第9週目 王 零式の一週間
◆日記
ジャンク屋でブレスと同じ金属を伝動率計を使って見つけ、ジャンクメタルで支払う。
ジャンクヤードには漂着物をふくめ、様々なものを修理して、改造して売っている。そういう露店はいくつもある。賑わいもそれなり。けれど、あの見事な金糸は間違えない。
「アリョーシャ、何してんだ?」
俺に気づかないふりをするならできる程度の声、距離を選ぶ。アリョーシャは声を返してきた。
「何って、レトログラードの脚の素材探しだ。何もかもネレティ任せって訳じゃねェ」
咥えていた煙草を踏み消した。 煙草を消してくれたのは来いということだ。人波を泳ぎ着く。
「いや、ネレティに全部任せてるとは思ってね……任せてんのか!?」
資材探しをこんな風に言うということは組んでいないのではないかと気づく。
ため息まじり仰いだ天からポツリと来た。雨だ。
「あ?言ってなかったか。俺ァ機械のことは殆ど分からなくてな。毎回コンセプトだけ決めて、後はネレティ任せだ」
方針ですら、ネレティが決めていることがあるのだが。
「ああまあ……レトログラードだけでは動かないんだろうな」
人間の脆弱性が無ければネレティは指向性を持てないんだろう。
「だから道具なのさ。人間がいなきゃ、自分の仕事を自覚すらできないようにされてるんだとよま、今回は俺の知り合いに頼むんで……っと」
アリョーシャが空を睨んだままの俺に反応して天を見る。
「ツイてねえなァ」
雨足は強くなりそうだった。
アリョーシャの頭を庇うように手を掲げてからフードを被せる。濡らして体温が下がった後、対応するか不安だった。
露店は防水シートが拡げられていく。店じまいを始めていた露店にアリョーシャが脇をすり抜けてゆき、少女声で交渉していた。戻ってきたアリョーシャの手には棒状のものがあった。
「ほれ、こいつが前に話した傘だ。やるよ」
アリョーシャ自身が実演して、こちらの手に渡された。
「ああ、屋台の屋根みてぇだな。なるほど」
前に教わったそれが得心に変わる。アリョーシャの頭上にさしかける。この天候だ、買い物にはならない。体を先にガレージの方へ向ける。
「おいおい、俺に差してどうする」
傘の縁を押して頭の上に戻される。
「お前さんにやったモンだ、自分で使えよ。入れてくれるなら有難いがなァ。セクション3突入前だってのに、風邪なんかひかれちゃ困るぜ」
不思議なことを言う。俺にはいらない。代金を払ったやつを入れない理由はない。肩に手を乗せて抱くように体を寄せ、アリョーシャの顔の上でカサを保持する。
「じゃあ送ってく。なぁ、カサの歌ってねぇのか?」
素直に入ってくるのを確認してルートを決めた。
「ああ、あるぜ。そういや……次は、って約束だったな」
手の中の肩が温かい。行く先を眺める。セクション3は地獄の釜の蓋かもしれない。
「歌ってくれよ。……アンタはいつも気軽に次の約束をし過ぎる」
顔は見なかった。先を見つめなければ道がわからなくなる。
「俺はなァ……そうでもしなきゃ、帰る場所を見失っちまう」
約束を目印に、帰ってくるのだろう。狩場から誰かのために。
「その代わり、約束は忘れねェからよ」
《曇天見上げよ、子供らよ》
《晴天奪い、水溢し》
《悪鬼犇めく蒼穹は》
《雪消す罪過を映し出す》
これは、以前聞いて掠れて消えた歌。今日はまだ続きがある。
《雨夜斬り裂け、雨避けよ》
《緩む大地に、凍る土》
《凍えぬ庇の内に来て》
《忌まわしき夜を眺めゆけ》
意味がわかるわけではない。ただ、耳に優しかった。
「ありがとうな。声、出るようになったんじゃねぇか?」
少しだけ頰が緩む。目が細まる。
「……お前さんのおかげさ」
俺がしてやれたのは荒廃を食い止めることだけだ。
「帰るところ、な。そんなもの見たこともねぇ……いきなり無くなるんだいつだって」
決心する隙すらない。いつだって。
「無いなら、お前さんが好きに作ればいい。お前さんが帰りたい場所をな」
アリョーシャがお前さん、と言うのは、教導の言葉だ。それを俺は知っている。
「要らねえよ帰るとこなんざ。俺は結局行くだけだ」
知っているけれど。
「そうか。お前さんらしいな」
それは認めてくれるらしかった。
息を深く吸って音を真似てみる。うまくない。また、アリョーシャが歌を繰り返す。
「《Asto ed luflen》……歌えそうか?」
知らない音韻。
「アストエドルフェン?」
真似ただけの不恰好な発音。首を捻って顔を覗く。
「器用な割に、こういうのはダメなんだなァ……聞くんじゃなく、口の動き見て真似てみろ」
