第4週目 王 零式の一週間
霊障見舞金として200cの資金が送られました
◆日記
「アリョーシャ!開けるぞ!」
ノックというより体当たり。鍵がかかってるならブチ破る気でノブを回した。
数十分前にこちらに来ると連絡を寄越したきり、所要時間の倍が経っても姿はなく、連絡も無かったからだ。道中倒れでもしたのではないかと焦りながら診療所を閉じてモバイルを握って走り出す。乗り物は路面に左右されるが身一つなら最短ルートを取れる。他人様の屋根、ベランダ、ダクト、狭い隙間、通れるのは我が身だけだ。
引くドアを押す程度には混乱していた。
が。
開いたドアの向こうからは、寝息が、聞こえていた。頭痛がした。
だがそれは、薬が効いてマトモに眠れるようになった、ということ。
「り、零式さん?どうしたんです」
通信で聞いた音声、レトログラードのAIネレティだ。
「マスターは今寝ていて……あっ、お客さまですもの、まずはお茶を」
ハイドラアセンブル用のアームが台所へ向かう。徹底的に何かが狂っているがそれは気にしても始まらない。
「座るところ、は……そこのソファぐらいしかないの」
シーカーが隙間を縫って目の前に現れる。案内人らしい。
高低差も無茶苦茶の最短距離、息はそれなりに上がりはする。シーカーの案内でアリョーシャの居るところへ向かう。
寝ている。息、顔色、痛いところを庇わない就寝姿勢。
「ネレティ。客だとか気にすることねぇぞ。それより、コイツのスキットルにGPSつけたら隠蔽面倒か?睡眠障害出てんじゃねぇかクソヤロウ、痛くねぇだけでこんな眠れてやがる」
寝てるのを良いことに下瞼を引っ張って血流を見る。見回して溜息をつく。
「ネレティ、ベッドを発注しちまってくれ。起きると面倒臭え。払いは俺で」
ネレティ、と繰り返す。こちらを認識しろ、という合図として。
「いいアイディアね。逆探知防止にシグナルチップにしましょう」
シーカーが注意深くアームで持って行かれるコツという接触音がする。
「レトログラードは眼が無いの。だからシーカーを同期させて外を見ているのだけど、それが迷子になったら困るでしょう?このチップはその対策なの」
アリモノで間に合わせるならそう時間は食わないだろう。その作業の間、可愛らしい声と世間話か。
「そりゃ信頼性抜群だ。俺のモバイルに反映させられるか?」
モバイルをマニュピレーターが受け取れるよう投げる。
「勿論。方角と距離を同期しておきますよ」
ナースステーションに居て欲しいほどの気遣いだ。
「私も言ったんです!ちゃんとお布団で寝た方がいいって。でも、どこでも寝られるって……ソファだって私が買ったの」
随分過保護なAIだ。戦闘者のパフォーマンス維持まで仕事が出来るらしい。
「ふふ。零式さんからのプレゼントなら、マスターも喜びます」
野郎にそんなプレゼントをされたら俺は気色悪い。
「どこでも寝られる、のは本当だろうさ。けどコイツ、自分が病人だって感覚がねぇんだよ。寝るのに体力が必要なのを知らねぇんだろうな……面倒くせぇ。ベッドは硬め、こいつ置くと沈み込む」
床に座り込んで眉をひそめる。消毒薬の匂い。クン、と鼻を利かせているうちに自分で人相が悪くなるのを自覚する。
「ネレティ、禁止事項なら禁止事項だと返答してくれ。アリョーシャは、俺に隠し事してるか?メーカーの違う消毒薬の匂いがする」
禁止事項だ、と答えがあれば隠していることがあることがわかる質問法で訊く。
「そんなものありませんよ?」
どうにも人間臭い。こどもとっ捕まえて制御システムにしやがったのではないかという疑念が過る。
「白兎研で手術を受けてきたから、きっとそれね」
「多謝。バイオか……」
ギ、と歯を鳴らしてから腕を床に振り下ろす。ダン、と音がした。涙が一粒流れて、嗚咽が出る。
「一言も相談してくれやしねぇ。俺は主治医だぞ。どうせガキなんだろうさ。ああクソ、くたばれクソジジイ」
悪態をついてふ、と呼吸を逃した。冷静じゃない自分は好きじゃない。
「ネレティ、今のはオフレコーディング。ベッドはあった?」
イライラしたってコトは済んでる。
「零式さんに心配をかけたくなかったんだと思うの……そうやって怒るから。ふふ、零式さんは私の大切なお友達ですもの、ちゃんと秘密にします」
