第11週目 ワジオン・ブランの一週間
◆日記
目覚めると薄暗い天井が見えた。
物の輪郭がわかる程度の光源があるようだ。サイドテーブルのブックライトが点いているのか。
「おはよう、ユージン」
「おはよう、リビー」
私の眠りを妨げず目覚めを邪魔しない声。私の返事も自然と唇をついた。
横を向くとリビーの背中が見えた。ベッドの横に椅子を据え、サイドテーブルは遠ざけて——光源を離したかったのだろう——、電子端末を見ていたらしいリビーが端末の電源を落とした。パネルの明かりが消えて部屋が一段階すっと暗くなる。残るブックライトの光量も元から控えめだ。寝起きの目に優しい薄闇。
「もう夜だけどな」
少し笑ったリビーが振り返り椅子をベッドに寄せた。横になったままの私を覗き込む青い目が素早く様子を窺ってくる。顔色、眼球運動、呼吸、受け答え……そういったものを探られている。眼差しは薄青い、水の色。薄明かりの中でも柔く濡れて光っている。
「何時間、寝ていました?」
「九時間とちょっと。午前中のミーティングの後すぐ寝ちまったから」
体を起こすとリビーが無言のまま背中側にクッションを積み上げ、寄りかかれるようにしてくれた。サイドボードの小さな置き時計に目をやれば針は七時半を指している。確かに夜だ。
「リオとモンテズマはメシの用意だ。出来合いらしいが、いい具合に温めるんだと。腹減ってるだろ、すぐ食えそうか?」
水差しの水をグラスに注いで差し出すリビーに頷く。空腹感はないが食事は問題なく取れる。それよりも喉が渇いていた……と、考えるより早く捧げられた水に、吐息で笑う。
喉に優しい水を一息に飲み干している間に、リビーは毛布を整え、胸から下に丁寧にかけてくれた。いつも通り丁寧で恭しい所作だった。
『調整』に時間がかかるようになっている。
これは原因がはっきりしているため大きな問題ではない。流れ込んでくる情報の膨大さに精神が忙殺されているだけだ。単純な事実。
しかしリビーが『どう反応するか』については、正直なところ大きな懸念があった。
薄く儚い硝子細工のように張り詰めたまま自己の全力以上で駆けるリビーの精神に、どのような負荷を与えるか。
そこを見極める間もなく長時間の調整に陥ったのは私の失態だ。現状を思えば予断を許さない事態とさえ言えた。
だが今、リビーから伝わってくるのは、ここに来て絶え間なく感じていた息苦しくひりつくような緊張感や、穏やかすぎる『普通』の凪や、身を裂かれるような焦燥感ではない。
揺れながら、揺らぎながら、その揺れを必死に自覚している感情の色だ。私はその共鳴波をとても懐かしく、とても美しく感じた。
じっと見つめすぎたからか、リビーが困ったように目を瞬かせ、小さく笑った。分かってる、というように頷く。
「……あんたの不調で『調整』が長引いてるわけじゃねえってことくらい、分かってるよ」
分かっている。私の状態も。調整の状態も。そして自分の状態も。ちゃんと分かっている。
そういうリビーの目を見ていると、少し泣きたくなった。ずいぶん泣いていないからか涙腺は仕事をしなかったけれど。
「……リビー」
「なんだ」
「落ち着きましたか?」
ああ、愚問だ。それでも口にしてしまった。
リビーの笑顔に苦味が滲む。
決まり悪そうにがりがりと頭を掻くと、彼は目を伏せた。
「あー……。悪い。あんたが気付いてないわけねえよな。俺が、俺の頭が、おかしくなってたことくらい。それにしても、イかれた俺によくも雪華雪香の整備なんかさせた……」
「リビー。そういう言い方をしてはいけない」
強く言い切ると、リビーがおずおずと顔を上げる。
「あなたは、おかしくなどなっていなかった。あなたの整備はなにより信頼できる。あなたは、私を、我々を、とても心配していただけです。とても、とても心配していた」
リビーは心配していた。
