ENo.0292　ディーヴァ

「どうされましたか？」



声に、はっと意識が戻る。
目の前には、心配そうにこちらを伺う、眉根を寄せた少女。
ベッドに腰かけ、サイドに備え付けられている義肢ホルダーに両の手を預け･･･そのままの意味だ･･･身軽になっている。
今日は彼女の買い物に同行した形だ。
確かに彼女のユニオンは、ジャンクから色々作ることを活動内容としている。
だがそれは、市場に全くの用が無いというわけではないのだ。

例えば、飲食物。
例えば、知識を得るための本。

そして･･･ちょっと心を躍らせる素敵な服。

彼女は今、その新しい衣装に小さな身を包んでいる。
そして、意識をどこか遠くにやっていたあなたを伺うように、



「すいません　つい　はしゃいじゃって」

「お疲れ　ですか…？　ちょっと　ぼーっと　してましたよ」



･･･以前。あなたが出会った赤髪の女。
その言葉を思い出す。



”あの子に近寄るな”




何度も何度も頭にリフレインするその言葉はあなたに悩みをもたらしていた。
さて、どう返したものか･･･。



今日は楽しかったね、と言ってごまかす
トスカ、という名前に聞き覚えは無いか尋ねる
⇒パンツァークリンゲの話をする



（選択肢干渉）（･･･パンツァークリンゲの話は買い物中にも散々した。今は止めておこうとあなたは思った。）



今日は楽しかったね、と言ってごまかす
⇒トスカ、という名前に聞き覚えは無いか尋ねる
×パンツァークリンゲの話をする



「トスカ･･･　ですか？」

「いえ。　えっと･･･　多分　私の　知る限り　そんな　名前の　方は」



⇒ディーヴァを知っていた。
おっぱいが大きかった。



「私　を･･･？　　あの　どんな　外見か　お聞きしても　いいですか」



あなたは思い出しながら、トスカの外見を伝えていく。
説明するあなたに頷きを返していたディーヴァは、その瞳に理解の色を灯した。



「ああ　分かりました　”ステラ”ですね」

「”プリマステラ”　一番星　の　女優　でした」

「そうですか　あそこから　誰か　生きて　いましたか」



ディーヴァはそのまま力を抜くようにして、ぼすんとベッドに身を倒した。
小さく、「良かった」という声が聞こえた。

同時に、ぱちん、という音も。

音の発生源は、服のボタン。義肢でも簡単に取り外せるタイプのボタンであり、横になった際に布地が引っ張られて取れてしまったようだ。
開かれた服の前合わせの隙間から、ちらりと臍が覗く。

「あっ…」

「ええと、その」

「･････････　どうしましょ」



あなたは･･･



服のボタンを留めてやった
服のボタンをゆっくりと外した
パンツァークリンゲの話をおもむろに始めた



(あなたの迷いはやがて決定となり、何かしらの選択肢を選んだ･･･)

「♪（ニュース番組が流れている。世の中、情勢は悪そうだ･･･）」
（射撃５　素材＋１）

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緩い空調にむき出しのコンクリートと配線。

人間用の火器練習用の的がやや離れた場所に見える。

人数分のイスが用意され、それ以外は壁際に積まれている。

軋む扉を二枚抜ければ、ただ広い荒野と、いくつか点在したジャンクで出来た的。

戦場のジャンクが一時的に集められる場所のすぐ近く。練習にそれらを吹き飛ばせば、幾らか使えるものくらいは見つかるだろう。

各自持ち寄ったよくわからない家具が最近増えてきている。生活感↑↑↑

ディーヴァは半分ここに住み着いている。部屋の一室に色々持ち込んでいるようだ。

最近、格納庫に見慣れないハイドラがいる。
見ていない間に動いているらしい。こわい。