モバイルを持ったアームが目の前に来る。
「ベッドは幾つか候補を出しましたよ。モバイルにありますから、後は零式さんが選んで」
「ンだよォネレティ……誰か来てンのかあァ……」
大あくび。家主殿のお目覚め。俺だと判るように立ち上がる。
「無事なら問題ないが、慌てて来たもんで処方自体は持ってきてない。よく眠れてるんならそれでいい。ベッド勝手に買ったんでそこで寝てくれ。台所全く使ってる形跡がねぇが、飯食ってるか」
体重が量れないのは案外健康把握に支障が出る。観察するしかない。
「おいおい、お前さんは俺の母親かよ……前よか寝てるぜ。ベッドが届いたらそこで寝るよ。飯は外で食ってる」
食欲が出れば、だろうとアタリをつける。
「一寝入りしたら腹減ったな。メシ食いに行こうぜ。俺の奢りだから遠慮すんな、な?」
「だめですよ。零式さん、まだ疲れてるんですから。少し休憩させてあげて」
なぜそこで不思議そうにするのか。素直に肯くのは感心だが。
「お茶をお持ちしますね。おもてなし出来るなんてはじめて!」
待望のお客様にお茶を入れるのが嬉しい戦闘AI。どうもつかめない。
「母親がどんなもんだか知らねぇよ。同じようにシリンジ押してるが俺はプッシャーとしてはアンタと接してねぇぞ。主治医として必要な事だ」
奨められた椅子に座る。座ったは良いが話に詰まる。大きく息を吸ってどこかでしておかなければならない話をしておくことにした。
「アンタがガキどもの前でベラベラ唄ったアレは概ねあってんよ。俺らには脳を折りたたんだ隙間の反射に近いところに武術文献を埋め込まれてる。俺は0番代として生産されて基礎の01を食った。たまに俺のように逃げて出てくるヤツを見つけて食える。だいたいはハズレで、1から9だ。ヨーガ、カポエイラ、合気、システマ。そいつらを囲った動物園を探してるのさ。人食いは追われる。俺は足跡を追えないようにしてきてる。だからあんな風にやっと見つけた寝床をぶち壊すのはやめてくれ。文献食いどもはどれも強い。太極に至らない、八卦にも開かない、俺の四象の拳では」
く、と鼻面にシワが寄る。
「狩りじゃなく戦いになる」
万全でなければ死ぬのはこちら。相手も選べない。
「は、俺にとっちゃどれも変わんねえェ。痛みがどっか行ってくれるんならそれでいい」
勢いよく腰掛けられたソファが軋む。コイツの点でかかる体重に耐えかねている。
「文献食い、なァ。食えば肉だけじゃなく、知識もつく訳か」
顎を撫でて納得したような顔をしているが、眉に唾つけてやがる。
「ま、戦うのを止めはしねェし、食う食われるにゃ興味ないが」
「俺ァ、9つの文献を集めたお前さんが、何になるのかは知りたいね」
「シクサウは四位一体……即ち、遠目と疾き耳、それを擁する肉体と支える脚。お前が身ひとつで戦うなら、俺はその騎馬だ。俺が、お前だけの狩場を作ってやるよ」
面白がっているのだろうか。乗せてやると馬が申し出るとは。
「だから、俺を上手く飼え。いいな?」
ならば俺のことは把握してもらわねばならない。
「伝染性の病の中に、不随意運動が……心臓自分で止められないだろ?症状として動いちまうんだよ。今は薬で防いでる。伝染性を基盤にデザインされた病なんで生食を条件に感染する。0番台なら薬を飲まなきゃ動作が正確に出る。「スクレイプ」さ。俺は04番。25番はヨーガ、カラリパヤットだった。そいつは食った。チャトランガが読めたのはチャトランガダンダーサナをそいつが含んでたからだ。アンタは、人肉食を禁忌としていない。だからガキがはしゃいでる真ん中で、これから何食う?酒は?みてぇなトーンで話す」
茶は喉に染みるようだった。呼吸法に気を払っても緊張が殺しきれないと渇く。器を干して戻す。
「そりゃあな。ヒトだって食える。シクサウは飢饉をそうやって乗り越えるのさ、勿論穏便に、だがね」
「穏便でなく直接的ではないが、皆そうしている。だが何故か認めたくないらしい」
溜息が出た。そのことに疲れていたらしい。
「勝手に動くってのは迷惑だなァ。そりゃクスリに詳しくなる訳だ」
そうではない。
「医療職員が再生産と治療のコストを天秤にかける。治療側が重けりゃ廃棄されちまうから俺たちは医療情報を研究して交換してた。武術も殺し方と生かし方がセットになってる。武が備えるべき最低条件だからな」