私を、リオ君を、モンテズマ君を、心配していた。
我々が傷つくことを。我々が損なわれることを。
自分が傷つくよりも、自分が損なわれるよりも。
心配して心配して。だからあれほどの恐慌状態に陥った。
とてもとても、心配していた。
それだけだ。
「そして、私も、……我々も、あなたを心配していたんですよ」
「……うん」
俯くリビーが小さく見える。
いや、私にとってはいつまでたってもちいさなこだ。
出会ったときから変わらない。ちいさくて心配性で気が利いて、自分より他を優先する。困ったところも多々あるけれど、美徳もたくさん持っている。本人だけがそれに気づかない。
俯いた金の頭を撫でると「馬鹿、くすぐってえよ」と掠れた声が呟いた。
ああ、リビーだ、としみじみ思った。
ーーー
「あ? 今朝のモンテズマの様子?」
「ええ」
ひとしきり俺を撫で回していたユージンの指が、乱れた髪を梳いて整えようとする。元から大して整えてもいない荒れた髪に白い指を触れさせるのが畏れ多くて慌てて押しとどめていたら、急に「今朝のモンテズマ君の様子で、何か気づいたことはありますか?」と訊かれた。
改めてユージンを見ると黒い瞳が真面目だったので、ひとまず撫で回された苦情は脇に置く。
残像領域に来て二ヶ月と少し。とくにここ数週間のとびきり荒れていた間。俺は救いようのない馬鹿になっていて、周りを見る目がおろそかになっていた。自分で自分の尾を追いかけ噛みちぎる様なことばかりに必死で、外面はさておき内心は酷く狂乱していた。周りをじっくりと見る余裕も枯れていた。
ただそんな節穴もどきの俺の目で見ても、リオとモンテズマが神経質になっていたことぐらいは知っていた。まあ、俺のせいだが。
リオとモンテズマに散々迷惑をかけて、ひとまず落ち着いて、落ち着いたまなこで改めて二人を見てみたら、——俺は、モンテズマが奇妙なほど『おかしい』ことにようやく気づいた。
リオだってちょっとばかりおかしいが、それは『疲れている』とか『気が抜けた』とか、そういった類のものだ。だから俺に擦り寄ってくるとき紫色の目に浮かぶのは、あいつの性格をよく表した優しさとか熱とか気遣いとか、そういうもので、危機感を抱く様なものではない。
しかしモンテズマの緑色の目には隠されたものがある。
隠しきれない、隠されたもの。ちょっと前までの俺の目の奥におそらく絶望と狂気があった様に、今のモンテズマの目の中には何かがある。不安定に揺れる、何かが。
今朝のミーティングの場だけではない。リオを交えたたわいない会話や業務連絡の途中。残務の片付け中に偶然二人でとったコーヒー休憩。そういった日常の中、なんの予兆も脈絡もなく、出し抜けに、緑の中、暗い影が走る。リオでさえ見逃していることがあるほどの刹那。——俺の勘違いでなければ。
「……ちょっと、不安定だな。今朝っつーか、最近は、あー、俺がやべえ感じにおかしかったせいで、リオも落ち込んでて、諸々心配させちまってたから、それもあるだろうが。ただ……、気になる不安定さだ」
自業自得で歯切れが悪くなるが、それだけではないというのと、不安定さが妙だ、ということを伝えたかった。ユージンなら分かっているだろうと顔を上げると、
「不安定……。そうですか。そうなんですねえ……」
なんと、こちらもどこか歯切れが悪い。口元に指の背を当て、眉根を寄せて思案気に目を細めている。ユージンのそんな態度は珍しい。
「まあ、俺が気付たのはそのくらいか。あんまり役に立たねえな。この程度あんただって気づいてただろ……」
エンパス。超共感共鳴能力者。己以外の意志や感情情動、記憶や記録でさえ、受け取ることのできるひと。
「……いえ、それが、気づいていなかったんです」
「……は?」
思わず声が出た。なんだって? このひとが、このひとが、俺がわかる程度のことに、気づいていなかっただと?
