第18週目 リョウゴ=サクラバの一週間
◆日記
軍属病院から20分程度のところに、そのカフェテラスはあった。
構えこそ小さいが雰囲気は良く、なにより味の良さで一度足を運んだ客の隠れ家になることの多い場所だ。
ノゾミはそのカフェテラスのオープン席で、リョウゴを前に紅茶を口に運んだ。
彼女にとってもこの場所は隠れ家のうちの一つで
「会いたい」とリョウゴから打診があったことを受けてこの場所を指定したのはノゾミのほうだった。
リョウゴはノゾミが紅茶に口をつけると同時に、深々と頭を下げた。
「すまない」
頭頂部を見せるほど、テーブルに鼻を押し当てるほど深く、頭が垂れられる。
それを見ても、ノゾミは何の反応も示さず、紅茶を静かに啜った。
リョウゴは相手の様子を伺うことなく言葉を続ける。
「未熟だった。
そして、甘えていた。失態を晒す結果となった。
今更といえば、今更になってしまうが……すまなかった、ノダ小隊長」
「そうだな」
肯定を重ねる。
紅茶がゆっくりとカップに戻される。
「失態だ。
どう責任を取る、リョウゴ=サクラバ」
「お前の、望む通りにしよう」
それは真っすぐな言葉ではあったが、ノゾミの眉間に皺が寄った。
ノゾミの感覚で、その言葉はそんなに実直に、そして軽々に口にしていい言葉ではない。
だがそれを、覚悟した上で口にする男のことを、ノゾミは昔から疎ましいと思っていた。
「……貴様が。
隊に籍を置きながら、出向という処分を下したのは、私だ」
相手の言葉を聞かず、ノゾミがその言葉を口にすると、さすがにリョウゴは顔を上げた。
冗談を言っているわけではないのは表情から理解出来た、が、その事実はリョウゴを困惑させる。
その困惑に応えるわけではなく、ただ単に事実をそこに置くように、ノゾミはリョウゴを見ずに続けた。
「先の戦役より帰還した貴様は、残像と化した私の父や同僚と言葉を交わすようになった。
軍属病院で肉体的傷病を癒す間にメンタルケアを施したが、それは改善に向かわなかった。
それどころか状態は日に日に悪化していき、ついには軍属病院の同室に父の幻影を見るようになった。
軍は貴様の扱いに困り、その身柄を私が引き受けることになった。壊滅した第ニ指中隊は当時私が指揮していたからな」
ノゾミは改善の見られないリョウゴの状態を病院で観察した。
日ごと見えないノゾミの父――ソウケンへ話しかける内容は、主に彼が戦場で行った決断についての物だった。
『誤射』とも『命令』とも取れる曖昧な指令によってすでに残像となっていたソウケンの両足を喪失させたこと。
独りしかいない病室に落ちる言葉は、そのことについての謝罪と後悔に満ちていた。
この時期に差し掛かると、病室での説明は無意味となった。
残像症の多くは辻褄の合わない言葉を捻じ曲げたり、あり得ないものを見せる。
それは内心で望んでいるものであったり、望んでいる言葉であったりと様々だが、現実が正確に捉えられなくなる。
軍部からの説明も、医者からの説明も、聞いたその時こそ理解できたような格好をするが、
夜に差し掛かると記憶と事実が入れ替わる。
それはもはや誰の目から見ても限界であり、彼の軍への復帰は絶望的だと思われた。
ノゾミも、その時点でリョウゴに見切りをつけていた。
齎した結果はさておき、その状態の者を自分の隊で保有しておくことは彼にとっても隊にとっても有益ではないと判断した。
「……貴様を、これ以上戦場に縛っておくことは無益だと、そう思った」
「……そう、か。
だが……では何故、軍に籍を残しておいた」
ノゾミは鼻で笑った。肩を竦めて、どうしようもないものを語る口調で呟く。
「魔が差した。
生まれて、初めてだったよ」
そこに至り。