茶の残り香は高く、穏やかだった。ネレティにその旨告げてアリョーシャを見つめる。
「白兎に行くなら一言相談してくれ。麻酔が重なると死ぬぞ」
これだけは飲ませなければ。
「わーかったっての。主治医の指示に従い、って奴だな。そいつは心配いらねェ、向こうも藪医者じゃない」
口調とうらはらに二度とないとハッキリ手応えを得た。
「飼うならまず、餌からだな。飯にしないか?」
「だな。ネレティ、留守番頼む」
声を合図に立ち上がる。
「またなネレティ」
外へ、道のていを成したところへと向かう。
「いってらっしゃい」
ネレティの声に見送られ、外開きのドアを開けた。
ノックというより体当たり。鍵がかかってるならブチ破る気でノブを回した。
数十分前にこちらに来ると連絡を寄越したきり、所要時間の倍が経っても姿はなく、連絡も無かったからだ。道中倒れでもしたのではないかと焦りながら診療所を閉じてモバイルを握って走り出す。乗り物は路面に左右されるが身一つなら最短ルートを取れる。他人様の屋根、ベランダ、ダクト、狭い隙間、通れるのは我が身だけだ。
引くドアを押す程度には混乱していた。
が。
開いたドアの向こうからは、寝息が、聞こえていた。頭痛がした。
だがそれは、薬が効いてマトモに眠れるようになった、ということ。
「り、零式さん?どうしたんです」
通信で聞いた音声、レトログラードのAIネレティだ。
「マスターは今寝ていて……あっ、お客さまですもの、まずはお茶を」
ハイドラアセンブル用のアームが台所へ向かう。徹底的に何かが狂っているがそれは気にしても始まらない。
「座るところ、は……そこのソファぐらいしかないの」
シーカーが隙間を縫って目の前に現れる。案内人らしい。
高低差も無茶苦茶の最短距離、息はそれなりに上がりはする。シーカーの案内でアリョーシャの居るところへ向かう。
寝ている。息、顔色、痛いところを庇わない就寝姿勢。
「ネレティ。客だとか気にすることねぇぞ。それより、コイツのスキットルにGPSつけたら隠蔽面倒か?睡眠障害出てんじゃねぇかクソヤロウ、痛くねぇだけでこんな眠れてやがる」
寝てるのを良いことに下瞼を引っ張って血流を見る。見回して溜息をつく。
「ネレティ、ベッドを発注しちまってくれ。起きると面倒臭え。払いは俺で」
ネレティ、と繰り返す。こちらを認識しろ、という合図として。
「いいアイディアね。逆探知防止にシグナルチップにしましょう」
シーカーが注意深くアームで持って行かれるコツという接触音がする。
「レトログラードは眼が無いの。だからシーカーを同期させて外を見ているのだけど、それが迷子になったら困るでしょう?このチップはその対策なの」
アリモノで間に合わせるならそう時間は食わないだろう。その作業の間、可愛らしい声と世間話か。
「そりゃ信頼性抜群だ。俺のモバイルに反映させられるか?」
モバイルをマニュピレーターが受け取れるよう投げる。
「勿論。方角と距離を同期しておきますよ」
ナースステーションに居て欲しいほどの気遣いだ。
「私も言ったんです!ちゃんとお布団で寝た方がいいって。でも、どこでも寝られるって……ソファだって私が買ったの」
随分過保護なAIだ。戦闘者のパフォーマンス維持まで仕事が出来るらしい。
「ふふ。零式さんからのプレゼントなら、マスターも喜びます」
野郎にそんなプレゼントをされたら俺は気色悪い。
「どこでも寝られる、のは本当だろうさ。けどコイツ、自分が病人だって感覚がねぇんだよ。寝るのに体力が必要なのを知らねぇんだろうな……面倒くせぇ。ベッドは硬め、こいつ置くと沈み込む」
床に座り込んで眉をひそめる。消毒薬の匂い。クン、と鼻を利かせているうちに自分で人相が悪くなるのを自覚する。
「ネレティ、禁止事項なら禁止事項だと返答してくれ。アリョーシャは、俺に隠し事してるか?メーカーの違う消毒薬の匂いがする」
禁止事項だ、と答えがあれば隠していることがあることがわかる質問法で訊く。
「そんなものありませんよ?」
どうにも人間臭い。こどもとっ捕まえて制御システムにしやがったのではないかという疑念が過る。
「白兎研で手術を受けてきたから、きっとそれね」
