ENo.0024　蒼乃　海

……即落ち？おかしい。そんなのあり得ない。

私は確かに攻撃を避けた。避けた。避けた。

でもその直後、何も見えなくなって……気が付いたら開始10秒で墜落していた。理解するまで時間が掛かった。

どうして？どうして、何故、どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうして、落ちたのか。後から聞いてみればそれは噴霧の力、言うなれば霧の力であったようだ。
そもそも近寄らせないくらいの機動力があったはずなのでこれは私の腕が悪いのが原因、ではあるのだが。

これが敵の部隊、感情のない兵器相手ならば何も思わなかったのかもしれない。しかし、墜落したレヴィアタンから戦場を眺めていた私は、初めて

悔しい、と思った。コロッセオで何の見せ場もなく、ただただ落ちていくと言うのは、屈辱のそれに値する程に大きなものだった。そしてこの時、私は気付いた。私自身が持っている殺意と言うものに。

あぁ、そっか。私に足りないものはこれだったのか。この、私以外皆殺してやる、と思う気持ちが足りなかったのか。あっはっはっは、そうかそうか。
あはははは。なーんだ。簡単だったんじゃないか。私が甘いことばかり考えてたからこうなったんだ。あぁ、そうだ。全部壊してしまえばいいって。そう思って、

私は、どうすればいい？どうすればもっと速く、長く飛べる？どうすれば。
そんな手段を求める内に、近々HCSの新機能が出ると言う情報を耳にした。その中で私の興味を引いた新たな兵器。そうか、これなら装甲を薄さも何も問題にはならないんじゃないか。いい具合に機運は回ってきている。

私はそれを見逃すまいと、再びコロッセオの地へ立つ。あの屈辱と無念を晴らすため、強化に強化を重ね新しくなった力の予行演習をするために。

【No.24】
ま、適当にやってるよ。
何かあったらいつでもどうぞ。