一音一音、やってみせてくれる。
「難しいか」
続けるか?という意図の。
「難しい、けどよ。出来るようになるために生きてるようなモンだからな。とびきり難しいことが急に判って出来るようになるのが楽しいから生きてる。それ以外に別に何にも要らねぇんだ」
笑って覗き込む。
「はは、なるほどねェ」
笑う声には、誇らしくなるものがこもっている。
発音を真似て音を取る。
「《Asto ed luflen》」
口の形と舌。音程は整いきらない。
「そうだ、良く出来たな」
撫でられる。頭に手を伸ばされると反射が身構えさせる。それでも払いのけることはしなかった。
「くすぐってぇよ」
抑制していた衝動が止む。払いのけたいのを我慢したのは自分の記憶に勝ちたかったからだ。
「嫌ならそう言えよ。怒ったりしねェからよ」
緊張は伝わってしまったらしい。
「嫌じゃねぇんだけど、……俺だって頑張ったガキは撫でてやるらしいってことは知ってる。診る時そうする。けどなんか違うんだろ。それを判って出来るようになんねぇかとは思うさ」
擽ったい頭をかいた。何か違うのだ。それを俺は食い物で補助していた。
「それが出来たら、俺にガキ扱いなんかされてねェぜ」
口が二の足を踏む。
「……俺らはな、自分たちのために誰かが歌ってくれることなんてなかったんだよ。どーれーにしようかな、って指がテメェんとこで止まらないように怯えてるだけだった。頭掴まれて引きずられて連れてかれたやつがカナリアでな。外、出たってよ、歌は金でしか買えなかった。自分のために誰かが歌ってくれるなんて、想像したこともなかった」
とつとつと口を開く。
「……それで、覚えた歌がイーニーミーニーマイニーモー、か」
それは俺が狙いを定める時に歌う、自分の為の歌。
雨に紛れて消えてしまいそうな声だった。
「最初は損得勘定がねぇのが気味が悪かった。けどアンタは意識も殆どねぇのに、俺を守るっつった。それもよくわからなかったんだけどよ。でもなんでか死なれんのはヤだった。また、いろんなもの置いて死なれるんだって肚括ったつもりでも、なんかいちいち必死になっちまって」
紛れて消えちまえばいい。
「俺ァきちーんと対価を貰ってるさ。お前さんの治療のおかげで、随分頭も冴えた。こうして歌えるようにもなった」
笑いかけた顔にも声にも嘘がない。01のことを病理としては話したが、人柄のことは話していなかった。
「ナンバリング01。ソイツが自分が死ぬって悟って、俺に、全部遺してったんだ。アイツの気持ちも考えもなんもわかんねぇ。なんで俺だったんだろうな。他にも0番台は居たのに、アイツは俺を選んだ。未だにわかんねぇ。アンタがなんで俺の僚機を続けてんのかもよくわかんねぇよ。薬なんて白兎に持ってって成分割ってブレンドさせりゃいい。コレクションでもない、サンドバッグでもない、殺人道具でもない、薬でもない。全然わかんねぇ」
わかることなんか少ないほうが身が軽いから考えない。
「何でだろうなァ。01とやらは知らんが、俺がお前と組んでるのは大した理由もない。偶然会って、お前のことが気に入ったから……人間なんてそんなモンさ。それじゃ納得できねェか?」
人間。間柄。それが無いのが俺がそこに入れない理由だろう。
返答に、眉根が寄る。
「アンタ俺のこと気に入ってんのか?」
奇妙なものを見る目になった。
「気に入ってなきゃ、外の奴に歌なんか教えるかよ。本当は巫祝の子供にしか教えねェ秘伝なんだぞ」
咀嚼して飲み込む。
「ああ……気に入られたから死んでほしくねぇのか俺は」
くだらねぇ、と呟いた。自分が気に入ったから死んでほしくねぇ、ということだった方が良かった。
「安心しろ。お前が一度失敗したぐらいじゃ、まだ死んでやらねェからよ」
視線を外したまま遠くを見る。
「さあな。誰の命でペイすることになるかその時になんねぇとわかんねぇよ。歌を知らないカナリアにちっと教えといてくれよ」
それが自分でもかまわないが、歌えるようになってからにしたい。
「俺だって、先のことなんか分からねェ。だから囀ってるのさ。歌なんか、即興で歌えばいい。それでほんの少し、誰かの中に遺れば……俺はそれで満足なんだよ」
ふうん、とよくわからないまま返す。
「即興っつったってな。アーカイブやら別件やらで音楽は知ってるが、誰かに歌ってやる歌ってのが多分わかんねぇんだ、俺は」
歌自体は知らないわけではない。
「そんな難しく考えることじゃねェよ。明日を生きる者に歌う、そんだけさ」