「多謝。バイオか……」
ギ、と歯を鳴らしてから腕を床に振り下ろす。ダン、と音がした。涙が一粒流れて、嗚咽が出る。
「一言も相談してくれやしねぇ。俺は主治医だぞ。どうせガキなんだろうさ。ああクソ、くたばれクソジジイ」
悪態をついてふ、と呼吸を逃した。冷静じゃない自分は好きじゃない。
「ネレティ、今のはオフレコーディング。ベッドはあった?」
イライラしたってコトは済んでる。
「零式さんに心配をかけたくなかったんだと思うの……そうやって怒るから。ふふ、零式さんは私の大切なお友達ですもの、ちゃんと秘密にします」
モバイルを持ったアームが目の前に来る。
「ベッドは幾つか候補を出しましたよ。モバイルにありますから、後は零式さんが選んで」
「ンだよォネレティ……誰か来てンのかあァ……」
大あくび。家主殿のお目覚め。俺だと判るように立ち上がる。
「無事なら問題ないが、慌てて来たもんで処方自体は持ってきてない。よく眠れてるんならそれでいい。ベッド勝手に買ったんでそこで寝てくれ。台所全く使ってる形跡がねぇが、飯食ってるか」
体重が量れないのは案外健康把握に支障が出る。観察するしかない。
「おいおい、お前さんは俺の母親かよ……前よか寝てるぜ。ベッドが届いたらそこで寝るよ。飯は外で食ってる」
食欲が出れば、だろうとアタリをつける。
「一寝入りしたら腹減ったな。メシ食いに行こうぜ。俺の奢りだから遠慮すんな、な?」
「だめですよ。零式さん、まだ疲れてるんですから。少し休憩させてあげて」
なぜそこで不思議そうにするのか。素直に肯くのは感心だが。
「お茶をお持ちしますね。おもてなし出来るなんてはじめて!」
待望のお客様にお茶を入れるのが嬉しい戦闘AI。どうもつかめない。
「母親がどんなもんだか知らねぇよ。同じようにシリンジ押してるが俺はプッシャーとしてはアンタと接してねぇぞ。主治医として必要な事だ」
奨められた椅子に座る。座ったは良いが話に詰まる。大きく息を吸ってどこかでしておかなければならない話をしておくことにした。
「アンタがガキどもの前でベラベラ唄ったアレは概ねあってんよ。俺らには脳を折りたたんだ隙間の反射に近いところに武術文献を埋め込まれてる。俺は0番代として生産されて基礎の01を食った。たまに俺のように逃げて出てくるヤツを見つけて食える。だいたいはハズレで、1から9だ。ヨーガ、カポエイラ、合気、システマ。そいつらを囲った動物園を探してるのさ。人食いは追われる。俺は足跡を追えないようにしてきてる。だからあんな風にやっと見つけた寝床をぶち壊すのはやめてくれ。文献食いどもはどれも強い。太極に至らない、八卦にも開かない、俺の四象の拳では」
く、と鼻面にシワが寄る。
「狩りじゃなく戦いになる」
万全でなければ死ぬのはこちら。相手も選べない。
「は、俺にとっちゃどれも変わんねえェ。痛みがどっか行ってくれるんならそれでいい」
勢いよく腰掛けられたソファが軋む。コイツの点でかかる体重に耐えかねている。
「文献食い、なァ。食えば肉だけじゃなく、知識もつく訳か」
顎を撫でて納得したような顔をしているが、眉に唾つけてやがる。
「ま、戦うのを止めはしねェし、食う食われるにゃ興味ないが」
「俺ァ、9つの文献を集めたお前さんが、何になるのかは知りたいね」
「シクサウは四位一体……即ち、遠目と疾き耳、それを擁する肉体と支える脚。お前が身ひとつで戦うなら、俺はその騎馬だ。俺が、お前だけの狩場を作ってやるよ」
面白がっているのだろうか。乗せてやると馬が申し出るとは。
「だから、俺を上手く飼え。いいな?」
ならば俺のことは把握してもらわねばならない。
「伝染性の病の中に、不随意運動が……心臓自分で止められないだろ?症状として動いちまうんだよ。今は薬で防いでる。伝染性を基盤にデザインされた病なんで生食を条件に感染する。0番台なら薬を飲まなきゃ動作が正確に出る。「スクレイプ」さ。俺は04番。25番はヨーガ、カラリパヤットだった。そいつは食った。チャトランガが読めたのはチャトランガダンダーサナをそいつが含んでたからだ。アンタは、人肉食を禁忌としていない。だからガキがはしゃいでる真ん中で、これから何食う?酒は?みてぇなトーンで話す」
