第3週目 ブラッド・メルヴィルの一週間
霊障見舞金として300cの資金が送られました
◆日記
絶叫の後、ガコン! とすごい勢いでハッチが開いた。タンクの中から出て来たのは、女の子だった。肩までで切り揃えられた青い髪が、場違いなくらい綺麗にさらりと揺れた。
操縦棺から身を乗り出したその子は、何か言いたげにぱくぱくと口を動かしている。何故か怒り心頭といった表情だ。え、俺、なんか悪いこと言ったかな。
軽タンクの棺の中からは、男のけたたましい笑い声まで聞こえる。複座式なんだろうか。そんなハイドラもあるのか。まだまだ新人の俺には知らないことがいっぱいある。
俺がぽかんとしているうちに、向こうは何かの整理がついたらしい。ぐっと苦いものを飲み込んだかのような表情で、青い髪の子は言った。
「……お礼は言っておきます。助かりました」
「ん、いーよ全然。気にしないで」
ハッチの縁に頬杖をつき、笑顔でヒラヒラと手を振る。こういうときはお互い様だ。同じ大隊の仲間なのだし。
「なあなあ、キミも今回シルウェストリス航空に雇われてるの? それ、索敵機? カニの脚みたいなのは何? レーダー? てか、今回の任務って初っ端からえぐくない? びっくりしちゃったよ」
「は……?え、何、ちょっと」
久々に人間とまともに会話をした気がして、嬉しくて話が止まらなくなってしまう。青い髪の子はおろおろとした様子で、「ちょっと!」と叫んで遮った。
「だ、だいたい!誰なのよあんたは! 初対面で馴れ馴れしいにもほどが……!」
「あ、俺、ブラッドってんの。ブラッド・メルヴィル」
「ふ、普通に名前を答えやがった」
何故かドン引く女の子に、俺はピースサインを送る。
「ブラッドで良いよん。ちなみに、キミの名前は?」
聞いた瞬間、女の子はものすごく迷惑そうに顔をしかめた。答えたくない、という雰囲気が顔中から滲み出ていた。
そのとき、軽タンクの中からまた、けたたましい男の哄笑が響く。
『楽しそうじゃないか、アンナロッテ!』
「あっ……ちょっと! 《創造主》! 名前!」
「アンナロッテって言うのか。 よろしくな、アンナ!」
「ああああもう!!」
ぐしゃぐしゃと髪をかきむしるアンナに、俺はもう一度呼びかける。
「なあなあ、アンナ。キミも帰投の途中だろ? 良かったら、一緒に行動しないか?」
「は!? 誰があんたなんかと……!」
「俺は攻撃機。索敵が足りない。キミは索敵機。攻撃手段が無い」
「うっ」
「な?」
首を傾げると、アンナは黙った。交渉成立と見て良いだろう。実際、お互い困ってるのは本当なのだ。ここは同じ大隊のライダーとして、協力し合いながら生還を目指すべきだろう。
話は、決まりだ。
「よし、即席だけど僚機結成だ! よろしくな、アンナロッテ!」
「はぁーーー!?」
後ろで聞こえた絶叫をわざと無視して、俺は陽気に鼻歌を歌いながらハッチを閉めた。なんだか、家族が戻ってきたみたいで楽しかった。
※
『……あー、もしもし。こちらアンナロッテ。聞こえますか』
初めて実戦で使うハイドラの通信機能で、電波の向こうから聞こえてきたのは非常に不機嫌そうな声だった。
「はいはい、聞こえてるよ」
返事をしながら、目の前のコントロールパネルを弄る。無事に向こうの機体とコネクトできたようだ。確認して、《VOICE ONLY》とだけ表示されたモニターを見上げる。
「えっ、これ映像とか出ないの?」
『うるさい。周辺地図データを送りました。通信範囲内であればタイムラグなしに更新できるはずです』
言うが早いか、すぐさまデータが転送されてきた。それを見て、俺は思わず口笛を吹く。
流石は索敵機だ。《フォグホーン》のスキャン機能で取得できるデータとは比べものにならない緻密な情報量に、素直に感嘆した。
さっきの様子では、向こうの機体にはもう一人、男のライダーも搭乗しているようだった。二人がかりでこのデータの処理にあたっているのだろうか。
「サンキュー。ところでキミの機体ってもう一人乗っ……」
会話を続けながら操縦桿を握り、帰還行動に移ろうとしたそのとき、俺の言葉を遮って、アンナロッテが短く叫んだ。