それは他人の為に、というやつで、一番難しい話だった。
「……くだらねぇことグダグダ言うのも今日で終いにすっから」
「……そいつはいい判断だぜ、相棒」
くだらない寄り道だった。二度三度とやることじゃない。
「アリョーシャ、アンタの気が変わんねぇといい。物好きなこった」
ため息は雨と地に吸い込まれ、また霧に変わる。
ジャンクヤードには漂着物をふくめ、様々なものを修理して、改造して売っている。そういう露店はいくつもある。賑わいもそれなり。けれど、あの見事な金糸は間違えない。
「アリョーシャ、何してんだ?」
俺に気づかないふりをするならできる程度の声、距離を選ぶ。アリョーシャは声を返してきた。
「何って、レトログラードの脚の素材探しだ。何もかもネレティ任せって訳じゃねェ」
咥えていた煙草を踏み消した。 煙草を消してくれたのは来いということだ。人波を泳ぎ着く。
「いや、ネレティに全部任せてるとは思ってね……任せてんのか!?」
資材探しをこんな風に言うということは組んでいないのではないかと気づく。
ため息まじり仰いだ天からポツリと来た。雨だ。
「あ?言ってなかったか。俺ァ機械のことは殆ど分からなくてな。毎回コンセプトだけ決めて、後はネレティ任せだ」
方針ですら、ネレティが決めていることがあるのだが。
「ああまあ……レトログラードだけでは動かないんだろうな」
人間の脆弱性が無ければネレティは指向性を持てないんだろう。
「だから道具なのさ。人間がいなきゃ、自分の仕事を自覚すらできないようにされてるんだとよま、今回は俺の知り合いに頼むんで……っと」
アリョーシャが空を睨んだままの俺に反応して天を見る。
「ツイてねえなァ」
雨足は強くなりそうだった。
アリョーシャの頭を庇うように手を掲げてからフードを被せる。濡らして体温が下がった後、対応するか不安だった。
露店は防水シートが拡げられていく。店じまいを始めていた露店にアリョーシャが脇をすり抜けてゆき、少女声で交渉していた。戻ってきたアリョーシャの手には棒状のものがあった。
「ほれ、こいつが前に話した傘だ。やるよ」
アリョーシャ自身が実演して、こちらの手に渡された。
「ああ、屋台の屋根みてぇだな。なるほど」
前に教わったそれが得心に変わる。アリョーシャの頭上にさしかける。この天候だ、買い物にはならない。体を先にガレージの方へ向ける。
「おいおい、俺に差してどうする」
傘の縁を押して頭の上に戻される。
「お前さんにやったモンだ、自分で使えよ。入れてくれるなら有難いがなァ。セクション3突入前だってのに、風邪なんかひかれちゃ困るぜ」
不思議なことを言う。俺にはいらない。代金を払ったやつを入れない理由はない。肩に手を乗せて抱くように体を寄せ、アリョーシャの顔の上でカサを保持する。
「じゃあ送ってく。なぁ、カサの歌ってねぇのか?」
素直に入ってくるのを確認してルートを決めた。
「ああ、あるぜ。そういや……次は、って約束だったな」
手の中の肩が温かい。行く先を眺める。セクション3は地獄の釜の蓋かもしれない。
「歌ってくれよ。……アンタはいつも気軽に次の約束をし過ぎる」
顔は見なかった。先を見つめなければ道がわからなくなる。
「俺はなァ……そうでもしなきゃ、帰る場所を見失っちまう」
約束を目印に、帰ってくるのだろう。狩場から誰かのために。
「その代わり、約束は忘れねェからよ」
《曇天見上げよ、子供らよ》
《晴天奪い、水溢し》
《悪鬼犇めく蒼穹は》
《雪消す罪過を映し出す》
これは、以前聞いて掠れて消えた歌。今日はまだ続きがある。
《雨夜斬り裂け、雨避けよ》
《緩む大地に、凍る土》
《凍えぬ庇の内に来て》
《忌まわしき夜を眺めゆけ》
意味がわかるわけではない。ただ、耳に優しかった。
「ありがとうな。声、出るようになったんじゃねぇか?」
少しだけ頰が緩む。目が細まる。
「……お前さんのおかげさ」
俺がしてやれたのは荒廃を食い止めることだけだ。
「帰るところ、な。そんなもの見たこともねぇ……いきなり無くなるんだいつだって」
決心する隙すらない。いつだって。
「無いなら、お前さんが好きに作ればいい。お前さんが帰りたい場所をな」
アリョーシャがお前さん、と言うのは、教導の言葉だ。それを俺は知っている。
「要らねえよ帰るとこなんざ。俺は結局行くだけだ」
知っているけれど。
「そうか。お前さんらしいな」
それは認めてくれるらしかった。
息を深く吸って音を真似てみる。うまくない。また、アリョーシャが歌を繰り返す。