「もちろん、見れば気疲れしていると分かります。けれど……今朝、改めて顔を見て、驚きました。私が思っていたよりももっとずっと、疲れがあった。その上、不安定さにはそれほど思い至りませんでした。私はエンパスだから、無意識のうちに共鳴波で感じ取ったことも相手の状況判断に使ってしまう。つまり……目で見るモンテズマ君と、モンテズマ君から感じ取っている共鳴波に、齟齬がある」
つらつらと語られる内容に、固唾を飲む。
「……いつからです?」
「分からない。エンパスの精度が落ちているのかと思ったのですが、どうやらそれだけではない。モンテズマ君の共鳴波だけが、感じにくい。感じ取れないわけではないんです。でも、とても不明瞭だ」
黒い目が俺を見る。どこか戸惑ったように。その黒い目に映っている俺は難しい表情をしていた。
「今は『調整』が完了したばかりだから、感覚は明瞭です。あなたの波動も美しく感じ取れる。強いとか弱いではない。それを言うならリビー、あなたのものだって、とてもささやかでか細くて遠慮がちだ。それでも、よく感じ取れる。リオ君のものもです。彼は柔らかくて温かくて熱い。それなのに……」
言い募るユージンは自身のエンパス能力を熟知している。三流能力者と己を笑うが、三流能力者としての自負もプライドもあると笑いながら言っていた。だからこそ戸惑っている。自分の目と自分の能力に齟齬があることを。
「……了解だ。モンテズマのことは、十分注意する。俺に出来る限り」
モンテズマの顔を、様子を、思い出し、想う。
余裕綽々を気取るくせに茶目っ気があって幼い、リオを、ユージンを、……俺までを、守ろうとしている、あの存在を。
俺とユージンは気付いていなかった。
そのとき、ユージンの部屋の扉の前にモンテズマが立ち尽くしていたことに。
物の輪郭がわかる程度の光源があるようだ。サイドテーブルのブックライトが点いているのか。
「おはよう、ユージン」
「おはよう、リビー」
私の眠りを妨げず目覚めを邪魔しない声。私の返事も自然と唇をついた。
横を向くとリビーの背中が見えた。ベッドの横に椅子を据え、サイドテーブルは遠ざけて——光源を離したかったのだろう——、電子端末を見ていたらしいリビーが端末の電源を落とした。パネルの明かりが消えて部屋が一段階すっと暗くなる。残るブックライトの光量も元から控えめだ。寝起きの目に優しい薄闇。
「もう夜だけどな」
少し笑ったリビーが振り返り椅子をベッドに寄せた。横になったままの私を覗き込む青い目が素早く様子を窺ってくる。顔色、眼球運動、呼吸、受け答え……そういったものを探られている。眼差しは薄青い、水の色。薄明かりの中でも柔く濡れて光っている。
「何時間、寝ていました?」
「九時間とちょっと。午前中のミーティングの後すぐ寝ちまったから」
体を起こすとリビーが無言のまま背中側にクッションを積み上げ、寄りかかれるようにしてくれた。サイドボードの小さな置き時計に目をやれば針は七時半を指している。確かに夜だ。
「リオとモンテズマはメシの用意だ。出来合いらしいが、いい具合に温めるんだと。腹減ってるだろ、すぐ食えそうか?」
水差しの水をグラスに注いで差し出すリビーに頷く。空腹感はないが食事は問題なく取れる。それよりも喉が渇いていた……と、考えるより早く捧げられた水に、吐息で笑う。
喉に優しい水を一息に飲み干している間に、リビーは毛布を整え、胸から下に丁寧にかけてくれた。いつも通り丁寧で恭しい所作だった。
『調整』に時間がかかるようになっている。
これは原因がはっきりしているため大きな問題ではない。流れ込んでくる情報の膨大さに精神が忙殺されているだけだ。単純な事実。
しかしリビーが『どう反応するか』については、正直なところ大きな懸念があった。
薄く儚い硝子細工のように張り詰めたまま自己の全力以上で駆けるリビーの精神に、どのような負荷を与えるか。
そこを見極める間もなく長時間の調整に陥ったのは私の失態だ。現状を思えば予断を許さない事態とさえ言えた。
だが今、リビーから伝わってくるのは、ここに来て絶え間なく感じていた息苦しくひりつくような緊張感や、穏やかすぎる『普通』の凪や、身を裂かれるような焦燥感ではない。
揺れながら、揺らぎながら、その揺れを必死に自覚している感情の色だ。私はその共鳴波をとても懐かしく、とても美しく感じた。
じっと見つめすぎたからか、リビーが困ったように目を瞬かせ、小さく笑った。分かってる、というように頷く。
「……あんたの不調で『調整』が長引いてるわけじゃねえってことくらい、分かってるよ」
分かっている。私の状態も。調整の状態も。そして自分の状態も。ちゃんと分かっている。
