブルを揺らす。
それがウォーハイドラの『足音』であることを察して、エイビィは顔色を変えた。
「大型の……多脚式ウォーハイドラ? こんなに近く……」
「…………まさか、」
ダリルの顔はすでに真っ青になっている。すでにそこにないことが分かっているのにも関わらず、手は相変わらず作業着のポケットを探っていた。
エイビィは舌打ちして、ダリルの肩を掴む。
「外に出て確認しましょう。あなたのハイドラかも知れないならなおさらよ」
「わ……分かった」
ダリルが頷くのを待たずに、エイビィは足早に食堂を出た。
◇ ◆ ◇
「あんな大型ウォーハイドラどこに格納していたのよ!」
「地下だ! あー、まだ試験運転ぐらいしかしていないのに!」
ダリルの悲鳴めいた声を聞きながら、エイビィはビルの間を駆けていく。
鉄条網の中に姿を現したウォーハイドラは、巨大だった。おおむねビルの五、六階程度の体高があり、つまり大雑把に言って二十メートル程度。これは、ハイドラの中でも最大級に分類されるサイズだ。円筒型の操縦棺を囲むように昆虫めいた脚部が五本ついており、それぞれがばらばらに動いている。
多脚重量型の宿命として、その動きは鈍重だったが、あいにくビルには避けるということができない。ハイドラが動くたびに、足のぶち当たったビルの外壁が崩れ、鉄骨がむき出しにされていた。
「……慣れてない動きね。やっぱり、中に乗っているのは子供?」
「地下ハンガーは子供が入れるような場所じゃないんだが……くそ、俺の『ステラヴァッシュ』が……」
「泣き言を言っていないで何とかする方法を考えましょう。放っておいてもここのハイドラ隊がどうにかするでしょうけど……」
エイビィは言葉を飲み込み、多脚ハイドラ……『ステラヴァッシュ』の巨躯を見上げる。
ライセンスを盗んだ子供が、あのウォーハイドラに乗っているかも知れないと知っているのは、今はエイビィたちだけだ。手っ取り早く操縦棺を撃ち抜かれてしまう可能性もある。
「あんたのハイドラは?」
ダリルが、思ったよりもしっかりした口調で問うてくる。外に出て多少は落ち着いたのかも知れない。エイビィは首を振る。
「……今はメンテ中よ。艦に戻るまでも時間がかかるわ」
「なら、こっちだ! ついてきてくれ!」
こちらの返事も聞かぬまま、ダリルが方向を変える。エイビィは一瞬迷って、後を追った。
ハイドラによる噴霧の影響か、周囲の霧はなお濃くなり始めていたが、ダリルの足取りに迷いはない。ビルの通用口に駆け込み、非常階段を下りていく。
「どうするつもり? 予備のハイドラがある?」
「着けば分かる!」
階段は長かった。ダリルがいくつかの認証を通り、エイビィはその後ろをついていく。
周囲を揺らす地響きは、種類が変わり始めていた。ハイドラの足音から、爆発音に。
「ここだ」
薄暗い階段の突き当り、ダリルはパネルを探し当てた。音を立てて、扉がゆっくりと開き、通路に光が差し込んでくる。
「これって……」
目に入ったものを見て、エイビィは眉根を寄せた。
NEWS
……次のニュースです釘片影町13番街で女性の変死体が発見されました
使われていないアパートの部屋で物音がすると通報があり、自警団が駆け付けたところ、遺体があったということです
女性はノラ・ハートミルさん、27歳とみられ、遺体には拷問を受けたような損傷がありました
自警団は犯人の行方を……
![]() | メフィルクライア 「こんにちは。いまよろしいですか? 派遣仲介人のメフィルクライアです」 |
---|
![]() | メフィルクライア 「リソスフェア要塞へのハイドラ大隊出撃の任がおりましたね。前金を振り込んでおいたのでご活用ください」 |
---|
![]() | メフィルクライア 「見慣れた敵ばかりなので、敵の数が多くとも、あなたは勝てるでしょう」 |
---|
![]() | メフィルクライア 「リソスフェア要塞は長大な巨大塹壕と無数のトーチカで固められた防御力の高い要塞です」 |
---|
![]() | メフィルクライア 「ただ、全体的に機動力の低い防衛戦力で構成されており、現代の機動戦の感覚から言って時代遅れといえるかもしれません」 |
---|
![]() | メフィルクライア 「一応増援としてファイアードラム3機が戦闘に加わります。ドラムが敵陣に突撃し突破口を開くので、塹壕を踏破し敵防衛部隊を壊滅させてください」 |
---|
◆訓練
反応の訓練をしました反応が17上昇した
反応の訓練をしました経験値が足りない
反応の訓練をしました経験値が足りない
格闘の訓練をしました格闘が14上昇した
格闘の訓練をしました経験値が足りない
◆送品
◆送金
◆破棄
◆購入
エイビィは研がれた前歯を560cで購入した!!