「《Asto ed luflen》……歌えそうか?」
知らない音韻。
「アストエドルフェン?」
真似ただけの不恰好な発音。首を捻って顔を覗く。
「器用な割に、こういうのはダメなんだなァ……聞くんじゃなく、口の動き見て真似てみろ」
一音一音、やってみせてくれる。
「難しいか」
続けるか?という意図の。
「難しい、けどよ。出来るようになるために生きてるようなモンだからな。とびきり難しいことが急に判って出来るようになるのが楽しいから生きてる。それ以外に別に何にも要らねぇんだ」
笑って覗き込む。
「はは、なるほどねェ」
笑う声には、誇らしくなるものがこもっている。
発音を真似て音を取る。
「《Asto ed luflen》」
口の形と舌。音程は整いきらない。
「そうだ、良く出来たな」
撫でられる。頭に手を伸ばされると反射が身構えさせる。それでも払いのけることはしなかった。
「くすぐってぇよ」
抑制していた衝動が止む。払いのけたいのを我慢したのは自分の記憶に勝ちたかったからだ。
「嫌ならそう言えよ。怒ったりしねェからよ」
緊張は伝わってしまったらしい。
「嫌じゃねぇんだけど、……俺だって頑張ったガキは撫でてやるらしいってことは知ってる。診る時そうする。けどなんか違うんだろ。それを判って出来るようになんねぇかとは思うさ」
擽ったい頭をかいた。何か違うのだ。それを俺は食い物で補助していた。
「それが出来たら、俺にガキ扱いなんかされてねェぜ」
口が二の足を踏む。
「……俺らはな、自分たちのために誰かが歌ってくれることなんてなかったんだよ。どーれーにしようかな、って指がテメェんとこで止まらないように怯えてるだけだった。頭掴まれて引きずられて連れてかれたやつがカナリアでな。外、出たってよ、歌は金でしか買えなかった。自分のために誰かが歌ってくれるなんて、想像したこともなかった」
とつとつと口を開く。
「……それで、覚えた歌がイーニーミーニーマイニーモー、か」
それは俺が狙いを定める時に歌う、自分の為の歌。
雨に紛れて消えてしまいそうな声だった。
「最初は損得勘定がねぇのが気味が悪かった。けどアンタは意識も殆どねぇのに、俺を守るっつった。それもよくわからなかったんだけどよ。でもなんでか死なれんのはヤだった。また、いろんなもの置いて死なれるんだって肚括ったつもりでも、なんかいちいち必死になっちまって」
紛れて消えちまえばいい。
「俺ァきちーんと対価を貰ってるさ。お前さんの治療のおかげで、随分頭も冴えた。こうして歌えるようにもなった」
笑いかけた顔にも声にも嘘がない。01のことを病理としては話したが、人柄のことは話していなかった。
「ナンバリング01。ソイツが自分が死ぬって悟って、俺に、全部遺してったんだ。アイツの気持ちも考えもなんもわかんねぇ。なんで俺だったんだろうな。他にも0番台は居たのに、アイツは俺を選んだ。未だにわかんねぇ。アンタがなんで俺の僚機を続けてんのかもよくわかんねぇよ。薬なんて白兎に持ってって成分割ってブレンドさせりゃいい。コレクションでもない、サンドバッグでもない、殺人道具でもない、薬でもない。全然わかんねぇ」
わかることなんか少ないほうが身が軽いから考えない。
「何でだろうなァ。01とやらは知らんが、俺がお前と組んでるのは大した理由もない。偶然会って、お前のことが気に入ったから……人間なんてそんなモンさ。それじゃ納得できねェか?」
人間。間柄。それが無いのが俺がそこに入れない理由だろう。
返答に、眉根が寄る。
「アンタ俺のこと気に入ってんのか?」
奇妙なものを見る目になった。
「気に入ってなきゃ、外の奴に歌なんか教えるかよ。本当は巫祝の子供にしか教えねェ秘伝なんだぞ」
咀嚼して飲み込む。
「ああ……気に入られたから死んでほしくねぇのか俺は」
くだらねぇ、と呟いた。自分が気に入ったから死んでほしくねぇ、ということだった方が良かった。
「安心しろ。お前が一度失敗したぐらいじゃ、まだ死んでやらねェからよ」
視線を外したまま遠くを見る。
「さあな。誰の命でペイすることになるかその時になんねぇとわかんねぇよ。歌を知らないカナリアにちっと教えといてくれよ」
それが自分でもかまわないが、歌えるようになってからにしたい。
「俺だって、先のことなんか分からねェ。だから囀ってるのさ。歌なんか、即興で歌えばいい。それでほんの少し、誰かの中に遺れば……俺はそれで満足なんだよ」
ふうん、とよくわからないまま返す。