そういうリビーの目を見ていると、少し泣きたくなった。ずいぶん泣いていないからか涙腺は仕事をしなかったけれど。
「……リビー」
「なんだ」
「落ち着きましたか?」
ああ、愚問だ。それでも口にしてしまった。
リビーの笑顔に苦味が滲む。
決まり悪そうにがりがりと頭を掻くと、彼は目を伏せた。
「あー……。悪い。あんたが気付いてないわけねえよな。俺が、俺の頭が、おかしくなってたことくらい。それにしても、イかれた俺によくも雪華雪香の整備なんかさせた……」
「リビー。そういう言い方をしてはいけない」
強く言い切ると、リビーがおずおずと顔を上げる。
「あなたは、おかしくなどなっていなかった。あなたの整備はなにより信頼できる。あなたは、私を、我々を、とても心配していただけです。とても、とても心配していた」
リビーは心配していた。
私を、リオ君を、モンテズマ君を、心配していた。
我々が傷つくことを。我々が損なわれることを。
自分が傷つくよりも、自分が損なわれるよりも。
心配して心配して。だからあれほどの恐慌状態に陥った。
とてもとても、心配していた。
それだけだ。
「そして、私も、……我々も、あなたを心配していたんですよ」
「……うん」
俯くリビーが小さく見える。
いや、私にとってはいつまでたってもちいさなこだ。
出会ったときから変わらない。ちいさくて心配性で気が利いて、自分より他を優先する。困ったところも多々あるけれど、美徳もたくさん持っている。本人だけがそれに気づかない。
俯いた金の頭を撫でると「馬鹿、くすぐってえよ」と掠れた声が呟いた。
ああ、リビーだ、としみじみ思った。
ーーー
「あ? 今朝のモンテズマの様子?」
「ええ」
ひとしきり俺を撫で回していたユージンの指が、乱れた髪を梳いて整えようとする。元から大して整えてもいない荒れた髪に白い指を触れさせるのが畏れ多くて慌てて押しとどめていたら、急に「今朝のモンテズマ君の様子で、何か気づいたことはありますか?」と訊かれた。
改めてユージンを見ると黒い瞳が真面目だったので、ひとまず撫で回された苦情は脇に置く。
残像領域に来て二ヶ月と少し。とくにここ数週間のとびきり荒れていた間。俺は救いようのない馬鹿になっていて、周りを見る目がおろそかになっていた。自分で自分の尾を追いかけ噛みちぎる様なことばかりに必死で、外面はさておき内心は酷く狂乱していた。周りをじっくりと見る余裕も枯れていた。
ただそんな節穴もどきの俺の目で見ても、リオとモンテズマが神経質になっていたことぐらいは知っていた。まあ、俺のせいだが。
リオとモンテズマに散々迷惑をかけて、ひとまず落ち着いて、落ち着いたまなこで改めて二人を見てみたら、——俺は、モンテズマが奇妙なほど『おかしい』ことにようやく気づいた。
リオだってちょっとばかりおかしいが、それは『疲れている』とか『気が抜けた』とか、そういった類のものだ。だから俺に擦り寄ってくるとき紫色の目に浮かぶのは、あいつの性格をよく表した優しさとか熱とか気遣いとか、そういうもので、危機感を抱く様なものではない。
しかしモンテズマの緑色の目には隠されたものがある。
隠しきれない、隠されたもの。ちょっと前までの俺の目の奥におそらく絶望と狂気があった様に、今のモンテズマの目の中には何かがある。不安定に揺れる、何かが。
今朝のミーティングの場だけではない。リオを交えたたわいない会話や業務連絡の途中。残務の片付け中に偶然二人でとったコーヒー休憩。そういった日常の中、なんの予兆も脈絡もなく、出し抜けに、緑の中、暗い影が走る。リオでさえ見逃していることがあるほどの刹那。——俺の勘違いでなければ。
「……ちょっと、不安定だな。今朝っつーか、最近は、あー、俺がやべえ感じにおかしかったせいで、リオも落ち込んでて、諸々心配させちまってたから、それもあるだろうが。ただ……、気になる不安定さだ」
自業自得で歯切れが悪くなるが、それだけではないというのと、不安定さが妙だ、ということを伝えたかった。ユージンなら分かっているだろうと顔を上げると、
「不安定……。そうですか。そうなんですねえ……」
なんと、こちらもどこか歯切れが悪い。口元に指の背を当て、眉根を寄せて思案気に目を細めている。ユージンのそんな態度は珍しい。
「まあ、俺が気付たのはそのくらいか。あんまり役に立たねえな。この程度あんただって気づいてただろ……」
エンパス。超共感共鳴能力者。己以外の意志や感情情動、記憶や記録でさえ、受け取ることのできるひと。
「……いえ、それが、気づいていなかったんです」
「……は?」
思わず声が出た。なんだって? このひとが、このひとが、俺がわかる程度のことに、気づいていなかっただと?