『なんかいる!!』
モニターが赤く光り、データ上に高熱のエネルギー反応が示される。位置は俺たちの背後、完全に死角の場所だった。
俺もアンナロッテも、咄嗟にエンジンを噴かして機体の転換を図る。だが、アンナロッテの機体がわずかによろけた。ブースターの制御に失敗したのだろう。
新たに現れたハイドラ――先程倒した、格闘機の残骸の陰から姿を見せた――は、それを見逃さなかった。頭部のアイ・カメラが狡猾に光る。
「アンナ!」
敵のハイドラは、真っ直ぐにアンナロッテの機体を狙った。格闘機の俺から距離を取りつつ、その背に山のように背負った射撃武器が、一斉にアンナロッテに銃口を定める。避ける暇も無く、アンナロッテは砲火の的となった。
「クソッ!」
エンジンを噴かせて《フォグホーン》を跳躍させ、上空からブレードを振り下ろす。敵機は意外なくらい機敏な動きで、こちらの斬撃をかわしつつ後ろに向かって跳躍した。間合いの外に逃げられてしまった。
《フォグホーン》は格闘を専門にする機体だ。戦闘では、敵機に接近できないとお話にならない。威嚇代わりにこちらの速射砲を撃つと、霧の向こうから返事のように、的外れな狙撃が返って来た。
この深い霧では、射撃の命中精度はかなり下がる。相手も迂闊に動けないのだろう。もっとも、アンナロッテの索敵支援を失ってしまったこちらとしても、事情はそんなに変わらないのだが。
戦闘は、膠着状態に陥ってしまった。
「大丈夫か!? 返事をしろ、アンナロッテ! なあ!」
接続されたままの通信機能を使い、アンナロッテに向かって叫ぶ。返事は無いが、音量を上げるとわずかに女のうめき声のようなものが聞こえた。良かった。どうやら、生きている。
生きてはいるようだが、無事である保証は無い。あれだけの砲火が直撃したのだ。まず間違いなく、機体が著しく損傷している。
悔しさに唇を噛んだ。俺が、もっとしっかりしていれば。敵機のエネルギー反応に早く気付いていれば。アンナロッテを庇っていれば。
沸き上がる後悔に頭を支配されている場合では無いのに、こう思わずにはいられなかった。俺はまた、守れないのか、と。
そのとき唐突に、棺内に男の声が響いた。
『こちらは足がやられただけだ』
弾かれたように顔を上げる。アンナロッテの機体からの通信だ。画面には相変わらず、《VOICE ONLY》の文字だけが表示されている。先ほど笑い声を聞いた、アンナロッテの同乗者だろうか。
「……無事か?」
問い掛ける間に、《フォグホーン》の装甲を何かがかすめる。敵機からの狙撃だ。この膠着状態に苛立った相手が、アンナロッテの機体もろともがむしゃらに集中砲火を浴びせてくる可能性に思い至り、冷たい汗が流れた。
「なあ、そっちは無事なのか。あんたも、アンナも」
重ねて問うと、男は低い含み笑いを漏らした。何がそんなにおかしいのだろう。妙に不安な気持ちにさせられる声だ。
『脚部を狙われたんだよ。賢い奴だ。戦い方というものを、よくよく知っている。こうなる前は、腕の良いハイドラライダーだったんだろうさ。
まずは、索敵機の機動力を削ぐ。それから格闘機を仕留める。アンナのことは、君を殺した後でゆっくり料理するつもりだったんだろう』
「……ぞっとしないね」
敵のやり口にも、それからあんたの言い方にも。言外に含めたそんな意味が伝わったのか、男はまた低く笑った。
『アンナは生きているから、あれだけ倒して早く帰ろうじゃないか。わたしが手を貸そう』
「あんたが?」
徐々に激しさを増す敵機からの砲撃をかわしながら、問い掛ける。
「なあ、あんたもハイドラライダーなのか? アンナロッテのハイドラの、副操縦者ってとこ?」
『不正解だ、ブラッド・メルヴィル。わたしは《創造主》。上等なHCSだよ。ほら、やっこさんはあそこだ』
来るぞ、と《創造主》が宣言するのと同時に、モニターのマップ上に表示された敵機のエネルギー反応が高圧に膨れ上がった。反応が動く。同時に《フォグホーン》のカメラを通して、霧の向こうから敵機が踊り出て来るのが視認できた。