例え、今の状態では復帰が絶望的であったとしても。
リョウゴ=サクラバの状態が回復「しさえすれば」――彼が軍にとって大きな戦力になると信じた者が一人だけいた。
それは、魔以外の何物でもない。回復するかしないかはさておき、ノゾミはそれを手に取ってしまった。
「或いは。
同行していながら、貴様ならば守れたはずの父を喪わせた、貴様自身への復讐だったのかもしれん。
ただ一人、戦場から幻想に抱かれたまま逃げ去る貴様を、心の底から憎んだのやもしれん。
それも、同じく魔というものだ。
今となっては、どの理由でも奇麗すぎ、どの理由でも合理が過ぎる。好きな理由を選ぶがいい」
呆れは、リョウゴに対してではなく、その決断を下した自分に向けられていた。
ノゾミはサクラバの扱いを自らのコネのあったマテリアルベルト発動機の預かりとした。
軍からの除隊ではなく休職という形を以って籍を維持し、表向きにはそれを『出向』と銘打った。
「だが、貴様は……居ないはずの父より命令を受け取った」
「……ノダ、中隊長、からか」
「流石に、怒りが込み上げたよ。
貴様の復帰を、どちらの理由にしろ待つ覚悟でいた私を差し置き、貴様がハイドラ乗りとなっていたときは。
……正直に言おう。殺してやろうかと思った」
指先が、コツ、と。
言葉の苛烈さに反比例するように穏やかに、テーブルを叩いた。
「腕が鈍らぬように、戦場に身を置く。
その戦場に身を置くことが、貴様を真実から遠ざける。
皮肉な話だろう。貴様がハイドラライダーで戦場の勘を取り戻せば取り戻すほど、軍への復帰からは遠ざかっていく。
そんな折、貴様を軍属病院で見かけたときは、流石に冷静では居られなかったよ。
丁度それが、喪われた父への見舞いの花を持ってきたときだったからな」
「……すまなかった」
ソウケンに、軍属病院で助言をいただこうとしたとき、リョウゴは度々ノゾミと遭遇していた。
そのたびに舌打ちをし、背を向けて歩いていくのを見送ったが、その舌打ちも当然の物だ。
詫びるリョウゴに、ノゾミは深く背もたれに体を預けて、片手をあげた。
「良い。
私も、最終的には貴様を壊そうとした。
……未熟は、私も同じだな。己の中に存在する怒りを、制御することが出来なかった。
貴様が破壊されることを知っていながら、貴様に事実をねじ込んでやろうとした。
結果……貴様が、それに打ち勝っただけだ」
「いや……俺は、何もしていない。
俺を導いてくれる人間が、近くに居ただけだ。
俺は……あの戦場から帰ってきたあの日から、何一つ成しえていない」
リョウゴは、自分の手のひらを見つめる。
「俺は、逃げ出した敗残兵だ。
己の記憶から、辛い事実から、何よりノゾミをはじめとする軍の人間全てから。
それを現実に叩き起こしてくれたのは、ノゾミと……言葉を残したキシノたちと、霧中が居たからだ」
「………」
「何より。
今の話を聞いて、やはり自分を取り戻せたのはノダ小隊長。貴方のおかげだと理解できた。
ありがとう。そして、すまなかった。……本当に」
立ち上がり。
リョウゴは深々とノゾミに頭を下げた。
かつて同僚として、同じ士官学校時代には絶対にしなかったであろうその礼に。
ノゾミは、小さく口の端を持ち上げた。
口の中で、「いや、変わったよ貴様は」と誰にも聞こえないように呟いた。
「……サクラバ。
貴様、今後どうするつもりだ。
己を取り戻し、自分を受け止め、身をどう振る」
「………」
リョウゴは。
リョウゴは、何故か、言葉に詰まった。
以前のリョウゴであったならば、返す言葉は一つだったはずだが――今は言葉が喉から出てこなかった。
「俺は――」
「……軍へ、戻るか?」
ノゾミは無表情のまま、リョウゴにその言葉を投げた。
