第19週目 B.M.Bros.の一週間
◆日記
エリック達との通信を終えた後、シルヴィはAIを作業場のモニターに接続して呼び出した。
きょとんとしたグラフィックがシルヴィを見る。
『シルヴィ、俺と会話してくれるのか?』
「まだ聞いてない話がある。あの培養槽、どうする気だ」
あー、とAIがもっともらしい間を空けた。モデルとなった本人なら頬杖でもついて、興味もない方向に視線を注ぎ続けるのだろう。面影を想起させる声色にシルヴィは苛立ちを覚えた。
『俺が二人いる、ってどう思う?』
「最悪だよ。一人で手一杯なんだこっちは。……質問に質問で返すんじゃねえ」
すぐに答えは返ってこないだろうな、と思わせられた。答えにくいことを濁すのがセドリックの癖だ。
『凄いやつになりたかったよ』
「……おう」
『それで、体は好きに使ってもらって、俺は肉体から離れた』
「お前の中ではそうなってんのか」
『……言い方変える。肉体を持たない新しいセドリックが出来た――これでいい?』
申し訳なさそうな語気が癇に障る。良いとも悪いとも答えずにいると、AIは苦笑混じりに嘆息した。息もしないくせに。一々シルヴィが予想した通りの反応を返す。
『そこに不都合はないと思ってた。けど、みんなはぎくしゃくしだした。兄貴は俺に依存したみたいに不安定になって』
「当たり前だ」
瀕死のセドリックを使い潰されて、まともでいるほうがおかしい。
だから自分はこのAIを認めてはいない。本来のセドリックを差し置いて幻影にかまけるなんて唾棄すべき話だ。たとえ、このAIの功労で『シルバービート』が返却されたとしても。
――お前が、お前じゃないみたいに感じる。
ようやく現実が見えたのか、エリックは先刻そんなことを言っていた。
やけに策略家でサイバー攻撃なんて技能を身に付けたこのAIが、記憶中のセドリックと剥離していたのだろう。
ただ、引っかかる。「それで良いんだよ」とどこか諦めたようなこのAIの返事が。
『これじゃ俺、みんなを不幸にして会社の為に生きてるみたいだろ? で、なんとかならないかなーと先日の騒動を起こしてみたわけ』
「随分と雑だな」
『こんな時代だからな』
「お前それ言いたいだけだろ」
スピーカーから気の抜ける笑い声がした。返し口から笑い方までまったく一緒で嫌になる。調子が、狂う。
『まあでも、計画通りシルバービートはもう奪り返したようなもんだ。全部終わったらきっと兄貴がお前のとこに返しにくる』
にい、と歯を見せられる。どこまでも“そのまま”だ。シルヴィは乱れる思考にかぶりを振った。似ているだけだ、彼は。
『あとは最後の仕上げだけ。……シルヴィ、最初の質問に答えるよ。生きるだけになった俺の体、お前の手で終わらせてほしいんだ』
「あ……?」
思わず眉を寄せる。揺れた感情を引き絞って、AIの発言を反芻した。
『不幸の元凶。ナイングラビティに飼い殺されるよりは、ここで。……頼むよシルヴィ。兄貴じゃ、きっとできないから』
だから持ってきて貰ったんだ。セドリックの皮を纏った影は言う。
静まり返った頭に、濁流のような激情がなだれ込んだ。シルヴィは奥歯を食い縛り、画面を睨みつける。
「俺に、セドリックを殺せってのか。お前」
『遅かれ早かれ死ぬんだ、研究室みたいな設備環境が整ってなきゃ』
「やるわけねえだろ!!」
衝動のまま憤りをぶつけていた。沸き起こる厭わしさを尖らせ、肩で浅く呼吸を繰り返す――こいつは、オリジナルを抹消したいだけだ!