茶は喉に染みるようだった。呼吸法に気を払っても緊張が殺しきれないと渇く。器を干して戻す。
「そりゃあな。ヒトだって食える。シクサウは飢饉をそうやって乗り越えるのさ、勿論穏便に、だがね」
「穏便でなく直接的ではないが、皆そうしている。だが何故か認めたくないらしい」
溜息が出た。そのことに疲れていたらしい。
「勝手に動くってのは迷惑だなァ。そりゃクスリに詳しくなる訳だ」
そうではない。
「医療職員が再生産と治療のコストを天秤にかける。治療側が重けりゃ廃棄されちまうから俺たちは医療情報を研究して交換してた。武術も殺し方と生かし方がセットになってる。武が備えるべき最低条件だからな」
茶の残り香は高く、穏やかだった。ネレティにその旨告げてアリョーシャを見つめる。
「白兎に行くなら一言相談してくれ。麻酔が重なると死ぬぞ」
これだけは飲ませなければ。
「わーかったっての。主治医の指示に従い、って奴だな。そいつは心配いらねェ、向こうも藪医者じゃない」
口調とうらはらに二度とないとハッキリ手応えを得た。
「飼うならまず、餌からだな。飯にしないか?」
「だな。ネレティ、留守番頼む」
声を合図に立ち上がる。
「またなネレティ」
外へ、道のていを成したところへと向かう。
「いってらっしゃい」
ネレティの声に見送られ、外開きのドアを開けた。
NEWS
本日のニュースです北の遺跡の探索は一向に進む気配を見せません
探索を主導する企業はコスト面からも方針転換を迫られています
すでに、探索を続ける五勢力以外は、撤退を始めています
ただ、探索を続ける五勢力には、引き返せない理由があると見られています
つまりは、コストを度外視しても探索を続ける何かがあるということです
噂として流れたドゥルガー素体以外にも――
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……セクション・2が見えてきたな……ヒヒッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……水没区画に存在するセクション・2では、水場の攻略が必要になる……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……きみは、何のために探索を続ける? 金や、名声……あるいは……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「いや、無粋な質問であったな。水が流れゆくのに、理由など問うまい……ゴホッ……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「個人的な理由だが……私にも理由がある。このプロジェクトは、私のわがままから始まった」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「続ける、という行為は不安定な行為だ。次々と、続ける理由を失っていく……ゴホッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「それでもなお、続けるというのなら……最後に残った理由。それが……真の私の姿を映しているということだろう」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「お伽噺に記された……遥かなるシルエット・レガリア……暗黒を宿したオーブ……それを、科学で解明し、そして――」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「『時空学』について残された文献は少ない。僕たちは、どうしてもそれを手に入れなくてはいけない」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「新たな戦闘システムについて、期待していてくれ。それは、時空学の理論を応用したシステムさ」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「でも、時間がかりそうだ。