リョウゴは、同じく表情を変えないまま、何かを言いかけた口を結ぶ。
しばしの沈黙の後、言葉を紡ぐ。
「俺に――そんな選択が許されると思えない」
「許すさ。
私は、そのために貴様に願いを掛けた。
私以外の誰も許すことは出来ないが、私はそれを許せる。
……第二指中隊は現在も戦場で戦い続けている。戦況は思わしくない。それを立て直せるのは、貴様だけだ」
軍が己を求め。
そして軍に居場所を用意され。
己は、軍のために存在すると霧中ネネに告げた男が。
身を固まらせている。
ノゾミは、微塵も笑いもせずに、最後の刃を振った。
「何でもするのだろう。リョウゴ=サクラバ」
その刃は、心臓に到達し――。
「……少し。
考え、させてくれ。
俺一人では――もう決められない」
到達したにも関わらず、
リョウゴは死なず、そう、言葉を返した。
その言葉には、消極的な意見とは裏腹に、強い意志が乗っていた。
ノゾミはその言葉の意味よりも、その意志を見るようにリョウゴを睨み。
しばらくの沈黙の後、口を開いた。
「――分かった。
進退を決めたとき、連絡をよこせ、サクラバ」
「ああ」
返事は短く。
ノゾミ=ノダは伝票を片手に席を立った。
リョウゴはその背中が見えなくなるまで頭を下げて見送ったが、
ノゾミは一度も振り返らなかった。
☆ ★ ☆ ★ ☆
帰路。
ノゾミは軍服のポケットに手を突っ込んだまま。
一人、道を歩いている。
小さく笑い、そして肩を震わせた。
「だから私は。
貴様が嫌いなんだ」
何でもすると言っておきながら。
その言葉の重みが分かっていない。
そんな言葉はもう口にすべきではないのに――口にすることを辞められない。
肩は震え、笑いは止まらない。
あんな奴。――手に入らないなら死んでしまえばいいんだ。
心からそう思い、ノゾミは晴天を見上げて大きく息を吐いた。
構えこそ小さいが雰囲気は良く、なにより味の良さで一度足を運んだ客の隠れ家になることの多い場所だ。
ノゾミはそのカフェテラスのオープン席で、リョウゴを前に紅茶を口に運んだ。
彼女にとってもこの場所は隠れ家のうちの一つで
「会いたい」とリョウゴから打診があったことを受けてこの場所を指定したのはノゾミのほうだった。
リョウゴはノゾミが紅茶に口をつけると同時に、深々と頭を下げた。
「すまない」
頭頂部を見せるほど、テーブルに鼻を押し当てるほど深く、頭が垂れられる。
それを見ても、ノゾミは何の反応も示さず、紅茶を静かに啜った。
リョウゴは相手の様子を伺うことなく言葉を続ける。
「未熟だった。
そして、甘えていた。失態を晒す結果となった。
今更といえば、今更になってしまうが……すまなかった、ノダ小隊長」
「そうだな」
肯定を重ねる。
紅茶がゆっくりとカップに戻される。
「失態だ。
どう責任を取る、リョウゴ=サクラバ」
「お前の、望む通りにしよう」
それは真っすぐな言葉ではあったが、ノゾミの眉間に皺が寄った。
ノゾミの感覚で、その言葉はそんなに実直に、そして軽々に口にしていい言葉ではない。
だがそれを、覚悟した上で口にする男のことを、ノゾミは昔から疎ましいと思っていた。
「……貴様が。
隊に籍を置きながら、出向という処分を下したのは、私だ」
相手の言葉を聞かず、ノゾミがその言葉を口にすると、さすがにリョウゴは顔を上げた。
冗談を言っているわけではないのは表情から理解出来た、が、その事実はリョウゴを困惑させる。
その困惑に応えるわけではなく、ただ単に事実をそこに置くように、ノゾミはリョウゴを見ずに続けた。
「先の戦役より帰還した貴様は、残像と化した私の父や同僚と言葉を交わすようになった。
軍属病院で肉体的傷病を癒す間にメンタルケアを施したが、それは改善に向かわなかった。