エイビィはチキンレッグフレーム【機動仕様】を560cで購入した!!
◆作製
作成時発動! 重量軽減!! パーツ重量を -24 修正!!
試作型高機動用粒子ブレードとデトリタスポッドを素材にして電磁ブレード『ソウシャーク』を作製した!!
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺「ヴィブラフォン」を装備した
脚部2にチキンレッグフレーム【機動仕様】を装備した
スロット3にプロトレーヴェタイプヘッドを装備した
スロット4にBenediktを装備した
スロット5に戦術用鉄杭『ライノ』を装備した
スロット6に研がれた前歯を装備した
スロット7に粒子エンジン『ウェルク』を装備した
スロット8に特製レーダー『ラヴァーズセンサー』を装備した
スロット9に電磁ブレード『ソウシャーク』を装備した
スロット10に機動型軽エンジン『シロヒバチ』を装備した
スロット11に飛行用パーツ『カイト』を装備した
◆パーツ改名
◆パーツアイコン変更
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
ユニオン活動
MP社関連企業所属の活動記録
マヴロス・フィニクス(MAVROS PHOENIX)社は残像領域に存在する複合企業(コングロマリット)
買収・分裂・独立、政争を繰り返した結果、関連会社同士で企業間戦争を行うこともあるほど混沌とした様相を呈す。
そのエンブレムは『黒い不死鳥』であるが、マヴロス・フィニクスがすべて灰になることはない。
マヴロス・フィニクスには頭はない。ハイドラが操縦棺というコアを有するのとは対照的に、どこを潰されても、どこかが生きていれば、黒い不死鳥は生き続ける。
このユニオンは、MP社に関連するハイドラライダーが加入する互助組織の一つ。
あなたは『本社』と呼ばれる複数の部門のどれかに囲われているかも知れない。
あるいは、小さな関連企業の大事な奥の手かも知れない。
いずれにせよあなたは企業の利益のために戦うことを命じられている。あなたの肚の裡は、誰にもわからないけれど。
買収・分裂・独立、政争を繰り返した結果、関連会社同士で企業間戦争を行うこともあるほど混沌とした様相を呈す。
そのエンブレムは『黒い不死鳥』であるが、マヴロス・フィニクスがすべて灰になることはない。
マヴロス・フィニクスには頭はない。ハイドラが操縦棺というコアを有するのとは対照的に、どこを潰されても、どこかが生きていれば、黒い不死鳥は生き続ける。
このユニオンは、MP社に関連するハイドラライダーが加入する互助組織の一つ。
あなたは『本社』と呼ばれる複数の部門のどれかに囲われているかも知れない。
あるいは、小さな関連企業の大事な奥の手かも知れない。
いずれにせよあなたは企業の利益のために戦うことを命じられている。あなたの肚の裡は、誰にもわからないけれど。
反応の訓練をしました
反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
メッセージ
ENo.2からのメッセージ>>
ENo.4からのメッセージ>>
スー(さっ)『まーね でも じっしつ じゅーぎょーいん みたいなとこ ある さいきんは ここにも ひと ふえてるから そのひとに たのむこと あったり するけど』
スー(ぷるぷる)『あいよー あいよー』(キッチンに向かうニーユを見送って、男と少女をじっと見つめた)
ENo.206からのメッセージ>>
はいそうですかとしか言えない、と、
あなたの言葉に、ふにゃっと笑った。
ぐっと拳を握る。
しかし続けて問われた言葉も、やはり予想外のものだったらしく丸い目を瞬かせて、
そう堂々と小さくて大きい胸を張った。
ENo.233からのメッセージ>>
ENo.256からのメッセージ>>
メッセージを送信しました
>>Eno.2 >>Eno.101 >>Eno.235 >>Eno.255 >>Eno.276 >>Eno.286 >>Eno.340 >>Eno.348
![]() | キリト 「所詮、噂だ。あんたを知るきっかけでしかない」 |
---|
![]() | キリト 「俺は本当のあんたを知らないし、同じ戦場に出れば自ずと知れる」 |
---|
![]() | キリト 「ゲンを担げるなら事実はどうあれ悪い名前ではないと思うが、な」 |