「勝手なことぬかしてんじゃねえ、てめえはセドリックを騙る偽物だ……! ふざけるな、ふざけるな、なにが仕上げだ! 絶対に殺してたまるか!!」
『――だよな』
存外呆気ない返事に戸惑う。エリックに肯定した時と同じで、いやに落ち着いていて、優しく宥めるような。諦めの良いセドリックの声がシルヴィの耳にこびりついた。
――それで良いんだよ。
「……なに納得してやがる。なんだ、てめえ、次は何言い出す気だ」
『何も言わないって。今の頼み、悪い冗談だから綺麗に忘れてくれよ』
掌を返したような素直さが胸をざわつかせる。何かを試されていた。確かめられていた。
『シルヴィが変わらなくて安心した。俺は、幸せ者だ』
話が終わりにされようとしている。たちの悪い冗談で、本当の答えをはぐらかされている。
「――あァ、超ッ絶幸運野郎だぜェ!! この俺サマに行き着くグレートな運だ!」
背後のやかましい声に振り返る。凶悪そうな笑顔で仁王立ちしている雇用主――騒動に加担した実行犯が入口に立っていた。
「いつから居た」
「ケヒャヒャ!! さ・い・しょ・か・ら」
彼は凶暴だが凶悪ではない。徐々に語尾を上げるような語調にシルヴィの神経が逆撫でされたが、その程度の害だ。
「設備がない……ってのはよォ、他所の話だ。ディトみてェなインドアクソオタクよりアウトドアクソオタクの俺サマのが最強だってことを教えてやろう!」
「はあ? あんた何を――」
言葉を切る。便利屋以前のこの男はハイドラライダーであり、人体を扱う改造屋でもあった。
この自称アウトドアクソオタクが、肉体の処遇について揉めた際の話を拾っているならば。
「ソイツに必要なものはあるつってんだよ。つかもう繋いだ。したら次の準備だろォ?」
「次……?」
シルヴィは瞬くことしかできなかった。
『……質問の本当の答え、ってとこかな』
「あのセンセー曰く脳回路の再活用はできてるっぽいしなァ。運動制御の方面ちょい弄ってみるか……」
低い声で真面目に思案する男にぎょっとする。まるで、セドリックを治そうと検討しているようで。
『シルヴィ。俺さ、元に戻ろうと思うんだ』
意識が、モニターにぎこちなく吸い寄せられた。
『あ、この言い方だと不親切か……? えーと。俺の体、レンデちゃん先生の研究で脳機能が復活しそうなんだ』
「俺サマとセンセーの天才的共同作業だぜェ! ディトのセンスとかカスだ、カス!!」
操縦棺と連結した体に、眠り続ける意識。これらを元に戻すと彼は言う。
それは、シルヴィが雇用主にいつ相談しようか秘めていた難儀な望みだった。
『あいつ、さ。闇の底みたいなガラス管よりみんなのとこに帰りたいんだよ』
雇用主がケタケタと笑い上げる横でAIがガラス管のセドリックを語る。今まで自分のものみたいに語っていた体を、彼は“あいつ”と呼んだ。
『不具合を偽装したって話の時。こっちの記録を肉体に還元する実験してて、そのあと俺も向こうの記憶を更新した。……あいつは音も体温も曖昧な虚無の中を、思考も組み上げられないままぼんやりと漂ってた』
シルヴィは彼の一言一句に注意して画面と向き合う。
『そんな中、ふと心地いい感覚が現れたんだ。楽しいとか、嬉しいとか、そういう。その時のあいつ、“俺”の過ごした日々を思い出してた』
夢みたいに朧げだったけど、なんて補足してからモニターのセドリックが視線を下げた。
『あいつ、本当に何もできないんだよ。なのに、空っぽじゃ、なかった。……こんなの見る羽目になるとは思わなかったなあ。おかげで決心ついたけど』
「……何の」
このAIが、迷っていたこと。セドリックを覗いて感じたもの。セドリックであったなら、行く着くであろう結論。眠るセドリックが目覚めるということは。
『“俺”もセドリックだと……二人になっちゃうから。“俺”は、そいつの中に消えとこうと思うんだ』
――俺が二人いる、ってどう思う?