それどころか状態は日に日に悪化していき、ついには軍属病院の同室に父の幻影を見るようになった。
軍は貴様の扱いに困り、その身柄を私が引き受けることになった。壊滅した第ニ指中隊は当時私が指揮していたからな」
ノゾミは改善の見られないリョウゴの状態を病院で観察した。
日ごと見えないノゾミの父――ソウケンへ話しかける内容は、主に彼が戦場で行った決断についての物だった。
『誤射』とも『命令』とも取れる曖昧な指令によってすでに残像となっていたソウケンの両足を喪失させたこと。
独りしかいない病室に落ちる言葉は、そのことについての謝罪と後悔に満ちていた。
この時期に差し掛かると、病室での説明は無意味となった。
残像症の多くは辻褄の合わない言葉を捻じ曲げたり、あり得ないものを見せる。
それは内心で望んでいるものであったり、望んでいる言葉であったりと様々だが、現実が正確に捉えられなくなる。
軍部からの説明も、医者からの説明も、聞いたその時こそ理解できたような格好をするが、
夜に差し掛かると記憶と事実が入れ替わる。
それはもはや誰の目から見ても限界であり、彼の軍への復帰は絶望的だと思われた。
ノゾミも、その時点でリョウゴに見切りをつけていた。
齎した結果はさておき、その状態の者を自分の隊で保有しておくことは彼にとっても隊にとっても有益ではないと判断した。
「……貴様を、これ以上戦場に縛っておくことは無益だと、そう思った」
「……そう、か。
だが……では何故、軍に籍を残しておいた」
ノゾミは鼻で笑った。肩を竦めて、どうしようもないものを語る口調で呟く。
「魔が差した。
生まれて、初めてだったよ」
そこに至り。
例え、今の状態では復帰が絶望的であったとしても。
リョウゴ=サクラバの状態が回復「しさえすれば」――彼が軍にとって大きな戦力になると信じた者が一人だけいた。
それは、魔以外の何物でもない。回復するかしないかはさておき、ノゾミはそれを手に取ってしまった。
「或いは。
同行していながら、貴様ならば守れたはずの父を喪わせた、貴様自身への復讐だったのかもしれん。
ただ一人、戦場から幻想に抱かれたまま逃げ去る貴様を、心の底から憎んだのやもしれん。
それも、同じく魔というものだ。
今となっては、どの理由でも奇麗すぎ、どの理由でも合理が過ぎる。好きな理由を選ぶがいい」
呆れは、リョウゴに対してではなく、その決断を下した自分に向けられていた。
ノゾミはサクラバの扱いを自らのコネのあったマテリアルベルト発動機の預かりとした。
軍からの除隊ではなく休職という形を以って籍を維持し、表向きにはそれを『出向』と銘打った。
「だが、貴様は……居ないはずの父より命令を受け取った」
「……ノダ、中隊長、からか」
「流石に、怒りが込み上げたよ。
貴様の復帰を、どちらの理由にしろ待つ覚悟でいた私を差し置き、貴様がハイドラ乗りとなっていたときは。
……正直に言おう。殺してやろうかと思った」
指先が、コツ、と。
言葉の苛烈さに反比例するように穏やかに、テーブルを叩いた。
「腕が鈍らぬように、戦場に身を置く。
その戦場に身を置くことが、貴様を真実から遠ざける。
皮肉な話だろう。貴様がハイドラライダーで戦場の勘を取り戻せば取り戻すほど、軍への復帰からは遠ざかっていく。
そんな折、貴様を軍属病院で見かけたときは、流石に冷静では居られなかったよ。
丁度それが、喪われた父への見舞いの花を持ってきたときだったからな」
「……すまなかった」
ソウケンに、軍属病院で助言をいただこうとしたとき、リョウゴは度々ノゾミと遭遇していた。
そのたびに舌打ちをし、背を向けて歩いていくのを見送ったが、その舌打ちも当然の物だ。
