ENo.0147　フェティヤ・クェリフィート

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(さいごに青空を見たのは、いつごろだっただろうか)
(なまぬるい風以外を肌で受けていたのは、何日前だったか)


(記憶から遠ざかる陽の光、伸びる髪にぱさつく羽毛)

(少年の身体は、残像の世界への適応を始めていた)

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………………わかんなーい！
アセンブル、さっぱりだ！ガチャガチャやってみるのはたのしいけど、落ちる前はこんなコトやってなかったからな……

でも魔法を組んでる時みたいだ。勝手はオナジだけどさ……すごくつかれる。

前だって、気が付いたらスピアがなくて……身の覚えのないエンジンが載ってたし！
重くて動けなかった！ちゃんと気を付けないとな……

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アルラウネ……ってのがあるらしい。変に伸びたショクブツのことを言うんだって。たぶん。

ず〜っとアメが降って、アルラウネが沢山出てくるのがシュウマツなら、タイヨウがずっと出て、ショクブツがいなくなるのはなんて言うんだろうな？


おれのニチジョウは……かあさんのご飯を食べて、とうさんに魔法を教えてもらって……家でゆっくりすることだ。
でも……
もう、帰れないなら。

ココでずっとモーヴェたちとワイワイしてるのも、ちょっといいかもな。
ひとりだったならこわかっただろうけど、モーヴェがいるならおれは安心できる。
センパイだし、───。

にいちゃんがこんなコト言ってても、なさけないけど。
でも、やっぱり安心できるんだ。
なんかほっとできて、家のあったかさを思い出せて。


……そう、それでイチニンマエのハイドラライダーになって、霧を見ながらオトナになって……
そんなことを考えてたら、ちょっと涙が出てきてた。


今日は、羽根がまたちょっと抜けてた。
そういえば日向ぼっこをもう全然してない！
だからカラダもギシギシ言うし、どんどんおれの自慢の翼がパサパサになっていくんだ。

日向ぼっこ、したいなあ。


明日も頑張ろう。

壊れてしまった、もはや時代遅れ、彼氏にフラれた腹いせ。
あれこれの理由で積もったジャンク品の山の中。
打ち捨てられたようで、実はとても手入れの行き届いた三段櫂船型ハイドラが……無い。何処かへ消えてしまったかのようだ。
ある一人の幽霊が、それについて聞かれるとニヤリと笑う。




「どこだと思う？メテルカならわかんじゃねえかな。」