『どうやら、君のでたらめな威嚇射撃が一矢報いていたらしい。敵のミストエンジンからはエネルギーが漏出している。寿命が近くて焦っているから、よく見ると動きが大ぶりで隙だらけだ。ほら、あそこだ。棺の背中側。あそこを突けばすぐに終わるぞ』
敵機は旋回しながら火器を一斉に起動して、射撃体勢を取ろうとする。俺は跳躍し、《創造主》の指示の通りに背中にブレードを突き立てた。びくり、と妙に生々しく人を刺したときのように痙攣してから、敵のハイドラは動かなくなった。戦闘は呆気なく終わった。
『お見事。こちらは自走できそうにない。引っ張ってくれるかな、ブラッド君』
《創造主》に提案されるまでもなく、そのつもりだった。どこか安全なところ、遺跡の外までアンナロッテを運ばなければならない。急がなければ。《フォグホーン》のエネルギーも枯渇寸前だ。
「……なあ、無事なのか。アンナロッテは」
問い掛けても、《創造主》は『多分ね』などとふざけた曖昧な答えしか返してくれない。確かめる手段は、今は無い。
もはやうめき声すら聞こえない。映像が映らない通信機能がもどかしい。無事を祈り、先ほど出会ったばかりのアンナロッテの顔を思い浮かべようとして、上手く想像することができなかった。代わりに思い浮かんだのは、死んだ妹の顔だった。
操縦棺から身を乗り出したその子は、何か言いたげにぱくぱくと口を動かしている。何故か怒り心頭といった表情だ。え、俺、なんか悪いこと言ったかな。
軽タンクの棺の中からは、男のけたたましい笑い声まで聞こえる。複座式なんだろうか。そんなハイドラもあるのか。まだまだ新人の俺には知らないことがいっぱいある。
俺がぽかんとしているうちに、向こうは何かの整理がついたらしい。ぐっと苦いものを飲み込んだかのような表情で、青い髪の子は言った。
「……お礼は言っておきます。助かりました」
「ん、いーよ全然。気にしないで」
ハッチの縁に頬杖をつき、笑顔でヒラヒラと手を振る。こういうときはお互い様だ。同じ大隊の仲間なのだし。
「なあなあ、キミも今回シルウェストリス航空に雇われてるの? それ、索敵機? カニの脚みたいなのは何? レーダー? てか、今回の任務って初っ端からえぐくない? びっくりしちゃったよ」
「は……?え、何、ちょっと」
久々に人間とまともに会話をした気がして、嬉しくて話が止まらなくなってしまう。青い髪の子はおろおろとした様子で、「ちょっと!」と叫んで遮った。
「だ、だいたい!誰なのよあんたは! 初対面で馴れ馴れしいにもほどが……!」
「あ、俺、ブラッドってんの。ブラッド・メルヴィル」
「ふ、普通に名前を答えやがった」
何故かドン引く女の子に、俺はピースサインを送る。
「ブラッドで良いよん。ちなみに、キミの名前は?」
聞いた瞬間、女の子はものすごく迷惑そうに顔をしかめた。答えたくない、という雰囲気が顔中から滲み出ていた。
そのとき、軽タンクの中からまた、けたたましい男の哄笑が響く。
『楽しそうじゃないか、アンナロッテ!』
「あっ……ちょっと! 《創造主》! 名前!」
「アンナロッテって言うのか。 よろしくな、アンナ!」
「ああああもう!!」
ぐしゃぐしゃと髪をかきむしるアンナに、俺はもう一度呼びかける。
「なあなあ、アンナ。キミも帰投の途中だろ? 良かったら、一緒に行動しないか?」
「は!? 誰があんたなんかと……!」
「俺は攻撃機。索敵が足りない。キミは索敵機。攻撃手段が無い」
「うっ」
「な?」
首を傾げると、アンナは黙った。交渉成立と見て良いだろう。実際、お互い困ってるのは本当なのだ。ここは同じ大隊のライダーとして、協力し合いながら生還を目指すべきだろう。
話は、決まりだ。
「よし、即席だけど僚機結成だ! よろしくな、アンナロッテ!」
「はぁーーー!?」
後ろで聞こえた絶叫をわざと無視して、俺は陽気に鼻歌を歌いながらハッチを閉めた。なんだか、家族が戻ってきたみたいで楽しかった。
※
『……あー、もしもし。こちらアンナロッテ。聞こえますか』
初めて実戦で使うハイドラの通信機能で、電波の向こうから聞こえてきたのは非常に不機嫌そうな声だった。
「はいはい、聞こえてるよ」