詫びるリョウゴに、ノゾミは深く背もたれに体を預けて、片手をあげた。
「良い。
私も、最終的には貴様を壊そうとした。
……未熟は、私も同じだな。己の中に存在する怒りを、制御することが出来なかった。
貴様が破壊されることを知っていながら、貴様に事実をねじ込んでやろうとした。
結果……貴様が、それに打ち勝っただけだ」
「いや……俺は、何もしていない。
俺を導いてくれる人間が、近くに居ただけだ。
俺は……あの戦場から帰ってきたあの日から、何一つ成しえていない」
リョウゴは、自分の手のひらを見つめる。
「俺は、逃げ出した敗残兵だ。
己の記憶から、辛い事実から、何よりノゾミをはじめとする軍の人間全てから。
それを現実に叩き起こしてくれたのは、ノゾミと……言葉を残したキシノたちと、霧中が居たからだ」
「………」
「何より。
今の話を聞いて、やはり自分を取り戻せたのはノダ小隊長。貴方のおかげだと理解できた。
ありがとう。そして、すまなかった。……本当に」
立ち上がり。
リョウゴは深々とノゾミに頭を下げた。
かつて同僚として、同じ士官学校時代には絶対にしなかったであろうその礼に。
ノゾミは、小さく口の端を持ち上げた。
口の中で、「いや、変わったよ貴様は」と誰にも聞こえないように呟いた。
「……サクラバ。
貴様、今後どうするつもりだ。
己を取り戻し、自分を受け止め、身をどう振る」
「………」
リョウゴは。
リョウゴは、何故か、言葉に詰まった。
以前のリョウゴであったならば、返す言葉は一つだったはずだが――今は言葉が喉から出てこなかった。
「俺は――」
「……軍へ、戻るか?」
ノゾミは無表情のまま、リョウゴにその言葉を投げた。
リョウゴは、同じく表情を変えないまま、何かを言いかけた口を結ぶ。
しばしの沈黙の後、言葉を紡ぐ。
「俺に――そんな選択が許されると思えない」
「許すさ。
私は、そのために貴様に願いを掛けた。
私以外の誰も許すことは出来ないが、私はそれを許せる。
……第二指中隊は現在も戦場で戦い続けている。戦況は思わしくない。それを立て直せるのは、貴様だけだ」
軍が己を求め。
そして軍に居場所を用意され。
己は、軍のために存在すると霧中ネネに告げた男が。
身を固まらせている。
ノゾミは、微塵も笑いもせずに、最後の刃を振った。
「何でもするのだろう。リョウゴ=サクラバ」
その刃は、心臓に到達し――。
「……少し。
考え、させてくれ。
俺一人では――もう決められない」
到達したにも関わらず、
リョウゴは死なず、そう、言葉を返した。
その言葉には、消極的な意見とは裏腹に、強い意志が乗っていた。
ノゾミはその言葉の意味よりも、その意志を見るようにリョウゴを睨み。
しばらくの沈黙の後、口を開いた。
「――分かった。
進退を決めたとき、連絡をよこせ、サクラバ」
「ああ」
返事は短く。
ノゾミ=ノダは伝票を片手に席を立った。
リョウゴはその背中が見えなくなるまで頭を下げて見送ったが、
ノゾミは一度も振り返らなかった。
☆ ★ ☆ ★ ☆
帰路。
ノゾミは軍服のポケットに手を突っ込んだまま。
一人、道を歩いている。
小さく笑い、そして肩を震わせた。
「だから私は。
貴様が嫌いなんだ」
何でもすると言っておきながら。
その言葉の重みが分かっていない。
そんな言葉はもう口にすべきではないのに――口にすることを辞められない。
肩は震え、笑いは止まらない。
あんな奴。――手に入らないなら死んでしまえばいいんだ。
心からそう思い、ノゾミは晴天を見上げて大きく息を吐いた。
NEWS
ニュース速報です!ハイドラ大隊が、遺跡巨人のコントロールを奪取し、撃破に成功しました!