「即興っつったってな。アーカイブやら別件やらで音楽は知ってるが、誰かに歌ってやる歌ってのが多分わかんねぇんだ、俺は」
歌自体は知らないわけではない。
「そんな難しく考えることじゃねェよ。明日を生きる者に歌う、そんだけさ」
それは他人の為に、というやつで、一番難しい話だった。
「……くだらねぇことグダグダ言うのも今日で終いにすっから」
「……そいつはいい判断だぜ、相棒」
くだらない寄り道だった。二度三度とやることじゃない。
「アリョーシャ、アンタの気が変わんねぇといい。物好きなこった」
ため息は雨と地に吸い込まれ、また霧に変わる。
NEWS
本日のニュースです雨は降り続いています。もはや、我々になすすべはないのでしょうか
各地でヒルコ教団の一派が、船に乗って逃れられるとして、チケットを高額で販売しています
時折、地響きのような振動が、あちこちで発生しています
そのなかで、マテリアルベルトは声明を発表しました
「我々には、新しい世界を受け入れる用意がある」
「世界の中心に存在するタワー。何のために存在するのか。いま、それが――」
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……マテリアルベルトに先を越されたな……ヒヒッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……ヒヒッ、世界の中心に存在するタワー……そこに登れば、世界の終わりを生き残ることができる」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……私のプランも似たようなものだ。月という操縦棺に人々を避難させ、残像領域を維持する」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「月に至る道も、操縦棺のアップデートも、全て未完成だが……ゴホッ……」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……ああ、私はもうダメかもしれない。あらゆるものが未達のまま時は過ぎていく」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「夢の理論、夢の方程式、夢のシステム……空想の中では、全て叶えられた夢なはずなのに……ゴホッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「私は、最後まであがくつもりだよ……ここで諦めたら、私の意味を喪失する」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「予算も時間もないが、期待してくれたまえ……ヒヒッ」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「ううむ、やはり今回も末端の者が勝手なことを……」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「チケットを高額で売ったとして、自分自身は船に乗れないのだが」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「せっかく賜ったチケットを売るようなものに、与える慈悲はないがね」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「まもなく、神は目覚める。神……そう、残像領域の主であり、意志だ」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「全ては神である魔王『セワ』の見た夢……神が滅びた後もなお、走り続ける残像の夢」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「シルウェストリスへの協力に感謝する。こちらの捜査は続いている」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「『グレムリン』と戦うかもしれない。一部の情報を共有しておく」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「まず、『グレムリン』はこの世のものではない……いや、我々こそが、この世のものではない」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「いわば、我々は誰かの見ている夢の中の存在であり、実体のない虚構だ。一方、『グレムリン』は実体がある」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「夢を見て現実に干渉しようとしても無駄なように、『グレムリン』には通常の方法で干渉することは不可能だ」 |