返事をしながら、目の前のコントロールパネルを弄る。無事に向こうの機体とコネクトできたようだ。確認して、《VOICE ONLY》とだけ表示されたモニターを見上げる。
「えっ、これ映像とか出ないの?」
『うるさい。周辺地図データを送りました。通信範囲内であればタイムラグなしに更新できるはずです』
言うが早いか、すぐさまデータが転送されてきた。それを見て、俺は思わず口笛を吹く。
流石は索敵機だ。《フォグホーン》のスキャン機能で取得できるデータとは比べものにならない緻密な情報量に、素直に感嘆した。
さっきの様子では、向こうの機体にはもう一人、男のライダーも搭乗しているようだった。二人がかりでこのデータの処理にあたっているのだろうか。
「サンキュー。ところでキミの機体ってもう一人乗っ……」
会話を続けながら操縦桿を握り、帰還行動に移ろうとしたそのとき、俺の言葉を遮って、アンナロッテが短く叫んだ。
『なんかいる!!』
モニターが赤く光り、データ上に高熱のエネルギー反応が示される。位置は俺たちの背後、完全に死角の場所だった。
俺もアンナロッテも、咄嗟にエンジンを噴かして機体の転換を図る。だが、アンナロッテの機体がわずかによろけた。ブースターの制御に失敗したのだろう。
新たに現れたハイドラ――先程倒した、格闘機の残骸の陰から姿を見せた――は、それを見逃さなかった。頭部のアイ・カメラが狡猾に光る。
「アンナ!」
敵のハイドラは、真っ直ぐにアンナロッテの機体を狙った。格闘機の俺から距離を取りつつ、その背に山のように背負った射撃武器が、一斉にアンナロッテに銃口を定める。避ける暇も無く、アンナロッテは砲火の的となった。
「クソッ!」
エンジンを噴かせて《フォグホーン》を跳躍させ、上空からブレードを振り下ろす。敵機は意外なくらい機敏な動きで、こちらの斬撃をかわしつつ後ろに向かって跳躍した。間合いの外に逃げられてしまった。
《フォグホーン》は格闘を専門にする機体だ。戦闘では、敵機に接近できないとお話にならない。威嚇代わりにこちらの速射砲を撃つと、霧の向こうから返事のように、的外れな狙撃が返って来た。
この深い霧では、射撃の命中精度はかなり下がる。相手も迂闊に動けないのだろう。もっとも、アンナロッテの索敵支援を失ってしまったこちらとしても、事情はそんなに変わらないのだが。
戦闘は、膠着状態に陥ってしまった。
「大丈夫か!? 返事をしろ、アンナロッテ! なあ!」
接続されたままの通信機能を使い、アンナロッテに向かって叫ぶ。返事は無いが、音量を上げるとわずかに女のうめき声のようなものが聞こえた。良かった。どうやら、生きている。
生きてはいるようだが、無事である保証は無い。あれだけの砲火が直撃したのだ。まず間違いなく、機体が著しく損傷している。
悔しさに唇を噛んだ。俺が、もっとしっかりしていれば。敵機のエネルギー反応に早く気付いていれば。アンナロッテを庇っていれば。
沸き上がる後悔に頭を支配されている場合では無いのに、こう思わずにはいられなかった。俺はまた、守れないのか、と。
そのとき唐突に、棺内に男の声が響いた。
『こちらは足がやられただけだ』
弾かれたように顔を上げる。アンナロッテの機体からの通信だ。画面には相変わらず、《VOICE ONLY》の文字だけが表示されている。先ほど笑い声を聞いた、アンナロッテの同乗者だろうか。
「……無事か?」
問い掛ける間に、《フォグホーン》の装甲を何かがかすめる。敵機からの狙撃だ。この膠着状態に苛立った相手が、アンナロッテの機体もろともがむしゃらに集中砲火を浴びせてくる可能性に思い至り、冷たい汗が流れた。
「なあ、そっちは無事なのか。あんたも、アンナも」
重ねて問うと、男は低い含み笑いを漏らした。何がそんなにおかしいのだろう。妙に不安な気持ちにさせられる声だ。
『脚部を狙われたんだよ。賢い奴だ。戦い方というものを、よくよく知っている。こうなる前は、腕の良いハイドラライダーだったんだろうさ。
まずは、索敵機の機動力を削ぐ。それから格闘機を仕留める。アンナのことは、君を殺した後でゆっくり料理するつもりだったんだろう』