――シルヴィが変わらなくて安心した。
心臓が跳ね上がる。ざらりとした感触が胸中を舐め回した。
『今の形をくれたレンデちゃん先生には悪いけど。もう一人の俺が認識できるようになるの、ちょっと嫌なんだ』
同一視を得られなかった彼は、いつから、どれだけ苦悩したのだろう。イメージから遠のく騒ぎを起こした心境も、きっと口にされることはない。
一歩引くくせ、悲しいほどに思い切りが良いのだ、“彼”は。
「セドリック」
『違うよ』
「うるせえ。うるせえよ。ンでこんな、ああくそ、俺は……」
『俺はお前に否定してほしかったんだ』
心の底から気に食わなかったはずだった。散々忌避し続けていた相手なのに、シルヴィにはもう彼を幻影として割り切ることができなくなっていた。
「どうして、お前もセドリックなんだよ……」
小さく「ごめん」と吐いて頽れるシルヴィに、セドリックが困ったように笑む。
『シルヴィ、元通りになるんだぜ?』
「それは、客観的に見た話だ」
『記憶だって残せるし、AIから人間に戻る感覚をそいつが味わうってだけだ』
「“お前”自身は終わりじゃねえか」
『……いつかは人の手で終わるよ』
シルヴィが反論しようとした時、耳元で甲高い手拍子が打たれた。
「あー、やめやめ。このハナシ平行線辿んだろ。オラ、こいつはヘボ兄ちゃんの手伝いあんだしシルヴィちゃんはここらで発注でも掛けてこいや」
「待っ……離せ!」
雇用主がシルヴィの脇を抱え、作業部屋の外まで引き摺り出す。冗談みたいに強い力に抗うことができなかった。
「セドリック!」
『シルヴィ。ありがとうな。俺をセドリックって呼んでくれて』
にかりと笑う弟がモニターから見送っていた。
『“セドリック”を頼むよ。俺、相当バカだから』
発注書を押し付けられ、乱暴に締め出される。即座に縋りつくも、戸が開かれることはなかった。
「……これ以上のバカ、ねぇよ」
外れた眼鏡を掛け直そうとして、シルヴィは一度だけ目頭を押さえた。
きょとんとしたグラフィックがシルヴィを見る。
『シルヴィ、俺と会話してくれるのか?』
「まだ聞いてない話がある。あの培養槽、どうする気だ」
あー、とAIがもっともらしい間を空けた。モデルとなった本人なら頬杖でもついて、興味もない方向に視線を注ぎ続けるのだろう。面影を想起させる声色にシルヴィは苛立ちを覚えた。
『俺が二人いる、ってどう思う?』
「最悪だよ。一人で手一杯なんだこっちは。……質問に質問で返すんじゃねえ」
すぐに答えは返ってこないだろうな、と思わせられた。答えにくいことを濁すのがセドリックの癖だ。
『凄いやつになりたかったよ』
「……おう」
『それで、体は好きに使ってもらって、俺は肉体から離れた』
「お前の中ではそうなってんのか」
『……言い方変える。肉体を持たない新しいセドリックが出来た――これでいい?』
申し訳なさそうな語気が癇に障る。良いとも悪いとも答えずにいると、AIは苦笑混じりに嘆息した。息もしないくせに。一々シルヴィが予想した通りの反応を返す。
『そこに不都合はないと思ってた。けど、みんなはぎくしゃくしだした。兄貴は俺に依存したみたいに不安定になって』
「当たり前だ」
瀕死のセドリックを使い潰されて、まともでいるほうがおかしい。
だから自分はこのAIを認めてはいない。本来のセドリックを差し置いて幻影にかまけるなんて唾棄すべき話だ。たとえ、このAIの功労で『シルバービート』が返却されたとしても。
――お前が、お前じゃないみたいに感じる。
ようやく現実が見えたのか、エリックは先刻そんなことを言っていた。
やけに策略家でサイバー攻撃なんて技能を身に付けたこのAIが、記憶中のセドリックと剥離していたのだろう。
ただ、引っかかる。「それで良いんだよ」とどこか諦めたようなこのAIの返事が。
『これじゃ俺、みんなを不幸にして会社の為に生きてるみたいだろ? で、なんとかならないかなーと先日の騒動を起こしてみたわけ』
「随分と雑だな」
『こんな時代だからな』
「お前それ言いたいだけだろ」
スピーカーから気の抜ける笑い声がした。返し口から笑い方までまったく一緒で嫌になる。調子が、狂う。
『まあでも、計画通りシルバービートはもう奪り返したようなもんだ。全部終わったらきっと兄貴がお前のとこに返しにくる』
にい、と歯を見せられる。どこまでも“そのまま”だ。シルヴィは乱れる思考にかぶりを振った。似ているだけだ、彼は。
『あとは最後の仕上げだけ。……シルヴィ、最初の質問に答えるよ。生きるだけになった俺の体、お前の手で終わらせてほしいんだ』
「あ……?」
思わず眉を寄せる。揺れた感情を引き絞って、AIの発言を反芻した。
『不幸の元凶。ナイングラビティに飼い殺されるよりは、ここで。……頼むよシルヴィ。兄貴じゃ、きっとできないから』
だから持ってきて貰ったんだ。セドリックの皮を纏った影は言う。
静まり返った頭に、濁流のような激情がなだれ込んだ。シルヴィは奥歯を食い縛り、画面を睨みつける。
「俺に、セドリックを殺せってのか。お前」
『遅かれ早かれ死ぬんだ、研究室みたいな設備環境が整ってなきゃ』
「やるわけねえだろ!!」
衝動のまま憤りをぶつけていた。沸き起こる厭わしさを尖らせ、肩で浅く呼吸を繰り返す――こいつは、オリジナルを抹消したいだけだ!