「もちろん、見れば気疲れしていると分かります。けれど……今朝、改めて顔を見て、驚きました。私が思っていたよりももっとずっと、疲れがあった。その上、不安定さにはそれほど思い至りませんでした。私はエンパスだから、無意識のうちに共鳴波で感じ取ったことも相手の状況判断に使ってしまう。つまり……目で見るモンテズマ君と、モンテズマ君から感じ取っている共鳴波に、齟齬がある」
つらつらと語られる内容に、固唾を飲む。
「……いつからです?」
「分からない。エンパスの精度が落ちているのかと思ったのですが、どうやらそれだけではない。モンテズマ君の共鳴波だけが、感じにくい。感じ取れないわけではないんです。でも、とても不明瞭だ」
黒い目が俺を見る。どこか戸惑ったように。その黒い目に映っている俺は難しい表情をしていた。
「今は『調整』が完了したばかりだから、感覚は明瞭です。あなたの波動も美しく感じ取れる。強いとか弱いではない。それを言うならリビー、あなたのものだって、とてもささやかでか細くて遠慮がちだ。それでも、よく感じ取れる。リオ君のものもです。彼は柔らかくて温かくて熱い。それなのに……」
言い募るユージンは自身のエンパス能力を熟知している。三流能力者と己を笑うが、三流能力者としての自負もプライドもあると笑いながら言っていた。だからこそ戸惑っている。自分の目と自分の能力に齟齬があることを。
「……了解だ。モンテズマのことは、十分注意する。俺に出来る限り」
モンテズマの顔を、様子を、思い出し、想う。
余裕綽々を気取るくせに茶目っ気があって幼い、リオを、ユージンを、……俺までを、守ろうとしている、あの存在を。
俺とユージンは気付いていなかった。
そのとき、ユージンの部屋の扉の前にモンテズマが立ち尽くしていたことに。
NEWS
本日のニュースですついに、マテリアルベルト発動機が先導するタワー侵攻作戦が始まりました
これは、タワーに眠る遺産を手にいれ、やがて来る大洪水の避難場所として活用するというものです
しかし、北の遺跡攻略で戦力を消耗した勢力は多く
タワー侵攻は困難と見られています
「タワーの建設目的は明らかです。これは、やがて訪れる世界の水没に耐えるべく建設されていました」
「しかし、いま、危機を迎える我々をなぜ拒むのか――」
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……ゴホゴホッ!! ……ヒヒッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「タワーの方がにぎやかになってきたな。北の遺跡攻略は順調かな?」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……ゴホッ、遺跡の一部をジャックしたフェフフェトは、暗号文のシグナルを送ってきている」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「いくつかの情報が得られた。フェフフェトはいま、セクション・6にいる……ゴホッ……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……セクション・6……そこには、ドゥルガー素体が存在しているという」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「フェフフェトの状況は深刻だ。機体は破損し、身一つで遺跡内にいるという……ゴホッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「遺跡の機能によって、ハイドラ『シグナルウェイブ』の残像を生み出し、ゲリラ戦を行っているという」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「なぜ彼女が遺跡をジャックできたか、わからんが。どうやら彼女はその場所から動けんらしい……ヒヒッ」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「魔王『セワ』との対話には、慎重になる必要がある」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「先の文明は、彼との対話に失敗し、3000体に及ぶ人造神がコントロールを奪われたという」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「そして人造神ドゥルガーは、世界を滅ぼすため、残像領域の空を舞った。崩壊の始まりだった」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「なぜか、それは……『セワ』の心には深い悲しみがあったからだ。そして、先の文明の見せた光景は、彼の悲しみを癒すものではなかった」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「先の文明は、彼の理想とする世界ではなかった。それだけだ。それが、ヒルコ教団に伝わる影の歴史の全てだ」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「シルウェストリスへの協力に感謝する。時空学、そう、時空学」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「『グレムリン』にも、時空学の理論が多用されている。そして、『グレムリン』は次元の力でもって護られている」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「『グレムリン』の次元実体に対し、我ら残像現実のあらゆるものは干渉できない、そう説明したな」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「ただ、『グレムリン』に対して無力なわけではない。ハイドラのシステム……G.I.F.Tシステムでもって……」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「なんと説明したらいいか。夢が現実になる、というか……アンリアル・ディメンション・シフトするのだが……うーん」 |