「……ぞっとしないね」
敵のやり口にも、それからあんたの言い方にも。言外に含めたそんな意味が伝わったのか、男はまた低く笑った。
『アンナは生きているから、あれだけ倒して早く帰ろうじゃないか。わたしが手を貸そう』
「あんたが?」
徐々に激しさを増す敵機からの砲撃をかわしながら、問い掛ける。
「なあ、あんたもハイドラライダーなのか? アンナロッテのハイドラの、副操縦者ってとこ?」
『不正解だ、ブラッド・メルヴィル。わたしは《創造主》。上等なHCSだよ。ほら、やっこさんはあそこだ』
来るぞ、と《創造主》が宣言するのと同時に、モニターのマップ上に表示された敵機のエネルギー反応が高圧に膨れ上がった。反応が動く。同時に《フォグホーン》のカメラを通して、霧の向こうから敵機が踊り出て来るのが視認できた。
『どうやら、君のでたらめな威嚇射撃が一矢報いていたらしい。敵のミストエンジンからはエネルギーが漏出している。寿命が近くて焦っているから、よく見ると動きが大ぶりで隙だらけだ。ほら、あそこだ。棺の背中側。あそこを突けばすぐに終わるぞ』
敵機は旋回しながら火器を一斉に起動して、射撃体勢を取ろうとする。俺は跳躍し、《創造主》の指示の通りに背中にブレードを突き立てた。びくり、と妙に生々しく人を刺したときのように痙攣してから、敵のハイドラは動かなくなった。戦闘は呆気なく終わった。
『お見事。こちらは自走できそうにない。引っ張ってくれるかな、ブラッド君』
《創造主》に提案されるまでもなく、そのつもりだった。どこか安全なところ、遺跡の外までアンナロッテを運ばなければならない。急がなければ。《フォグホーン》のエネルギーも枯渇寸前だ。
「……なあ、無事なのか。アンナロッテは」
問い掛けても、《創造主》は『多分ね』などとふざけた曖昧な答えしか返してくれない。確かめる手段は、今は無い。
もはやうめき声すら聞こえない。映像が映らない通信機能がもどかしい。無事を祈り、先ほど出会ったばかりのアンナロッテの顔を思い浮かべようとして、上手く想像することができなかった。代わりに思い浮かんだのは、死んだ妹の顔だった。
NEWS
本日のニュースです先日壊滅したシルウェストリスの最新鋭部隊について
続報が入っています
シルウェストリス社は、遺跡探索を一時中断することを決定しました
これは、自社部隊の再編までの時間確保であり、
次の大侵攻へ向けての準備と見られています
いっぽうヒルコ教団は――
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……シルウェストリスの部隊がやられたようだな……ヒヒッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……ゴホゴホッ……われわれの調査部隊も、傭兵も、手痛い被害を受けた。デバステイター・センチネル……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……気をつけろ。奴は無害に見える……だが、そう思って深く、深くへと足を踏み入れるとな」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「突如牙を剥いて……あの謎の兵器、領域拡散精神遊離環を……ゴホッ……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「とにかく、われわれ白兎は貢献を求めているが、ほどほどにな……奴に危険視されると、ろくなことにならない」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「まずは、君の力を見させてもらう。もし、脅威となるならば……世界を救命する、脅威となるならば――」 |
◆訓練
格闘の訓練をしました経験値が足りない
格闘の訓練をしました経験値が足りない
ブラッドは鳶のあしずりを420cで購入した!!
ブラッドはアルカェの『言語』を420cで購入した!!
