ENo.0005　パアム・ライザ

「……さてと」

いつの間にか落ちていた眠りから、アイマスクを剥がして目を覚ます。
通信から勇者の末裔の言葉が聞こえてくる。そんな大層な血統の生まれだったんですね、割と皆の間でネタ扱いでしたけど。
大体口調が特徴的なのが悪い。フーって。フーって。

ともかく、前へ進むしか無い。ヒルコ教団は――覚悟を決めている。教団というものは独特の感覚で動いているから、説得も効かないだろう。
どうせ利用し、利用される間柄でしかない。ただ――

「付き合いはありますからね。最後まで見届けるくらいは、してもいいでしょう。」

死へ向かう彼女に、思う所がある。

丁度、前の残像領域にいた私だ。


ただ、求める覚悟と、結果は一緒かもしれないが、その理由付けが違う。
私は、死にに行ったのだ。

父の死と、誰かを失わせたという重圧と、帰れないという絶望で、頭の中がいっぱいになって、
そのとき丁度、霜の巨人が出てきたから、半ば、死のうとして出撃を繰り返した。

――そんなときでも、セーフティは解除しなかったから、結局は死ぬ気なんて毛頭、なかったんだろうなあ、と自嘲するけど。

今は、冗談でも死ぬつもりは無いし、帰るということは、微塵もゆらぎはしない
通信は未だに回復しないし、なんなら、他のライダーとの通信も怪しい。得意げなため息はなぜかはっきりと通るが。

「さあて。いきますか。」

体内のプレディに発破をかけ、機体を動かす。大丈夫。なんとかなる。なんとかする。

だってこんなに仲間がいるのだから――――！！



バイオクィーン×１



「……帰って良いですか？」

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それは大きな倉庫。―――ただし外部から何か引きちぎられたような跡がそこかしこに見て取れます。

外からひとまずの補修がされており、ハイドラの整備施設などが備え付けられているようです。

また、倉庫の脇には、油臭いパイプベッドが備え付けられたバラックが存在しており、時折、珈琲の香りが漂ってきます。
「……もうちょっと居住性高めましょうか。」



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・射撃特価ユニオンです。

・一応参加自由ですです。