---|
![]() | キリト 「………」 |
---|
![]() | キリト 「……フン…」 |
---|
![]() | キリト 「ゲン担ぎにもならん名前がついた奴に目をつけるだけ無駄だぞ」 |
---|
![]() | キリト 「そうか」 |
---|
![]() | キリト 「あんたが何故勝ち続けれるか知れた時、俺は死んでるだろうがな」 |
---|
![]() | ニーユ 「私もまだまだですね……とはいえ、企業の方とお見受けしますから、知らなくても無理はないですね」 |
---|
![]() | ニーユ 「うちと契約している企業もあるにはありますけど、あまり大きくないところですから……」 |
---|

![]() | ニーユ 「では、サンドイッチをお持ちしますね。少し待っていていただければ……」 |
---|
![]() | ニーユ 「ああ、スー、次のガレージの空き作っといて……」 |
---|

![]() | スー 「(霊障の類で発されている声。)ぼく あんたのこと しってるわ まゔろすふぃにくすの 『いつわりのこううん』だろ」 |
---|
![]() | モニカ 「……で、」 |
---|
![]() | モニカ 「ですよねぇ……」 |
---|

あなたの言葉に、ふにゃっと笑った。
![]() | モニカ 「ごめんなさい、その、 話しかけられるとは思ってなかったから、動揺しちゃって変なことたくさん。 でも……そうですね。泣きながらでも、うん、がんばってみたいです。がんばらなきゃ」 |
---|

しかし続けて問われた言葉も、やはり予想外のものだったらしく丸い目を瞬かせて、
![]() | モニカ 「お兄ちゃんに?」 |
---|
![]() | モニカ 「んーと……会いたい会いたくない、で、言えば、会いたい。ですけど。やっぱり。 ……寂しいから」 |
---|
![]() | モニカ 「でも、あれですよ、死にたいとまでは考えてませんから!」 |
---|
![]() | モニカ 「 私はちゃんと生きるって決めてるので!」 |
---|

ENo.233からのメッセージ>>
![]() | ガク 「ありがとう。まあ、自分でも悪くない名前だとは思ってる。それにこの名前とも27年付き合っているんでね。それなりに愛着も湧くということさ」 |
---|
![]() | ガク 「そんな名前なんで、酒は好きだね。あなたも酒は飲めるのかい?それならダガー工房に顔をだすといい。それなりの酒が置いてあるから」 |
---|
![]() | ガク 「(歳というか…お嬢さんといったのは口調から判断したからで、歳以外にも外見とかいろいろな観点からほんとうはお嬢さんには見えないけど、これは言わないでおこう)」 |
---|
![]() | ガク 「カン…ね。ま、見たところあなたも随分腕の立つハイドラライダーのようだ。それくらいなら身体の動きでわかるってことかな?」 |
---|
![]() | ガク 「気づいたか。この俺が硬質ダガー好きということに。昔からこいつには世話になってるからね。一番信頼がおける武器なんだよ」 |
---|
![]() | ガク 「あなたの機体の動きも新人のそれじゃなかったな。熟達の戦士の動き。エイビィさんはどうしてハイドラライダーに?」 |
---|
![]() | リタ 「……私が保護者ですかねえ……今は(苦笑して)すぐ、見つかるといいんですけど」 |
---|
![]() | リタ 「幸運はすぐそこに横たわっている、か……それに気付いて、拾い上げてしまえたら、いいんですけど」 |
---|
![]() | リタ 「エイビィさん、ですか。私はリタです……探してるのは、バルトって言います。同じライダーさんなら、もしかしたら戦場か何処かでお会いしてるかもしれませんね」 |
---|
![]() | リタ 「ふふ、でもぶつかったのがあなたみたいな優しい人でよかった」 |
---|
メッセージを送信しました
>>Eno.2 >>Eno.101 >>Eno.235 >>Eno.255 >>Eno.276 >>Eno.286 >>Eno.340 >>Eno.348
◆戦闘結果

戦闘報酬
戦闘収入 1300
攻撃戦果補正6.18%
支援戦果補正5.04%
防衛戦果補正4.86%
撃墜数補正 0.2%
販売数補正 0.1%
合計現金収入1525