「勝手なことぬかしてんじゃねえ、てめえはセドリックを騙る偽物だ……! ふざけるな、ふざけるな、なにが仕上げだ! 絶対に殺してたまるか!!」
『――だよな』
存外呆気ない返事に戸惑う。エリックに肯定した時と同じで、いやに落ち着いていて、優しく宥めるような。諦めの良いセドリックの声がシルヴィの耳にこびりついた。
――それで良いんだよ。
「……なに納得してやがる。なんだ、てめえ、次は何言い出す気だ」
『何も言わないって。今の頼み、悪い冗談だから綺麗に忘れてくれよ』
掌を返したような素直さが胸をざわつかせる。何かを試されていた。確かめられていた。
『シルヴィが変わらなくて安心した。俺は、幸せ者だ』
話が終わりにされようとしている。たちの悪い冗談で、本当の答えをはぐらかされている。
「――あァ、超ッ絶幸運野郎だぜェ!! この俺サマに行き着くグレートな運だ!」
背後のやかましい声に振り返る。凶悪そうな笑顔で仁王立ちしている雇用主――騒動に加担した実行犯が入口に立っていた。
「いつから居た」
「ケヒャヒャ!! さ・い・しょ・か・ら」
彼は凶暴だが凶悪ではない。徐々に語尾を上げるような語調にシルヴィの神経が逆撫でされたが、その程度の害だ。
「設備がない……ってのはよォ、他所の話だ。ディトみてェなインドアクソオタクよりアウトドアクソオタクの俺サマのが最強だってことを教えてやろう!」
「はあ? あんた何を――」
言葉を切る。便利屋以前のこの男はハイドラライダーであり、人体を扱う改造屋でもあった。
この自称アウトドアクソオタクが、肉体の処遇について揉めた際の話を拾っているならば。
「ソイツに必要なものはあるつってんだよ。つかもう繋いだ。したら次の準備だろォ?」
「次……?」
シルヴィは瞬くことしかできなかった。
『……質問の本当の答え、ってとこかな』
「あのセンセー曰く脳回路の再活用はできてるっぽいしなァ。運動制御の方面ちょい弄ってみるか……」
低い声で真面目に思案する男にぎょっとする。まるで、セドリックを治そうと検討しているようで。
『シルヴィ。俺さ、元に戻ろうと思うんだ』
意識が、モニターにぎこちなく吸い寄せられた。
『あ、この言い方だと不親切か……? えーと。俺の体、レンデちゃん先生の研究で脳機能が復活しそうなんだ』
「俺サマとセンセーの天才的共同作業だぜェ! ディトのセンスとかカスだ、カス!!」
操縦棺と連結した体に、眠り続ける意識。これらを元に戻すと彼は言う。
それは、シルヴィが雇用主にいつ相談しようか秘めていた難儀な望みだった。
『あいつ、さ。闇の底みたいなガラス管よりみんなのとこに帰りたいんだよ』
雇用主がケタケタと笑い上げる横でAIがガラス管のセドリックを語る。今まで自分のものみたいに語っていた体を、彼は“あいつ”と呼んだ。
『不具合を偽装したって話の時。こっちの記録を肉体に還元する実験してて、そのあと俺も向こうの記憶を更新した。……あいつは音も体温も曖昧な虚無の中を、思考も組み上げられないままぼんやりと漂ってた』
シルヴィは彼の一言一句に注意して画面と向き合う。
『そんな中、ふと心地いい感覚が現れたんだ。楽しいとか、嬉しいとか、そういう。その時のあいつ、“俺”の過ごした日々を思い出してた』
夢みたいに朧げだったけど、なんて補足してからモニターのセドリックが視線を下げた。
『あいつ、本当に何もできないんだよ。なのに、空っぽじゃ、なかった。……こんなの見る羽目になるとは思わなかったなあ。おかげで決心ついたけど』
「……何の」
このAIが、迷っていたこと。セドリックを覗いて感じたもの。セドリックであったなら、行く着くであろう結論。眠るセドリックが目覚めるということは。
『“俺”もセドリックだと……二人になっちゃうから。“俺”は、そいつの中に消えとこうと思うんだ』
――俺が二人いる、ってどう思う?