ブラッドは試製精度頭部B-0を360cで購入した!!
ブラッドは[ヴィマナ]航空ジェットモジュールを360cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
資金を10を投入した!!
簡易電磁アックスAとgreenshadowsを素材にしてgreenshadowsⅡを作製した!!
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1にアルカェの『言語』を装備した
脚部2にナハトフリューグを装備した
スロット3に高速機動輪『ラフィ』を装備した
スロット4に鳶のあしずりを装備した
スロット5に簡易エンジンAを装備した
スロット6に試製精度頭部B-0を装備した
スロット7にアステロイドホッパーを装備した
スロット8に簡易軽ブースターBを装備した
スロット9に[ヴィマナ]航空ジェットモジュールを装備した
スロット10に簡易パルス砲Aを装備した
スロット11にgreenshadowsⅡを装備した
◆僚機設定
アンナロッテとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
ジャンクバラック『ステュクス』の活動記録
壊れてしまった、もはや時代遅れ、彼氏にフラれた腹いせ。
あれこれの理由で積もったジャンク品の山の中。
打ち捨てられたようで、実はとても手入れの行き届いた三段櫂船型ハイドラが一機。
ある一人の幽霊が、そこで暮らしているのだ。
「メシと寝床?必要なら出すけどオレあんま料理上手くねえよ」
あれこれの理由で積もったジャンク品の山の中。
打ち捨てられたようで、実はとても手入れの行き届いた三段櫂船型ハイドラが一機。
ある一人の幽霊が、そこで暮らしているのだ。
「メシと寝床?必要なら出すけどオレあんま料理上手くねえよ」
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
格闘の訓練をしました
格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
100c支払い、素材を1個手に入れた
(なにかいる)
モーヴェ 「おう、よろしくなメテルカ!ゴミどかせば場所はいくらでもあるからな!」 |
モーヴェ 「AI…にしちゃああんまりにもヒトっぽいぜ。姿は見えずとも同類、ってのはマジみてぇだな。」 |
モーヴェ 「あと、オレも記念写真はあんま得意じゃねえんだ!水色のザラザラした画像が撮りたきゃ撮ってもいーけどさ。 」 |
フレースヴェルカ 「いやー、それがさ。わたしも最初ちょっと疑ったけど、確かに指定された場所がここだったんだよ」 |
フレースヴェルカ 「……あ、ご飯でるのすごいたすか――るけど、いや、うん、何も言わないことにした。気にしちゃいけない」 |
フレースヴェルカ 「…………あはー」 |
フェティヤ・クェリフィート 「ん!」 |
(長耳が軽く上がったり下がったり。好奇心の現れだ)
フェティヤ・クェリフィート 「……ここはユーレイがちょっと多いのか?いままで見たこともなかったな……まいいや。 みんなみんなよろしくな!」 |
フェティヤ・クェリフィート 「…………カレー!!」 |
メテルカ 「とうぶんのあいだころっせお すこしこまるね ▼」 |
メテルカ 「もくてきは まだまだたっせいできそうにない ▼」 |
メテルカ 「みっしょんにいどむひとは れいじょうに あしをとられないようにね! ▼」 |
メッセージ
ENo.11からのメッセージ>>
ENo.130からのメッセージ>>
ENo.142からのメッセージ>>
ENo.193からのメッセージ>>
ENo.291からのメッセージ>>
グロリア 「あっ! こんにちは、あなたもハイドラ大隊のひとね」 |
グロリア 「ええ! あなたみたいな格好のいい男の人もいれば、女の子もいるってことよ。 意外だったかしら?」 |
グロリア 「あたしはグロリア=グラスロード。 『ゲフィオン』のハイドラライダーよ、こっちこそどうぞよろしくね」 |