整備費 0
ユニオン費 -98
前金 500
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>297
◆経験値が35増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
攻撃戦果補正6.18%
支援戦果補正5.04%
防衛戦果補正4.86%
撃墜数補正 0.2%
販売数補正 0.1%
合計現金収入1525
整備費 0
ユニオン費 -98
前金 500
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>297
◆経験値が35増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
エイビィは軽量化プラン25を入手した!
エイビィは呪いの人形25を入手した!
明日の戦場
第12ブロック
リソスフェア要塞攻略戦
巨大塹壕と無数のトーチカで護られた要塞だ。テンペストの砲撃に注意しろ。霊場を踏むんじゃないぞ。運が悪けりゃ吹っ飛ぶからな
来週の霧濃度:185%
来週の電磁波:144%
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
キャラデータ
名前
『偽りの幸運』エイビィ
愛称
エイビィ
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
エイビィ 残像領域に存在する複合企業の中のひとつに所属するハイドラライダー。企業の利益を優先し、時に自分の命を棄てるような戦術さえ取ることもある、戦場の犬。 その名は、単純にアルファベットのAとBを意味する。 ハル エイビィがメカニックとして連れている少女。人間嫌い。 『キャットフィッシュ』 エイビィの母艦。居住性と安定性を重視した小型艦であり、通常自動操縦で航行する。 『ライズラック』 エイビィの乗機。抵抗の少ない流線型のフォルム。その顔はスズメバチを思わせる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
_0 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() _8 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 16 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
機体データ |
|
|
1 | 軽逆関節A | 軽逆関節『バウンシングテイル』 [20/旋回/重量軽減]![]() 機動[606] 跳躍[235] AP[377] 旋回速度[963] 防御属性[粒子] 防御値[193] 貯水量[94] 積載量[2100] 消費EN[116] 金額[939] 重量[780] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
---|---|---|---|
2 | レーダーA | 特製レーダー『ラヴァーズセンサー』 [21/出力/旋回]《装備:8》 | ▼詳細 |
3 | 操縦棺B | 簡易操縦棺「ヴィブラフォン」 [21/装甲/耐物]《装備:1》 | ▼詳細 |
4 | 飛行ユニットA | 飛行用パーツ『カイト』 [23/変形/旋回]《装備:11》 | ▼詳細 |
5 | パイルA | 戦術用鉄杭『ライノ』 [22/臂力/臂力]《装備:5》![]() 火力[1737] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[743] 貯水量[271] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[92] 金額[371] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
▼詳細 |
6 | 粒子ブレードA | 簡易粒子ブレード [20/---/---] 火力[1053] 連撃数[1] 防御属性[電子] 防御値[540] 精度[87] 貯水量[175] 弾数[9999] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[360] 金額[360] 重量[150] [粒子格闘] *作者* |