――シルヴィが変わらなくて安心した。
心臓が跳ね上がる。ざらりとした感触が胸中を舐め回した。
『今の形をくれたレンデちゃん先生には悪いけど。もう一人の俺が認識できるようになるの、ちょっと嫌なんだ』
同一視を得られなかった彼は、いつから、どれだけ苦悩したのだろう。イメージから遠のく騒ぎを起こした心境も、きっと口にされることはない。
一歩引くくせ、悲しいほどに思い切りが良いのだ、“彼”は。
「セドリック」
『違うよ』
「うるせえ。うるせえよ。ンでこんな、ああくそ、俺は……」
『俺はお前に否定してほしかったんだ』
心の底から気に食わなかったはずだった。散々忌避し続けていた相手なのに、シルヴィにはもう彼を幻影として割り切ることができなくなっていた。
「どうして、お前もセドリックなんだよ……」
小さく「ごめん」と吐いて頽れるシルヴィに、セドリックが困ったように笑む。
『シルヴィ、元通りになるんだぜ?』
「それは、客観的に見た話だ」
『記憶だって残せるし、AIから人間に戻る感覚をそいつが味わうってだけだ』
「“お前”自身は終わりじゃねえか」
『……いつかは人の手で終わるよ』
シルヴィが反論しようとした時、耳元で甲高い手拍子が打たれた。
「あー、やめやめ。このハナシ平行線辿んだろ。オラ、こいつはヘボ兄ちゃんの手伝いあんだしシルヴィちゃんはここらで発注でも掛けてこいや」
「待っ……離せ!」
雇用主がシルヴィの脇を抱え、作業部屋の外まで引き摺り出す。冗談みたいに強い力に抗うことができなかった。
「セドリック!」
『シルヴィ。ありがとうな。俺をセドリックって呼んでくれて』
にかりと笑う弟がモニターから見送っていた。
『“セドリック”を頼むよ。俺、相当バカだから』
発注書を押し付けられ、乱暴に締め出される。即座に縋りつくも、戸が開かれることはなかった。
「……これ以上のバカ、ねぇよ」
外れた眼鏡を掛け直そうとして、シルヴィは一度だけ目頭を押さえた。
NEWS
ニュースを続けますどこからともなく現れ押し寄せる水に、我々は逃げることしかできません
しかし、暗いニュースだけではありません。我々には新しい新天地があります
タワーの制圧に成功し、人々が雪崩れ込むように避難していきます
巨大な船が進水したとの情報も――
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「シルウェストリスへの協力に感謝する」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「……とうとう、全てが終結したな。これからどうする?エコー、フレミング」 |
『エコー』からの通信 「僕は、自由を手に」 |
『フレミング』からの通信 「ぼくは、代行……あなたの力になりたい」 |
『フレミング』からの通信 「ずっと昔から、予感はしていたんだ。あなたの用意している地下室の秘密も」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「……時空渡航装置は、身体に悪影響を与える。寿命は1か月と持たないぞ」 |
『フレミング』からの通信 「構いません。僕には見つけたいものがあります」 |
『フレミング』からの通信 「ブラックボックスが示したシルウェストリスの約束の場所」 |
『フレミング』からの通信 「それは、ハイドラのコントロールシステムが開く扉の向こうにある」 |
『フレミング』からの通信 「失われたアンデライト魔王領域への空路です。違いますか?」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「君には参ったよ。どこまでも気づいているんだね」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「そう、もしこの理論が成功するのなら」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「時空渡航を繰り返し、『フィネデルシエロ』の研究データを過去に送る」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「そして私は何度でも『フィネデルシエロ』の可能性に気付き、研究を継承し……」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「……研究を同じ時間帯で繰り返し、精度を上げ、完成させる」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「世界が破滅する前に、完成できないはずのシステムを、完成させるというわけだ」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「新しい名前が必要だな。今から君はコードネームを『フィズ』と名乗れ」 |
『フィズ』からの通信 「過去の僕は全員同じ選択をしたはずです」 |
『フィズ』からの通信 「行ってまいります。そして死ぬ前に、『フィネデルシエロ』が完成していたら――」 |
『フィズ』からの通信 「最後の僕は、『猫の国』を見てから死ねるでしょう」 |
◆訓練
反応の訓練をしました反応が118上昇した
B.M.Bros.はBar-tailedGodwitを530cで購入した!!