グロリア 「あなたの機体は――軽逆関節か。 あたしの『ゲフィオン』も逆関節だけど……」 |
グロリア 「あなたの方がずっと高く飛べそうだわ。 高いところから見る戦場ってどんな感じかしら? 霧の中だと、高くても低くてもあんまり関係ない?」 |
グロリア 「あ、でも、初めてじゃ戦場をゆっくり見る余裕もなかったかな…… あたしもね、こうやって霧の中で戦うのは全然経験がないから。 ちょっと緊張してるの。悪い緊張じゃないけど……」 |
モーヴェ 「まっ、…マジで!?そんなに美味かった!?いやあ、ここ数年マトモに飯を食うこともなくなってたけどレシピは残しといてよかったぜ!」 |
モーヴェ 「…え、へへへへ……」 |
モーヴェ 「お前、見た限りじゃ、最近ハイドラライダー始めたんだろ?ハイドラ大隊に入ったらさ、いつ自分の身に何が起こるか分かんねえ。食える時に(ハイドラに乗る直前を除いて)食っとけよ!」 |
モーヴェ 「あと、かもめ君でもいーけど『モーヴェ先輩』でもいいんだぜ?エヘヘ。」 |
GEKO 「…ナース服?本当?こんな変な場所で二人もナース服を好んでる奴がいるとは思えないのじゃが… あなたが良ければ、紹介してくれないだろうか。ブラッドさん。 ええと…? 名前を伺ってもいいだろうか。その方の」 |
インシオン 「…………………………」 |
インシオン 「あ、ああ、悪い。なんか、あんたの顔を見たら突然、『シースルーナース服』って単語が頭をよぎってな……」 |
インシオン 「あれは悪い夢だったんだ夢。ああ、あんたは気にしないでくれ」 |
インシオン 「という訳で、気を取り直して」 |
インシオン 「俺はインシオン。ペーペーのハイドラライダーだ」 |
インシオン 「機械じゃあない戦いなら場数は踏んでるからな。度胸だけは周りに負けねえと自負してる」 |
インシオン 「とはいえ、この残像領域では、あんたと同じ新人に変わりはねえ。お互い、上手くやっていこうぜ。よろしくな」 |
I 「ええ。私はI。Dollに乗ってるハイドラライダーよ。戦場ではI-Dollと名乗っているわ。 これからよろしく。……ただ、私もここに身を寄せている立場だけれど (貴方を迎えた人型ロボットが答える。 ハイドラライダーに人間ではなくロボットとは、操縦棺に直接繋げているのだろうか)」 |
ボス 「アタシがこの工房のボスさ!アタシはそこら辺に転がってるJunkから、 新品同然に作り替えるのが得意でね。使えそうなJunkがあれば持ってきな。 買い取る代わりに修理費から引いといてやるさね (まだまだ現役と体現している老婆が奥から現れた)」 |
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1150
追加収入 75
攻撃戦果補正3.51%
支援戦果補正3.6%
防衛戦果補正10.8%
撃墜数補正 0.2%
敵警戒値補正0.714%
合計現金収入1469
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額500
整備請求額 0
ユニオン費 -92
賞金 1000
ユニオン利子100
◆格闘値が1成長しました
◆反応値が4成長しました
◆経験値が20増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 75
攻撃戦果補正3.51%
支援戦果補正3.6%
防衛戦果補正10.8%
撃墜数補正 0.2%
敵警戒値補正0.714%
合計現金収入1469
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額500
整備請求額 0
ユニオン費 -92
賞金 1000
ユニオン利子100
◆格闘値が1成長しました
◆反応値が4成長しました
◆経験値が20増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
ブラッドは避雷針22を入手した!
ブラッドは培養卵22を入手した!
ブラッドは避雷針22を入手した!
ブラッドは消火装置22を入手した!