遺跡巨人は崩壊を始めています!
脱出は可能なのでしょうか、我々は内部に残されたハイドラ大隊の無事を祈るばかりです
救助空挺が旋回を続けて――
『フェフフェト』 「……やぁ、遅かったね。オレはこのとおりだ」 |
『フェフフェト』 「遺跡巨人とのコネクションを持ったが、それは、遺跡システムとバイオ融合を果たすことだった」 |
『フェフフェト』 「悔いはない、一度捨てた命だ。オレは撃墜され、生身でセクション・6をさまよううちに、遺跡に吸収され、このありさまだ」 |
『フェフフェト』 「遺跡の死とともに、オレも死ぬ。だが、いい夢が見れたよ」 |
『フェフフェト』 「ここは暖かいし、とても眠いんだ。今なら死ぬほど眠れそうだ」 |
『フェフフェト』 「……遺跡に挑んだものは死ぬんだ。誰も例外なくな。奇妙な……ジンクス……だったな……」 |
ヒルコ教団からのメッセージ 「『ネコ』の遺体は回収されませんでした」 |
ヒルコ教団からのメッセージ 「残されていたのは、コックピット全体に飛び散った血痕だけ、ということです」 |
ヒルコ教団からのメッセージ 「しかし、『ネコ』のシグナルは途絶えていません」 |
ヒルコ教団からのメッセージ 「『オラシオン』は完成しました。やがて実装されるでしょう。ご期待ください」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「シルウェストリスへの協力に感謝する」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「脱出路を確保した。遺跡からの脱出を優先してくれ」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「『グレムリン』の目的はドゥルガー素体の残骸だ。君たちは最後にそれを回収してほしい」 |
グレムリン2号機『エコー』からの通信 「ブラックボックスってやつ」 |
グレムリン3号機『フレミング』からの通信 「『グレムリン』はそれを狙っている!」 |
グレムリン3号機『フレミング』からの通信 「向こうから仕掛けてくるはずだ」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からの通信 「脱出路を確保した。シルウェストリスは空路を確保した。MBMは下へ逃れるルートを提示する」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からの通信 「幸運を! 英雄が死んでは、何も歓迎できない」 |
コロッセオ・レギュレータ社担当『シルク』 「早く逃げた方がよろしいですわ」 |
コロッセオ・レギュレータ社担当『シルク』 「ドゥルガーのハイドロエンジンが臨界を起こして爆発しますもの」 |
コロッセオ・レギュレータ社担当『シルク』 「あら、初耳でしたの? ドゥルガーの18連結6ストロークハイドロエンジンは、非常に不安定ですわ」 |
コロッセオ・レギュレータ社担当『シルク』 「臨界を起こしたが最後、オーソン・シルク半径内のすべての物質が相転移して残像領域が崩壊。すべて分解されて虚無に放逐されますわ」 |
コロッセオ・レギュレータ社担当『シルク』 「ドゥルガー大戦の最後には世界中に佇立する黒い四角柱の影が見れたものですわ」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「わたしは全てを失った」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「希望も、理念も、存在意義も、理由も」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「何もない、何もなくなってしまった」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「それでも――」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「消えない光がある」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「わたしがわたしであること」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「わたしには、この私自身がある」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「そして、この領域拡散精神遊離環がある」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「行こう――わたしには、それだけで十分だったんだ」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「戦うことに、他の全てはいらなかった」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「私は……この、領域拡散精神遊離環と共にある。そして、私はどこまでも戦える。それが、私の使命なのだから」 |
◆訓練
格闘の訓練をしました格闘が68上昇した
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に黒棺を装備した
脚部2に四つ足 回空を装備した
スロット3にたいやきエンジン6号機を装備した
スロット4に加速機構を装備した
スロット5にRapidGear[Ver.02]を装備した
スロット6に電磁マサカリ『ブンカナ』を装備した
スロット7に地速エンジンを装備した
スロット8に雲散霧消を装備した
スロット9に雲散霧消を装備した
スロット10に汎用型ひよ子ちゃんエンジンを装備した
スロット11に薄針を装備した
◆僚機設定
霧中ネネとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
鍛錬機構の活動記録
制御鍛錬用
ユニオン設備……なし!!