シルウェストリスと契約成功!!
シルウェストリスと契約成功!!
B.M.Bros.はWhiteJet[ver.03]を0cで購入した!!
B.M.Bros.は蜻蛉の眼鏡を671cで購入した!!
B.M.Bros.はレーダーver3.6を1173cで購入した!!
B.M.Bros.はAur-Flightunitを530cで購入した!!
B.M.Bros.はHTCV-07【ガトリング・スポア】を1173cで購入した!!
B.M.Bros.はミヅシマの棺を456cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
資金を30を投入した!!
作成時補助発動! 薄装!! APが 74 減少!!
作成時発動! 薄装甲!! パーツ重量を -111 修正!!
自動修復装置37とレーダーver3.5を素材にして蜻蛉の眼鏡を作製した!!
◆戦闘システム決定
アシスト に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1にミヅシマの棺を装備した
脚部2にBar-tailedGodwitを装備した
スロット3にAur-Flightunitを装備した
スロット4に蜻蛉の眼鏡を装備した
スロット5に蜻蛉の眼鏡を装備した
スロット6に蜻蛉の眼鏡を装備した
スロット7にレーダーver3.6を装備した
スロット8に写影を食む靭を装備した
スロット9にカワイイエンジンⅨを装備した
スロット10にカワイイエンジンⅩⅡを装備した
スロット11にHTCV-07【ガトリング・スポア】を装備した
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションC
ユニオン活動
9G社の活動記録
ユニオン設備……なし!!ユニオン連帯
……なし!!
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
反応の訓練をしました
反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
反応の訓練をしました反応が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘において機動力を3%強化した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1950
追加収入 65
攻撃戦果補正2.15%
支援戦果補正9.87%
防衛戦果補正5.31%
販売数補正 1%
サブクエスト0.23%
敵警戒値補正0.639%
追い上げ補正2.9%
合計現金収入2497
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額675
整備請求額 0
ユニオン費 -100
手当金 100
ユニオン利子900
パーツ販売数 10個
今回の購入者-->>56 >>57 >>57 >>96 >>128 >>154 >>302 >>450 >>450 >>450
◆反応値が10成長しました
◆制御値が1成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が100増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 65
攻撃戦果補正2.15%
支援戦果補正9.87%
防衛戦果補正5.31%
販売数補正 1%
サブクエスト0.23%
敵警戒値補正0.639%
追い上げ補正2.9%
合計現金収入2497
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額675
整備請求額 0
ユニオン費 -100
手当金 100
ユニオン利子900
パーツ販売数 10個
今回の購入者-->>56 >>57 >>57 >>96 >>128 >>154 >>302 >>450 >>450 >>450
◆反応値が10成長しました
◆制御値が1成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が100増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
B.M.Bros.は巨大培養卵38を入手した!
B.M.Bros.は軽量化プラン38を入手した!
明日の戦場
第12ブロック
セクション・7[ハッキング]
あなたは、何とともに戦うつもり? 私は――
来週の霧濃度:96%
来週の電磁波:95%
来週の警戒値:674%
蒼馬 |
ユーリア・クラネルト |
パアム・ライザ |
たいやき |
アンフィニ&許多 |
オルト・イスケー |
ネリー・アイシャム |
夜明けの口笛吹き |
ルーク |
ヒコーキ・タニヤマ |
B.M.Bros. |
ルフ・イクス |
水無枷 逢理 |
アメリ・アメッタ |
鳥型飛行機械『カラス』 |
眠れぬ遊園地の人形達 |
ヘンリー・ストゥー |
カヴネル・レビン |
セシリアとニーベ |
『Phantom Beast』 |
『ターミネイト・グレムリン』[物理] |
『スティミュラント・グレムリン』[物理] |
『シャドウ・ナイフ』[物理] |
『デボンレックス・ヴォイド』[物理] |
--- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫[デバステイター] |
『電波塔』[霊障] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
『トーチカ』[物理] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
『電波塔』[霊障] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
『電波塔』[霊障] |
『トーチカ』[物理] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
『火焔放射戦車』[火炎] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
『電波塔』[霊障] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
粒撃型WH『フォボス』[粒子] |
『トーチカ』[物理] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
『トーチカ』[物理] |
『トーチカ』[物理] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
キャラデータ
名前
B.M.Bros.