来るべきセクション・6に間に合うかどうか……まぁ、間に合わせてみせるさ」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「時を越える……君には、幼いころの記憶があるかい? 僕には……あまりない」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「この企業に入るまで、僕はどん底の生活を送ってきた……あまり思い出したくない。僕は夢を手にして、世界へと羽ばたいていった……古い自分を捨て去って」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「後悔もない、未練もない……ただ、一つだけ、思い出がある。僕は一度だけ、不思議な体験をした。迷子になった夕暮れ、不思議な街へ迷い込んだ」 |
シルウェストリス航空担当『フィズ』からのメッセージ 「僕は、もし時を越えたら、その街へもう一度行きたい。笑わないでくれよ? その街は……人の言葉を話す、立って歩く猫の街だったんだ」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「私は、このプロジェクトを任されている……日々、大赤字の火の車だ。それでも、続ける理由がある」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「この遺跡は危険だ。ドゥルガーの復活? それ以上の破滅が、この遺跡にはある。以上だ」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「なるほど、それなりの力を持つようだ。大きすぎる力は、世界の毒となる。ハイドラ、潰させてもらう。世界を救命する、障壁となるならば――」 |
◆訓練
適性の訓練をしました適性が32上昇した
白兎生体化学と契約成功!!
王 零式はイージスエンジンver.1.0を954cで購入した!!
王 零式はイージスエンジンver.1.0を954cで購入した!!
王 零式はBodyConsciousを427cで購入した!!
ヒルコ教団と契約成功!!
シルウェストリスと契約成功!!
王 零式は試製精度頭部C-0を0cで購入した!!
シルウェストリスと契約成功!!
王 零式は試製噴霧粒子スピアA-0を0cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
資金を10を投入した!!
作成時発動! 重量軽減!! パーツ重量を -22 修正!!
テスラコイル22と軽量化プラン22を素材にして害を作製した!!
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺Dを装備した
脚部2に簡易軽逆関節Aを装備した
スロット3に四象を装備した
スロット4にBodyConsciousを装備した
スロット5に害を装備した
スロット6に軽身功を装備した
スロット7に軽身功を装備した
スロット8にイージスエンジンver.1.0を装備した
スロット9にイージスエンジンver.1.0を装備した
スロット10に簡易術導肢Bを装備した
スロット11に簡易術導肢Bを装備した
◆僚機設定
アレクセイ・エルステッドとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションC
ユニオン活動
四不像の檻の活動記録
ウーシュウだ。
失われつつあるそれらを囲う動物園がある。
御伽噺さ。
いや、診療所だよ。心霊手術?そうかもしれない。
人の殺し方と生かし方は同根だってことだ。それがわかるならまあ茶の一杯もふるまうが
失われつつあるそれらを囲う動物園がある。
御伽噺さ。
いや、診療所だよ。心霊手術?そうかもしれない。
人の殺し方と生かし方は同根だってことだ。それがわかるならまあ茶の一杯もふるまうが
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
ENo.10からのメッセージ>>レッド 「[生体電池『下村瘡子E』にベット!!]」 |
[ファティマにベット!!]