少年Eからの通信 「つまり、ハイドラでもグレムリンと戦えるってこと」 |
少年Fからの通信 「夢が現実になったことはある?」 |
少年Fからの通信 「僕はあるよ。秘密なんだけど。小さいころの、大切な思い出。たった一つの、大切な思い出」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「タワーへの攻撃が始まった。本部は苦戦を強いられているようだ。予算が削られるかもしれない」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「具体的には、安価で提供していた貢献寄付の値上げをするかもしれない」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「すまない。ただ、最後までサポートは続ける。ドゥルガーを破壊する。そして、遺跡を破壊する日まで」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「世界が揺らいでいる……貴様たちは、なぜあがく? なぜ、破滅へと向かう?」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「私は世界を救命する。貴様たちは護られていればいい。ただそれだけなのに」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「何が貴様たちを突き動かしているのだ。平穏な日々を捨てて、なぜ戦う?」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「私には、使命と……領域拡散精神遊離環がある。貴様には、何があるというのだ」 |
◆訓練
制御の訓練をしました制御が33上昇した
制御の訓練をしました制御が36上昇した
格闘の訓練をしました経験値が足りない
ワジオンは試作複合レーダー一型を408cで購入した!!
ワジオンは試作複合レーダー一型を408cで購入した!!
ワジオンはレーダーE設計書を600cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
資金を100を投入した!!
旋回強化!
旋回強化!
機械油28と機械油28を素材にしてAves-Porphyrioを作製した!!
◆戦闘システム決定
ステルス に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1にドリスティス飛行型ハイドラ操縦棺を装備した
脚部2にAves-Haliaeetusを装備した
スロット3にAves-Phaethonを装備した
スロット4に鸛のはこびを装備した
スロット5にYK-04を装備した
スロット6にCet- Flightunitを装備した
スロット7にセラエノの小石を装備した
スロット8に『卦・凶事百景』を装備した
スロット9に六次元Fを装備した
スロット10に〈外部電源B〉を装備した
スロット11に六次元Fを装備した
◆僚機設定
ファロ・マクルスとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
ガレージの活動記録
ワジオンが『雪華雪香』を格納しているガレージ。
白髪で背の高い男と金髪で小柄な男が、何やら話し合いながら機体の調整をしているようだ。
僚機『バーントイエロー』とガレージを共有しており、それぞれの領域を簡単にパーテーションで区切って使用している。
そのため、僚機のパイロットであるアンドロイドの青年とオペレーターであるサイボーグの青年の姿も垣間見える。
広めで明るく機能的な設え。それぞれの居住区画もある。
白髪で背の高い男と金髪で小柄な男が、何やら話し合いながら機体の調整をしているようだ。
僚機『バーントイエロー』とガレージを共有しており、それぞれの領域を簡単にパーテーションで区切って使用している。
そのため、僚機のパイロットであるアンドロイドの青年とオペレーターであるサイボーグの青年の姿も垣間見える。
広めで明るく機能的な設え。それぞれの居住区画もある。
ユニオン設備……なし!!
ユニオン連帯
……なし!!
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
格闘の訓練をしました
格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
格闘の訓練をしました格闘が1上昇した
100c支払い、素材を1個手に入れた
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1550
追加収入 70
攻撃戦果補正3.76%
支援戦果補正6.13%
防衛戦果補正6.16%
撃墜数補正 0.1%
販売数補正 0.1%
敵警戒値補正0.468%
追い上げ補正3.1%
合計現金収入1965
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額505
整備請求額 0
ユニオン費 -100
手当金 100
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>40
◆制御値が1成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が60増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 70
攻撃戦果補正3.76%
支援戦果補正6.13%
防衛戦果補正6.16%
撃墜数補正 0.1%
販売数補正 0.1%
敵警戒値補正0.468%
追い上げ補正3.1%
合計現金収入1965
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額505
整備請求額 0
ユニオン費 -100
手当金 100
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>40
◆制御値が1成長しました
◆適性値が1成長しました
◆経験値が60増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
ワジオンは加速装置30を入手した!