▼詳細 |
7 | 腕部B | Benedikt [20/重量軽減/精度]《装備:4》 | ▼詳細 |
8 | レーダーA | 簡易レーダー [20/---/---] | ▼詳細 |
9 | 飛行ユニットA | 飛行用パーツ 『スパロウ』 [20/旋回/---] | ▼詳細 |
10 | エンジンB | 粒子エンジン『ウェルク』 [20/耐粒/耐粒]《装備:7》 | ▼詳細 |
11 | パイルA | 戦闘用鉄杭『ウッドペッカー』 [21/精度/保証]![]() 火力[1704] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[732] 精度[16] 貯水量[267] 弾数[1] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[91] 金額[366] 弾薬費[140] 重量[100] [物理格闘] *作者* |
▼詳細 |
12 | 素材 | バッテリー23 [23/出力/---] 特殊B[140] [素材] |
▼詳細 |
13 | 電磁ブレードA | 電磁ブレード『ソウシャーク』 [24/機動/重量軽減]《装備:9》![]() 火力[1517] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[672] 精度[74] 貯水量[235] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[1152] 金額[384] 重量[176] [電子格闘] *作者* |
▼詳細 |
14 | エンジンA | 試作型エネルギー変換器『AR-001』 [20/重量軽減/---] | ▼詳細 |
15 | 素材 | 軽量化プラン25 [25/重量軽減/---] 特殊B[180] [素材] |
▼詳細 |
16 | 素材 | ブラックボックス24 [24/誘発/---] 特殊B[160] [素材] |
▼詳細 |
17 | 頭部B | プロトレーヴェタイプヘッド [20/耐粒/耐物]《装備:3》 | ▼詳細 |
18 | ヒートソードA | 試製耐火ヒートソードA-0 [22/耐火/旋回] 火力[1001] 連撃数[1] 旋回速度[22] 防御属性[火炎] 防御値[723] 精度[145] 貯水量[254] 弾数[5] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[37] 金額[371] 弾薬費[50] 重量[130] [火炎格闘] *作者* |
▼詳細 |
19 | エンジンA | 機動型軽エンジン『シロヒバチ』 [22/機動/旋回]《装備:10》 | ▼詳細 |
20 | 素材 | 保証書24 [24/保証/---] 特殊B[160] [素材] |
▼詳細 |
21 | 粒子ブレードA | 研がれた前歯 [23/高機動/跳躍]《装備:6》![]() 火力[1173] 連撃数[1] 防御属性[電子] 防御値[589] 精度[95] 貯水量[191] 弾数[9999] 武器属性[漏出] 異常追加[30] 消費EN[415] 金額[560] 重量[150] [粒子格闘] *作者* |
▼詳細 |
22 | 軽逆関節A | チキンレッグフレーム【機動仕様】 [23/機動/機動]《装備:2》 機動[612] 跳躍[244] AP[382] 旋回速度[977] 防御属性[粒子] 防御値[196] 貯水量[95] 積載量[2100] 消費EN[117] 金額[560] 重量[800] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
23 | 素材 | 呪いの人形25 [25/重霊障/---] 特殊B[180] [素材] |
▼詳細 |
24 | --- | --- | --- |
25 | --- | --- | --- |
26 | --- | --- | --- |
27 | --- | --- | --- |
28 | --- | --- | --- |
29 | --- | --- | --- |
30 | --- | --- | --- |