ユニオン連帯
……なし!!
ユニオン金庫……1000c
利子配当…………100c
制御の訓練をしました
制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
制御の訓練をしました制御が1上昇した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1900
追加収入 55
攻撃戦果補正2.83%
支援戦果補正6.59%
防衛戦果補正8.34%
販売数補正 0.3%
敵警戒値補正0.631%
追い上げ補正3.1%
合計現金収入2416
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額575
整備請求額 0
ユニオン費 0
手当金 100
パーツ販売数 3個
今回の購入者-->>3 >>17 >>436
◆格闘値が1成長しました
◆反応値が3成長しました
◆整備値が3成長しました
◆経験値が95増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 55
攻撃戦果補正2.83%
支援戦果補正6.59%
防衛戦果補正8.34%
販売数補正 0.3%
敵警戒値補正0.631%
追い上げ補正3.1%
合計現金収入2416
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額575
整備請求額 0
ユニオン費 0
手当金 100
パーツ販売数 3個
今回の購入者-->>3 >>17 >>436
◆格闘値が1成長しました
◆反応値が3成長しました
◆整備値が3成長しました
◆経験値が95増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
リョウゴは照準装置37を入手した!
リョウゴは粒子吸着材37を入手した!
シルウェストリス航空は制裁を受け、貢献の3割を失った……(1 → 1
◆0cの返還金を受けました
明日の戦場
第19ブロック
《グレムリン》追撃[フラッグ]
グレムリン追撃戦を行う。敵はこちらの施設から奪った100連ミサイルを装備しているはずだ。友軍としてグレムリン2機、デボンレックス・ヴォイド数機を予定している。健闘を祈る
来週の霧濃度:88%
来週の電磁波:92%
来週の警戒値:639%
比良坂とうま |
ウラカタ・キョウジ |
『Unterlegene』 |
テリス・ロード |
ピジドッゴファス |
シュガーレス |
リョウゴ=サクラバ |
霧中ネネ |
クロザトウ |
f/f/f |
クレアフィール・ベルンハート |
強化人間肆拾参号 |
シグ・アグネス・アザミ・シグネス |
ノルカとソルカ |
シロー |
ジョン・ドゥ |
鋼の幽鬼 |
ガブリエラ・ストークス |
ソネル |
ささみ |
『ターミネイト・グレムリン』[物理] |
『スティミュラント・グレムリン』[物理] |
『シャドウ・コメット』[粒子] |
『デボンレックス・ヴォイド』[物理] |
--- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
『セレスト・グレムリン』[物理] |
『焼夷爆撃機』[火炎] |
『焼夷爆撃機』[火炎] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
術導DR『ドゥルガー』[霊障] |
機動破壊兵器『ダウンバースト』[粒子] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
機動破壊兵器『ダウンバースト』[粒子] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
『焼夷爆撃機』[火炎] |
術導DR『ドゥルガー』[霊障] |
『焼夷爆撃機』[火炎] |
機動破壊兵器『ダウンバースト』[粒子] |
装甲戦車『アルマジロ』[物理] |
格闘DR『スレイベル』[電子] |
キャラデータ
名前
リョウゴ=サクラバ
愛称
リョウゴ
機体名
シングルショットリペア SS-S01R
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
NAME:桜庭良悟(サクラバ リョウゴ) AGE:20 所属:マテリアルベルト発動機 STATUS:180cm 75kg 茶髪灼眼 来歴:軍属パイロット・融通が利かず感受性に難がある。 機体名:シングルショットリペア SS-S01R 四足歩行型軍用哨戒機。機体としては現行機から1世代前のモデルとなる。 機動力と旋回機能に優れるが哨戒機のため殲滅力は戦闘機に劣る。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0__1__2__3__4__5__6__7 __8__9_10_11_12_13_14_15 _16_17_18_19_20_21_22_23 |
機体データ |
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1 | 操縦棺A | 黒棺 [33/突撃態勢/突撃態勢]《装備:1》 | ▼詳細 |
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2 | 素材 | 特殊合金36 [36/重装甲/---] [素材] |
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3 | 素材 | マニュピレーター36 [36/高握力/---] [素材] |