ワジオンはフィルター30を入手した!
ワジオンは対魔呪符30を入手した!
マテリアルベルト発動機は制裁を受け、貢献の3割を失った……(1 → 1
◆0cの返還金を受けました
明日の戦場
第2ブロック
セクション・4[ハッキング]
セクション・4。金属球の行き交う、何かの物理回路。計算するのは――
来週の霧濃度:99%
来週の電磁波:89%
来週の警戒値:507%
西 |
アグロヴァル・エッフェンベルグ |
ジゼル・ガミジーナ |
星導の『エカチェリーナ』 |
ヴィンス・ナイトレイ |
ダレル・D・ディーキン |
HyD汎用接続子『北斗Ⅲ型』 |
御堂陸人 |
フレデリック・ボウマン |
水槽の脳髄 |
ローデット・ダイス |
バルトロイ・クルーガー |
Annihilator |
トレーニィ |
ファロ・マクルス |
ワジオン・ブラン |
かもめの亡霊『モーヴェ』 |
フェティヤ・クェリフィート |
白土ルネ |
“ウィナー”・ザ・ビート |
--- | --- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫[デバステイター] |
『霊場』[霊障] |
『トーチカ』[物理] |
術導DR『ドゥルガー』[霊障] |
術導DR『ドゥルガー』[霊障] |
『霊場』[霊障] |
術導DR『ドゥルガー』[霊障] |
未確認機『オルゴイコルコイ』[火炎] |
『霊場』[霊障] |
『トーチカ』[物理] |
未確認機『オルゴイコルコイ』[火炎] |
術導DR『ドゥルガー』[霊障] |
『トーチカ』[物理] |
未確認機『オルゴイコルコイ』[火炎] |
未確認機『オルゴイコルコイ』[火炎] |
『霊場』[霊障] |
『巨大鉄球』[物理] |
『巨大鉄球』[物理] |
『巨大鉄球』[物理] |
キャラデータ
名前
ワジオン・ブラン
愛称
ワジオン
機体名
超高速汎用近接格闘機『雪華雪香』
|
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プロフィール
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黄昏の狭間を飛ぶ白き鳥 銀髪黒目。青白い肌。尖った耳。 偽名を名乗る長身の男。 冷然とした外見と比べると物腰は柔らか。 常に微笑みを心掛けているが、翻って言えばそれは苛烈な内面の隠蔽。 敵と判断すれば無慈悲無頓着。 大切と決めたものには全身全霊を注ぐ。 その両極端な性質を少しでも覆い隠すためである。 しかし現在、この残像領域では奇妙なほど上機嫌だ。 ■ライダー ワジオン・ブラン (ユージン・S・ルスキニア) 痩せて背が高く、顔立ちのきつい男。 人間とは少し違う種族(アルヴ)。 諸事情により偽名で登録している。 透き通る黒い瞳以外、色素をあまり感じさせない。 着衣だと酷く痩せて見えるが、パイロットスーツになれば隙なく鍛えていることが分かる。 自機オペレーター:レグルス・ブラン、僚機パイロット:ファロ・マクルス、僚機オペレーター:リベルタ・カザールと行動を共にする。 残像領域には突発的な事故によって流れ着いたようだ。 レグルスに対し身内のような気の置けない態度をとる。 ■雪華雪香(せっかせっこう) 白銀のウォーハイドラ。 細身の人型だが鳥のように見えることもある。 表面には角度によって白い絹織物のような微細な文様が浮かび上がる。 元来は高機動騎兵艦と呼ばれる機体であり、WHとして活動できるよう調整を施してある。 ■オペレーター レグルス・ブラン(画像右) (リビー・ニエロ) 金髪のオペレーター。 ワジオンの部下。 諸事情により偽名で登録している。 雪華雪香は本来パイロットのみで十全の能力を発揮するが、現在外部からのオペレーションも必要となったため支援に回っている。 ワジオンに対して崇拝と敬愛の混ざった様な態度をとり、それでいて口調は敬語と丁寧気味のタメ口が3:7で現れ、妙に気心の知れたやり取りをする。 小柄で痩せぎす。大抵にやにや笑ってる、あまり行儀の良くない男。 青い瞳は三白眼で目つきが悪い。荒れた金髪をツーブロックにしている。 まれに軽くではあるが左足をかばう仕草を見せる。 僚機のオペレーター、リベルタとはパートナー関係にある。 高機動騎兵艦乗りらしいが乗機は見当たらない。 過去、残像領域に滞在した経験があるようだ。 ■感謝 プロフ絵・機体絵・アイコンはENo. 116PLさんより頂きました。ありがとうございます! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 素材 | 避雷針29 [29/耐電/---] [素材] |