愛称
B.M.Bros.
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
整備士の兄とハイドラライダーの弟。 ブルマ兄弟と略されると二人で泣く。 軍事会社・ナイングラビティ所属。 ■エリック・ブルーマウンテン プロフ左側。びびり整備士。一応ハイドラも乗れる。 根は明るいけど心配性で悲観的。とある偏見から年頃の女性が苦手。 ■セドリック・ブルーマウンテン プロフ右側。調子の良いハイドラライダー。軟派で女性に夢見がち。 ハイドラを気に入っており、外出せずガレージに引きこもったまま通信端末でコンタクトを取る。 ■ハイドラ:シルバービート 兄弟が操縦できるウォーハイドラ。 戦闘力はそれほどないが小回りが利く。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0__1__2__3__4__5__6__7 __8__9_10_11_12_13_14_15 _16_17_18_19_20_21_22_23 |
機体データ |
|
|
1 | 素材 | 巨大培養卵38 [38/重卵/---] 特殊B[440] [素材] |
▼詳細 |
---|---|---|---|
2 | 素材 | 軽量化プラン38 [38/重量軽減/---] 特殊B[440] [素材] |
▼詳細 |
3 | --- | --- | --- |
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5 | レーダーC | 蜻蛉の眼鏡 [37/AP回復/薄装甲]《装備:5》 | ▼詳細 |
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7 | レーダーC | 蜻蛉の眼鏡 [36/薄装甲/耐霊]《装備:4》 | ▼詳細 |
8 | 飛行ユニットB | Bar-tailedGodwit [36/重旋回/重旋回]《装備:2》 飛行[339] AP[113] 旋回速度[808] 防御属性[粒子] 防御値[116] 貯水量[11] 噴霧量[11] 弾数[1] 消費EN[696] 金額[530] 重量[338] [飛行補助] *作者* |
▼詳細 |
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11 | 軽ブースターA | WhiteJet[ver.03] [36/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
12 | レーダーC | 蜻蛉の眼鏡 [36/薄装甲/耐霊]《装備:6》 | ▼詳細 |
13 | レーダーC | レーダーC設計書 [20/貯水/---] 特殊B[80] 貯水量[24] [設計書] |
▼詳細 |
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15 | 素材 | 冷却パイプ35 [35/薄装貯水/---] [素材] |
▼詳細 |
16 | レーダーE | 写影を食む靭 [32/重旋回/重旋回]《装備:8》 | ▼詳細 |
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18 | レーダーC | レーダーver3.6 [36/耐粒/薄装甲]《装備:7》 | ▼詳細 |
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20 | 飛行ユニットB | Aur-Flightunit [36/薄装甲/薄装甲]《装備:3》 飛行[345] AP[-31] 旋回速度[516] 防御属性[粒子] 防御値[116] 貯水量[11] 噴霧量[11] 弾数[1] 消費EN[696] 金額[530] 重量[-166] [飛行補助] *作者* |
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21 | ウィルスB | TACV-06【ヘヴンリィ・ゴースト】 [34/薄装甲/薄装甲] 培養[11] 特殊B[459] AP[-136] 旋回速度[846] 防御属性[霊障] 防御値[117] 貯水量[115] 噴霧量[11] 武器属性[ウィルス付与] 消費EN[706] 金額[1143] 重量[296] [培養装置] *作者* |
▼詳細 |
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23 | レーダーC | モーニングカード [34/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
24 | エンジンB | カワイイエンジンⅨ [32/重旋回/重旋回]《装備:9》 | ▼詳細 |
25 | エンジンB | ガスタービン [35/重旋回/重旋回] | ▼詳細 |
26 | エンジンB | カワイイエンジンⅩⅡ [35/AP回復/AP回復]《装備:10》 | ▼詳細 |
27 | ウィルスB | HTCV-07【ガトリング・スポア】 [36/高圧変形/高圧変形]《装備:11》 培養[11] 特殊B[471] 旋回速度[887] 防御属性[霊障] 防御値[120] 貯水量[118] 噴霧量[11] 武器属性[ウィルス付与] 消費EN[868] 金額[1173] 重量[500] [培養装置] *作者* |
▼詳細 |
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29 | 操縦棺B | ミヅシマの棺 [36/薄装甲/薄装甲]《装備:1》 | ▼詳細 |
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