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4 | 素材 | 照準装置37 [37/精度/---] 特殊B[420] [素材] |
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5 | 素材 | 粒子吸着材37 [37/耐粒/---] 特殊B[420] [素材] |
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6 | 電磁アックスA | 電磁マサカリ『ブンカナ』 [31/高握力/高握力]《装備:6》 火力[3269] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[338] 貯水量[154] 弾数[9999] 武器属性[漏出] 異常追加[15] 消費EN[1709] 金額[1100] 重量[250] [電子格闘] *作者* |
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8 | 電磁ブレードA | 薄針 [30/重量軽減/重量軽減]《装備:11》 火力[2652] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[849] 精度[86] 貯水量[272] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[1341] 金額[1085] 重量[80] [電子格闘] *作者* |
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9 | 補助輪A | RapidGear[Ver.02] [26/高機動/高機動]《装備:5》 | ▼詳細 |
10 | 重ブースターA | 加速機構 [28/高機動/高機動]《装備:4》 | ▼詳細 |
11 | 中車輪A | 四つ足 回空 [35/高機動/高機動]《装備:2》 機動[644] AP[1428] 旋回速度[11] 防御属性[電子] 防御値[450] 貯水量[219] 弾数[1] 積載量[2400] 消費EN[185] 金額[450] 重量[900] [車輪] *作者* |
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12 | 飛行ユニットA | 獣翼機 改 [21/旋回/旋回] 飛行[146] AP[478] 旋回速度[231] 防御属性[電子] 防御値[157] 貯水量[191] 噴霧量[191] 弾数[1] 消費EN[353] 金額[954] 重量[100] [飛行補助] *作者* |
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15 | 重ブースターA | 雲散霧消 [28/高機動/高機動]《装備:8》 | ▼詳細 |
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17 | エンジンB | 汎用型ひよ子ちゃんエンジン [31/出力/出力]《装備:10》 | ▼詳細 |
18 | 重ブースターA | 雲散霧消 [28/高機動/高機動]《装備:9》 | ▼詳細 |
19 | 電磁ブレードA | EB-02ブランディッシュ [20/臂力/臂力] 火力[2264] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[735] 精度[75] 貯水量[235] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[1161] 金額[939] 重量[200] [電子格闘] *作者* |
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20 | 操縦棺A | 耐電棺『フランケンシュタイン』 [28/耐電/重量軽減] | ▼詳細 |
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22 | エンジンB | たいやきエンジン6号機 [27/高圧軽量/高圧軽量]《装備:3》 | ▼詳細 |
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24 | 蒸気アイマスク | 蒸気アイマスク [35/薄装飛行/---] [素材] |
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25 | レーダーB | 探知くん3号 [29/広域索敵/広域索敵] | ▼詳細 |
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27 | エンジンB | 地速エンジン [31/高機動/高機動]《装備:7》 | ▼詳細 |
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29 | エンジンB | 地速エンジン2 [32/重量軽減/重量軽減] | ▼詳細 |
30 | 電磁ブレードA | EB-04ハイランダー [23/臂力/臂力] 火力[2394] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[768] 精度[78] 貯水量[246] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[1215] 金額[983] 重量[200] [電子格闘] *作者* |
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