少年Eからの通信 「そう、僕らは夢」 |
少年Fからの通信 「だからと言って、僕らの存在は虚無じゃない」 |
少年Fからの通信 「僕らは考えている。喜んだり、悲しんだりしている。それこそが、僕らの存在を証明している」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「ドゥルガーは世界をコントロールしようとした。結果、世界から拒絶され、世界は深い眠りに落ち、荒廃した世界となった」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「そう、ドゥルガーは新しい世界の神となる存在だった。実際には、そうはならなかったが」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「残像領域は、様々な移民を受け入れた。それは、世界の見た記憶の断片だ。世界の記憶、経験、知識、そして、そこから導かれた来訪者」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「私も、そんな来訪者の末裔だ。本当の私は、実体の中で夢を見ているはずだ。そして、私はその夢を許容する」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「貴様は、なぜ死なない? なぜ、私の力を受けて、そんなにも……」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「なぜ、貴様に触れる事すらできない? 追いつくことさえ……できないのか?」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「仮にそうだとしても、私は諦めることはない。私は遺跡と共にある」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「そして、使命と……領域拡散精神遊離環と共にある。だから、私は無敵なんだ」 |
◆訓練
適性の訓練をしました適性が51上昇した
王 零式はTendernessThrobingを1027cで購入した!!
王 零式はTendernessThrobingを1027cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
作成時補助発動! 加重!! パーツ重量が 54 増加!!
作成時補助発動! 加重!! パーツ重量が 54 増加!!
呪いの人形27と呪いの人形27を素材にして開手を作製した!!
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1にUDP『山茶花』を装備した
脚部2に試算投入10を装備した
スロット3に数の利を装備した
スロット4に数の利を装備した
スロット5にみなりとりを装備した
スロット6に仆歩を装備した
スロット7にZ.A-C/1855L1を装備した
スロット8に開手を装備した
スロット9にqweeeeertghui【無繋呪肢体】を装備した
スロット10にTendernessThrobingを装備した
スロット11にTendernessThrobingを装備した
◆僚機設定
アレクセイ・エルステッドとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
四不像の檻の活動記録
ウーシュウだ。
失われつつあるそれらを囲う動物園がある。
御伽噺さ。
いや、診療所だよ。心霊手術?そうかもしれない。
人の殺し方と生かし方は同根だってことだ。それがわかるならまあ茶の一杯もふるまうが
失われつつあるそれらを囲う動物園がある。
御伽噺さ。
いや、診療所だよ。心霊手術?そうかもしれない。
人の殺し方と生かし方は同根だってことだ。それがわかるならまあ茶の一杯もふるまうが
ユニオン設備……なし!!
ユニオン連帯
……なし!!