[生体電池『下村瘡子E』にベット!!]
[iにベット!!]
ENo.104からのメッセージ>>
アルメロ 「[生体電池『下村瘡子E』にベット!!]」 |
生体電池『下村瘡子E』 「[生体電池『下村瘡子E』にベット!!]」 |
メッセージ
ENo.48からのメッセージ>>
メッセージを送信しました
>>Eno.128: >>Eno.48
DiMSANI 「もしもし、零式さん? 無事に帰れました?モバイルもちゃんと動いてるかしら」 |
DiMSANI 「マスターが迷惑をかけなかったか、留守の間も心配だったの。 特に何もないのなら良いのだけど……」 |
DiMSANI 「その……良ければ、また遊びに来てくださいね。 今度は、お茶に合うお菓子も用意しておきますから」 |
メッセージを送信しました
>>Eno.128: >>Eno.48
◆戦闘結果
戦闘報酬
明日の戦場
第10ブロック
通路探索[目標物破壊]
通路を進んでくれ。補給路を確保し、敵を撃破し、安全を確保する。障害物があったら破壊してくれ
来週の霧濃度:95%
来週の電磁波:91%
来週の警戒値:271%
グリゼル・モア |
B.M.Bros. |
ランブリーネ |
サディアス・ベッドフォード |
ピクセラ |
篁&木賊 |
コルヴス・コラクス |
ラスティ・ネイル |
ホッパーマン |
シータ・キンデン |
ステラ=アレグレット |
アニマ |
アンフィニ&許多 |
オルト・イスケー |
アレクセイ・エルステッド |
王 零式 |
ローデット・ダイス |
バルトロイ・クルーガー |
ルドゥーラ |
ルフ・イクス |
--- | --- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『トーチカ』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
装甲DR『ポーン』[電子] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
『固定砲台』[物理] |
装甲DR『ポーン』[電子] |
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『トーチカ』[物理] |
『トーチカ』[物理] |
キャラデータ
名前
王 零式
愛称
王 零式
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
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王零式(ワンリンシー) 東洋人の外見をした28才の旧い旧い武術を修める男。166センチ童顔で体格に恵まれているとは言い難い。 礼儀正しく明るく、優しさを出し惜しみせず、武術で得た身体への知識で施療を無償で行うことも少なくない。 のは表向きの顔である。 そもそもは武術すべての失伝を危惧した一人の富豪が使える者を確保し、その理解の全てと身体の全てを保存し続けてきた、人間と武術の動物園に残された四不像がこの名前のない男の生まれである。 あまりに使えると管理者が扱いきれないために分割された一片の技術しか持たなかったが、猛烈な飢餓に襲われて園の旧友を食べた結果、彼は旧友の持つ技術体系を理解する。 それはプリオン病を意図的に「手懐け」脳とそれに載る「文献」を運ばせたこと、友人と戦い身体を解体して理解したことの両面から来る現象だった。 遁走した彼が行き着いたのは、威圧感のない外見ながら強力な殺人術を持ち、しかも武器のチェックに一切引っかからないことを最大に利用した稼業、暗殺者である。 だがそれでも隠された園の仲間のゆくえを調べ上げて食べるには足りない。 身元を問われず大きく稼ぎ、その金の行方があまり追求されない立場の一つとしてハイドラライダーのライセンスを取得することになる。 機械は効率を重んじれば人としてのなりたち、他の生き物に似てくるもので、そう弄り方は変わらず。 ハイドラ 阿飛(悪ガキ) 特別な仕様は何もない。人体の構造を自身の武器として役に立つ程度に拡大して再現しただけのものである。唯一、飛行だけが生物の論理から外れ、飛行によって真に丹田を中心とした動きが可能になっている。 これがハイドラとして戦うことにどう活かされてくるかは未知数。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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20 | --- | --- | --- |