▼詳細 |
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2 | 腕部A | Aves-Porphyrio [29/旋回/旋回] 格闘補正[113] AP[591] 旋回速度[116] 防御属性[火炎] 防御値[220] 精度[128] 貯水量[160] 弾数[1] 消費EN[220] 金額[1071] 重量[150] [腕] *作者* |
▼詳細 |
3 | 素材 | 加速装置30 [30/機動/---] 特殊B[280] [素材] |
▼詳細 |
4 | 素材 | フィルター30 [30/減霧/---] 特殊B[280] [素材] |
▼詳細 |
5 | 素材 | 対魔呪符30 [30/耐霊/---] 特殊B[280] [素材] |
▼詳細 |
6 | 雷球領域A | Aves-Phaethon [28/旋回/旋回]《装備:3》 火力[401] 連撃数[20] 旋回速度[112] 防御属性[物理] 防御値[304] 精度[158] 貯水量[148] 弾数[40] 武器属性[速射] 異常追加[45] 消費EN[7] 金額[1056] 重量[100] [電子格闘] *作者* |
▼詳細 |
7 | 軽二脚A | Aves-Haliaeetus [26/索敵/索敵]《装備:2》 機動[846] 跳躍[206] AP[515] 旋回速度[774] 防御属性[物理] 防御値[423] 貯水量[102] 積載量[1900] 消費EN[317] 金額[1027] 重量[700] [二脚] *作者* |
▼詳細 |
8 | エンジンB | 〈外部電源B〉 [27/旋回/旋回]《装備:10》 | ▼詳細 |
9 | 素材 | 高速化プラン29 [29/高機動/---] [素材] |
▼詳細 |
10 | --- | --- | --- |
11 | --- | --- | --- |
12 | --- | --- | --- |
13 | 雷球領域A | 雷球領域A設計書 [20/耐粒/---] 特殊B[80] 防御属性[粒子] 防御値[16] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 素材 | 対魔呪符29 [29/耐霊/---] [素材] |
▼詳細 |
15 | レーダーE | 試作複合レーダー一型 [28/重旋回/---] | ▼詳細 |
16 | レーダーE | 試作複合レーダー一型 [28/重旋回/---] | ▼詳細 |
17 | 操縦棺C | ドリスティス飛行型ハイドラ操縦棺 [23/飛行/飛行]《装備:1》 | ▼詳細 |
18 | レーダーE | 六次元F [24/旋回/旋回]《装備:11》 | ▼詳細 |
19 | --- | --- | --- |
20 | 飛行ユニットB | Cet- Flightunit [26/旋回/旋回]《装備:6》 | ▼詳細 |
21 | レーダーE | 六次元F [24/旋回/旋回]《装備:9》 | ▼詳細 |
22 | 飛行ユニットB | 飛行ユニットB設計書 [25/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
23 | エンジンB | 鸛のはこび [25/高機動/高機動]《装備:4》 | ▼詳細 |
24 | レーダーE | レーダーE設計書 [28/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
25 | 腕部A | MiiS_Mk3 [25/高機動/飛行] | ▼詳細 |
26 | レーダーD | セラエノの小石 [20/重量軽減/重量軽減]《装備:7》 | ▼詳細 |
27 | レーダーD | 『卦・凶事百景』 [23/重量軽減/重量軽減]《装備:8》 | ▼詳細 |
28 | 雷球領域A | 熊嵐 [25/臂力/臂力] 火力[392] 連撃数[20] 防御属性[物理] 防御値[291] 精度[152] 貯水量[141] 弾数[40] 武器属性[速射] 異常追加[45] 消費EN[7] 金額[1012] 重量[100] [電子格闘] *作者* |
▼詳細 |
29 | 腕部A | 腕部A設計書 [26/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
30 | レーダーD | YK-04 [22/重量軽減/重量軽減]《装備:5》 | ▼詳細 |