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
100c支払い、経験値を1手に入れた
ENo.128からのメッセージ>>「!!」
「!!!」
ご相伴の棗、クコ、飴が目の前に出て来るや、判り易く興奮した素振りで、触覚をぶんぶん。
尻尾を忙しなくぴこぴこと上限させながら、ひとつぶひとつぶ、節操なしに鋏でつまんでは、何処にあるやら地味に不明瞭な……たぶん、口であろう所から、食べ始める。
一頻りに味わうと、いそいそ湯呑に近づいて、にゅっ、と背伸び。淹れて貰ったプーアールを頂く。
やはりどこが口なのかよくは判らないが、スーッと嵩が減っているあたり、ちゃんと飲めてはいるようだ。
「!」
一服して一息。お持たせに出された瓶を見るや、またまた大袈裟に振り回される触覚。
えびっこは りこうなので おつかい できるのだ。
……とでもいわんばかり。なんだか誇らしげな雰囲気すら漂わせながら、飼い主への『おみやげ』を、しっかり鋏で捕まえ持つのだった。
メッセージ
ENo.48からのメッセージ>>
メッセージを送信しました
>>Eno.48 >>Eno.67
アリョーシャ 「よォ、零式。あれから歌は上手くなったか? セクション3攻略前だってのに、どこもかしこも大騒ぎみてェだな」 |
アリョーシャ 「ま、何事も『流れ』がある。お前さんなら分かるだろ? それに乗っかりゃ、即興なんてのは簡単なモンさ」 |
アリョーシャ 「さあ、時間だ。狩ってやろうぜ」 |
メッセージを送信しました
>>Eno.48 >>Eno.67
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1450
追加収入 60
攻撃戦果補正20%(MAX)
支援戦果補正5.01%
防衛戦果補正7.4%
撃墜数補正 0.5%
販売数補正 0.3%
敵警戒値補正1.242%
追い上げ補正3%
合計現金収入2148
--弾薬費請求 -1432
--整備控除修正額-927
整備請求額 -927
ユニオン費 -100
手当金 100
ユニオン利子385
パーツ販売数 3個
今回の購入者-->>80 >>422 >>422
◆反応値が3成長しました
◆整備値が1成長しました
◆適性値が4成長しました
◆経験値が51増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 60
攻撃戦果補正20%(MAX)
支援戦果補正5.01%
防衛戦果補正7.4%
撃墜数補正 0.5%
販売数補正 0.3%
敵警戒値補正1.242%
追い上げ補正3%
合計現金収入2148
--弾薬費請求 -1432
--整備控除修正額-927
整備請求額 -927
ユニオン費 -100
手当金 100
ユニオン利子385
パーツ販売数 3個
今回の購入者-->>80 >>422 >>422
◆反応値が3成長しました
◆整備値が1成長しました
◆適性値が4成長しました
◆経験値が51増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
王 零式は保証書28を入手した!
王 零式は照準装置28を入手した!
数の利が耐え切れず破壊されてしまった……
明日の戦場
第1ブロック
企業間闘争[フラッグ]
いわゆる代理戦争だ。こちらがハイドラ大隊だからと油断するな。敵も最新式の兵器を集めている。敵のエースを見つけたら、優先的に撃破してくれ
来週の霧濃度:92%
来週の電磁波:95%
来週の警戒値:430%
スタニスワフ・クビツァ |
ルート・ロックサイド |
アグロヴァル・エッフェンベルグ |
ウルフィング・スモーク |
ピースセイバー |
シェリー |
ニシュカ・パーシスタンス |
テオとニコル |
エレライナ・マーラジカル |
ミロク・イツコ |
赤目 |
ブラッド・メルヴィル |
アンナロッテ |
アレクセイ・エルステッド |
王 零式 |
ローデット・ダイス |
バルトロイ・クルーガー |
Silence |
ティー |
和装の人形と蒸気の蛙 |
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未確認機『エウリプテリダ』[粒子] |
『戦闘ヘリ』[物理] |
重装甲DR『ルーク』[物理] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
未確認機『エウリプテリダ』[粒子] |
重装甲DR『ルーク』[物理] |
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未確認機『エウリプテリダ』[粒子] |
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『戦闘ヘリ』[物理] |
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重装甲DR『ルーク』[物理] |
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未確認機『エウリプテリダ』[粒子] |
未確認機『エウリプテリダ』[粒子] |
キャラデータ
名前
王 零式
愛称
王 零式
機体名
睚眦
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プロフィール