明日の戦場
第1ブロック
霧に消えた部隊[フラッグ]
とある部隊が霧に隠れて消息不明になった後、再び現れた。奇妙なことに、我々を敵だと思い攻撃を続けている。説得は不可能だ。全滅させてくれ。ノイズと点滅を繰り返す機体がある。あれが核のようだ
来週の霧濃度:89%
来週の電磁波:93%
来週の警戒値:260%
ケイト・アニュレ |
リコ |
ODE-30 |
闇 |
スタニスワフ・クビツァ |
シェリー |
エレライナ・マーラジカル |
アグロヴァル・エッフェンベルグ |
ブラッド・メルヴィル |
アンナロッテ |
HyD汎用接続子『北斗Ⅲ型』 |
アレクセイ・エルステッド |
王 零式 |
有澤 零砂 |
アリーシャ |
ティー |
和装の人形と蒸気の蛙 |
エイジ・アサヒ |
アキラ・ハリアエトゥス |
セレード・ハウエル |
--- | --- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
『固定砲台』[物理] |
機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
『固定砲台』[物理] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
『固定砲台』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
自走砲『イーグル』[粒子] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
『固定砲台』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
機動DR『ウィンドベル』[粒子] |
電子戦DR『ヘッジホック』[電子] |
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自走砲『イーグル』[粒子] |
自走砲『イーグル』[粒子] |
自走砲『イーグル』[粒子] |
機動破壊兵器『テンペスト』[粒子] |
キャラデータ
名前
ブラッド・メルヴィル
愛称
ブラッド
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プロフィール
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ブラッド・メルヴィル(Brad Melville) 自称27歳の男性。正確な年齢は不詳、本人にもわからない。 僚機である年下の女性、アンナロッテを「守りたい」と口癖のように発言するが、戦闘中はどこか死に急ぐような行動が目立つ。本人も自分の意志をあまりよく把握していないのかもしれない。 ハイドラライダーになる前は、孤児だった。それより以前は、どこでどんな暮らしをしていたのか、何も覚えていない。何の記憶も持たない。何も持っていない。守るべきものだって、本当は何も無かったのかもしれない。 《フォグホーン》 軽量の格闘機。その駆動音は、どことなく孤独な恐竜の鳴き声を思わせる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 素材 | 避雷針22 [22/耐電/---] 特殊B[120] [素材] |
▼詳細 |
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2 | 素材 | テスラコイル21 [21/霊障/---] [素材] |
▼詳細 |
3 | 素材 | 粒子吸着材21 [21/耐粒/---] [素材] |
▼詳細 |
4 | 素材 | 培養卵22 [22/卵/---] 特殊B[120] [素材] |
▼詳細 |
5 | エンジンA | 簡易エンジンA [20/臂力/---]《装備:5》 | ▼詳細 |
6 | 素材 | 避雷針22 [22/耐電/---] 特殊B[120] [素材] |
▼詳細 |
7 | 素材 | 消火装置22 [22/耐火/---] 特殊B[120] [素材] |
▼詳細 |
8 | 軽ブースターB | 簡易軽ブースターB [20/臂力/---]《装備:8》 | ▼詳細 |
9 | --- | --- | --- |
10 | パルス砲A | 簡易パルス砲A [20/臂力/---]《装備:10》 火力[329] 発射数[4] 防御属性[粒子] 防御値[162] 精度[210] 貯水量[87] 弾数[12] 武器属性[速射] 異常追加[40] 消費EN[67] 金額[360] 重量[50] [粒子射撃] *作者* |
▼詳細 |
11 | デュアルブレードA | greenshadowsⅡ [21/臂力/臂力]《装備:11》 火力[1645] 連撃数[2] 防御属性[電子] 防御値[636] 精度[45] 貯水量[209] 弾数[16] 武器属性[衝撃] 異常追加[50] 消費EN[374] 金額[427] 重量[250] [粒子格闘] *作者* |
▼詳細 |
12 | --- | --- | --- |
13 | デュアルブレードA | デュアルブレードA設計書 [20/変形/---] 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
14 | --- | --- | --- |
15 | --- | --- | --- |
16 | エンジンB | 鳶のあしずり [20/機動/機動]《装備:4》 | ▼詳細 |
17 | 重ブースターA | アステロイドホッパー [20/機動/---]《装備:7》 | ▼詳細 |
18 | 補助輪B | 高速機動輪『ラフィ』 [20/機動/---]《装備:3》 | ▼詳細 |
19 | 操縦棺A | アルカェの『言語』 [20/噴霧/噴霧]《装備:1》 | ▼詳細 |
20 | 補助輪A
| 簡易補助輪A [20/旋回/---] | ▼詳細 |
21 | 腕部B | 虚無腕部B-臂力 [20/臂力/---] | ▼詳細 |
22 | 軽逆関節A | ナハトフリューグ [20/機動/---]《装備:2》 機動[579] 跳躍[219] AP[351] 旋回速度[877] 防御属性[粒子] 防御値[180] 貯水量[87] 積載量[2100] 消費EN[108] 金額[360] 重量[800] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
23 | 頭部B | 試製精度頭部B-0 [20/精度/耐霊]《装備:6》 | ▼詳細 |
24 | 軽ブースターB | [ヴィマナ]航空ジェットモジュール [20/機動/機動]《装備:9》 | ▼詳細 |
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