16 | --- | --- | --- |
28 | --- | --- | --- |
24 | 軽逆関節A
| 簡易軽逆関節A [20/飛行/---]《装備:2》 機動[581] 跳躍[219] AP[351] 旋回速度[877] 防御属性[粒子] 防御値[180] 貯水量[87] 積載量[2100] 消費EN[108] 金額[360] 重量[800] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
29 | 出力低下誘発A | flyaway [20/誘発/誘発] | ▼詳細 |
13 | 重ブースターA | 重ブースターA設計書 [20/保証/---] 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
1 | 操縦棺D | 簡易操縦棺D [20/霊障/---]《装備:1》 | ▼詳細 |
2 | 素材 | 軽量化プラン23 [23/重量軽減/---] 特殊B[140] [素材] |
▼詳細 |
3 | 素材 | 衝撃吸収板23 [23/耐物/---] 特殊B[140] [素材] |
▼詳細 |
4 | --- | --- | --- |
5 | --- | --- | --- |
7 | 飛行ユニットA | 四象 [21/霊障/霊障]《装備:3》 飛行[136] AP[456] 旋回速度[136] 防御属性[電子] 防御値[149] 貯水量[182] 噴霧量[191] 弾数[1] 消費EN[337] 金額[427] 重量[100] [飛行補助] *作者* |
▼詳細 |
8 | 出力低下誘発A | 出力低下誘発A設計書 [20/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
9 | --- | --- | --- |
10 | 術導肢B | 簡易術導肢B [20/霊障/---]《装備:11》 | ▼詳細 |
11 | 術導肢B | 簡易術導肢B [20/霊障/---]《装備:10》 | ▼詳細 |
12 | 重ブースターA | 軽身功 [20/霊障/---]《装備:6》 | ▼詳細 |
14 | --- | --- | --- |
15 | 素材 | ブラックボックス20 [20/誘発/---] [素材] |
▼詳細 |
17 | エンジンB | イージスエンジンver.1.0 [21/耐霊/機動]《装備:9》 | ▼詳細 |
18 | エンジンB | イージスエンジンver.1.0 [21/耐霊/機動]《装備:8》 | ▼詳細 |
19 | 重ブースターA | 害 [22/霊障/重量軽減]《装備:5》 | ▼詳細 |
21 | ウィルスB | BodyConscious [21/重量軽減/重量軽減]《装備:4》 培養[8] 特殊B[379] 旋回速度[555] 防御属性[霊障] 防御値[93] 貯水量[91] 噴霧量[8] 武器属性[ウィルス付与] 消費EN[561] 金額[427] 重量[458] [培養装置] *作者* |
▼詳細 |
22 | 重ブースターA | 軽身功 [20/霊障/---]《装備:7》 | ▼詳細 |
23 | --- | --- | --- |
25 | --- | --- | --- |
26 | 素材 | 対魔呪符20 [20/耐霊/---] [素材] |
▼詳細 |
27 | 頭部C | 試製精度頭部C-0 [21/精度/出力] | ▼詳細 |
30 | 粒子スピアA | 試製噴霧粒子スピアA-0 [21/噴霧/旋回] 火力[1658] 連撃数[1] 旋回速度[21] 防御属性[電子] 防御値[511] 精度[133] 貯水量[139] 噴霧量[25] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[40] 消費EN[274] 金額[366] 重量[200] [粒子格闘] *作者* |
▼詳細 |
生体電池『下村瘡子E』のブック結果……2位ランクイン!! 配当金……150c!!
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生体電池『下村瘡子E』が配当を獲得!!
現在のユニオン金庫額……1000!!
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現在のユニオン金庫額……1000!!
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