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王零式(ワンリンシー) 東洋人の外見をした28才の旧い旧い武術を修める男。166センチ童顔で体格に恵まれているとは言い難い。 礼儀正しく明るく、優しさを出し惜しみせず、武術で得た身体への知識で施療を無償で行うことも少なくない。 のは表向きの顔である。 そもそもは武術すべての失伝を危惧した一人の富豪が使える者を確保し、その理解の全てと身体の全てを保存し続けてきた、人間と武術の動物園に残された四不像がこの名前のない男の生まれである。 あまりに使えると管理者が扱いきれないために分割された一片の技術しか持たなかったが、猛烈な飢餓に襲われて園の旧友を食べた結果、彼は旧友の持つ技術体系を理解する。 それはプリオン病を意図的に「手懐け」脳とそれに載る「文献」を運ばせたこと、友人と戦い身体を解体して理解したことの両面から来る現象だった。 遁走した彼が行き着いたのは、威圧感のない外見ながら強力な殺人術を持ち、しかも武器のチェックに一切引っかからないことを最大に利用した稼業、暗殺者である。 だがそれでも隠された園の仲間のゆくえを調べ上げて食べるには足りない。 身元を問われず大きく稼ぎ、その金の行方があまり追求されない立場の一つとしてハイドラライダーのライセンスを取得することになる。 機械は効率を重んじれば人としてのなりたち、他の生き物に似てくるもので、そう弄り方は変わらず。 ハイドラ 睚眦(ヤジ) 殺すことを好む竜生九子の一つの名を冠した。 この方がより殺せる、というだけの理由での多脚換装であり、殺意を視線に乗せて殺す、そういった霊障の性質を理解し始めた兆しである。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 術導肢B | 開手 [27/重霊障/重霊障]《装備:8》 | ▼詳細 |
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2 | 素材 | 保証書28 [28/保証/---] 特殊B[240] [素材] |
▼詳細 |
3 | 操縦棺A | UDP『山茶花』 [24/---/---]《装備:1》 | ▼詳細 |
4 | 術導肢B | ゼノハイラΛ [24/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
5 | 素材 | 照準装置28 [28/精度/---] 特殊B[240] [素材] |
▼詳細 |
6 | --- | --- | --- |
7 | エンジンB | TendernessThrobing [26/重霊障/重霊障]《装備:10》 | ▼詳細 |
8 | エンジンB | TendernessThrobing [26/重霊障/重霊障]《装備:11》 | ▼詳細 |
9 | --- | --- | --- |
10 | 中多脚A | 試算投入10 [24/重霊障/重霊障]《装備:2》 機動[351] 跳躍[86] AP[2201] 旋回速度[689] 防御属性[霊障] 防御値[392] 貯水量[286] 弾数[1] 積載量[4200] 消費EN[392] 金額[448] 重量[1296] [多脚] *作者* |
▼詳細 |
11 | --- | --- | --- |
12 | --- | --- | --- |
13 | 重ブースターA | 重ブースターA設計書 [20/保証/---] 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 軽ブースターA | リーイン・カーネイション [24/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
15 | --- | --- | --- |
16 | エンジンB | リアトリスの『再誕』 [24/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
17 | 軽ブースターA | 仆歩 [26/重霊障/重霊障]《装備:6》 | ▼詳細 |
18 | 培養装置C | 数の利 [24/重霊障/重霊障]《装備:4》 培養[18] 特殊B[140] AP[187] 防御属性[火炎] 防御値[345] 貯水量[187] 噴霧量[607] 弾数[2] 消費EN[864] 金額[384] 重量[296] [培養装置] *作者* |
▼詳細 |
19 | 軽ブースターA | みなりとり [24/噴霧/噴霧]《装備:5》 | ▼詳細 |
20 | エンジンB | 大霧清浄機「大海」 [25/---/耐物] | ▼詳細 |
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23 | 術導肢A | qweeeeertghui【無繋呪肢体】 [24/重霊障/重霊障]《装備:9》 | ▼詳細 |
24 | 培養装置C | 培養装置C設計書 [24/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
25 | --- | --- | --- |
26 | --- | --- | --- |
27 | 高速増殖培養槽A | 高速増殖培養槽A設計書 [23/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
28 | FCSC | Z.A-C/1855L1 [24/重霊障/重霊障]《装備:7》 | ▼詳細 |
29 | --- | --- | --- |
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