第13週目 王 零式の一週間
◆日記
ハインリヒが用意してくれたモノは計測されているのを我慢しただけあってよく手に馴染んだ。
片方は要するに軟器、遠心力を作っておいて貫手とほとんど同じ型で撃ち出すだけでよかった。どんな程度のモノかと的を作って撃ち出すと最初こそ命中率が低かったが、一旦わかってしまえばそこは問題にならなかった。どの程度の遠心力で撃てば良いのかを知る作業に入ると、それが見た目よりも遥かに威力のあるモノであることがわかった。
振り回して撃ち下ろすとコンクリートぐらいなら砕けてしまう。強化プラスチックシールドも入る角度に気をつけるとあっさりと割れた。ハイドラ用の鋼材で出来ているのだから、対人で用いるようなものではないのだろう。
手のように自在にとはいかないが、殺さないようにする必要が無いのだからどれだけ威力があってもいい。むしろ威力がないと刺さったまま抜けないことが最も怖い。柔らかいものに刺さった時の癖がよく掴めなかったが、槍より目立つことなく相手が対応しにくく、工夫の余地がある。
索ではなく錘となる刃を握って刺突武器として使うことにも無理がない。
グルカナイフの方が難物だった。山岳兵が使うのは半分鉈として、枝を切り出すことや足元を確保するのに都合のいい普段使いのナイフなのかもしれない。人を相手にするとなると身体能力でもって格闘機が軽逆脚で跳躍して撃ち下ろすような動きになる。その跳躍のコントロールは、地に足をつけて摺り足気味に動く動きと真逆のことを要求してくる。
切り上げることは重量が威力を削ぐので刀術では変化として用いられる方が圧倒的に多い。剣術と根本的に違うのは突きが中心にならないこと。
それとは全く別に、柄の使い勝手が良かった。相手の刃はここで受けろと言わんばかりの裂け目が備えられ、刃次第ではソードブレイクを仕掛けることも可能に作ってある。
双方とも遠心力を制することを課題にくれるものだった。
それら向き合って鍛錬を積むのはとても楽しかった。ハイドラを初めて組み上げて乗った時の事を思い出す。慣れない道具ながら人体操法を意識してやり直していくような感覚。オートバランサーを切って、自分の操作で歩けた時の感覚。それから型を一通り踏めた時の感動。
踏み慣れた套路であっても、毎日体の様子は変わり、それに合わせて套路を踏み直してゆく。そういうみずみずしい感動を毎日肉体が贈ってくれる。
もうじき相対した敵に殺されるかもしれない、と切実に思うとそんな些細なこと一つ一つが名残りおしく思えた。
_____
特に決めていた訳でもなかった。これで手足と同じに使える、と実感して眠り、起き抜けに茶を飲んで出る。刀をはくのは普段とあまりに左右の重心が違うので腰に固定してしまった。それに縄鏢を持って夜闇をゆく。じき明け方になるが、明けるまでにこちらが死んでいるか、食えるだけ食って出られるか、あまり時間の余地は作りたくなかった。
それに、明けはだいたい夜勤との交替でバタつく。食い尽くせても、出られなければ意味がない。交替で人員が増えるか、対応で混乱するかは賭けの域だが、もともと士気の高い警備ではない。死んでいるのを見つけた時、警備自身が自分の命を優先して逃げ出してくれれば戦闘が一つ減る。
警備はやはり自分が抜け出した時よりも薄かった。機械化が進められて意志のある警備員が少ない。その少ないツーマンセルの片方が認識出来ないように片方が作る死角から近づいて行く。四角の建物の角からつき、外周に添って裏口を狙う。搦手門のように戦時が遠ざかるとどうしてだか通用口というのが甘くなる。
長さを測って二手で縄鏢を撃つ。同時に致命傷を負うよう、双頭を遠い方、近い方と順に首を狙って放った。ド、と音は一つになって響く。二人ともが呻いて倒れた。
銃を持っていようと強力な防御を誇ろうと索敵が出来ていない大隊は壊滅する。それはハイドラに乗って居なくとも同じことだ。
多分生体反応を送っていたのだろう信号が停止して、アラートが鳴る。確認する通信の声がした。それを無視して中へ進む。この先には詰所がある。質の良くない警備は通信機に向かって話しかけ、モニターを覗き込んでいた。ヘルメットを被っている。少し上から放物線を描かせて首と頭の境目に縄鏢を落とす。通信の音が消えた。退路はこれで確保出来た。
中はこれほど易くはないだろう。だが、防護服や武器の心配があるのは腕の劣る職員の方だ。
警報は鳴っていない。これは収容したこどもが機を見出して逃げ出すことを防ぐための措置だろうが、俺が本当に怖れていることも同時に防いでくれる。文献散逸。逃げ出した連中を外で見つけ出して獲ることは難しい。
この時間だ、殆どの文献が自室に戻されて眠っているだろう。警備室からでは個室のロック解除は無理だが警備員のカードキーならば分断したまま対応するようになっているはずだ。
殺したゲートの警備は部分的にしか権限がないかもしれない。それでもIDは使えるだろうとIDを外す。
入り口はそれで開いた。
その先には警備が四人集まっていた。だが、密集せざるを得ない場所で人数が詰まっている。盾の隙間から銃が向けられる。銃が狙定を始めるより先に盾をぶち破って盾を構えた手を壊す。ひ、と正面を固めた二人のうち一人が怯んだ。そのまま横薙ぎで怯んだ方の首を断つ。
そこで後詰めが怖気づいて後退した。狙定も出来ていない。
戦意がなくなったヤツが通信すらしていないのを全体を見るともなく見て確認する。片手を押さえて蹲る前衛は放置して、通信機器に触れた残りの後衛の顎を下から割り上げる。走り寄って腕を押さえて蹲る前衛の首を踵で折って踏み、後衛に膝を入れて床へ倒す。
ヘルメットの破片が床に散乱した。これで一旦警備の方はタネ切れだろう。
後衛の方が権限が高い。IDと通信機を探って盗る。偽の位置情報を出すために力の限り外に投げる。
IDと符号しなくなればすぐに異常はわかってしまうだろうが、判断する時間を割かせなくてはならない。
個室のある層へ走ってゆく。
静かだ。自分の足音だけしかしない。
扉にIDを押し付ける。あどけない、寝顔。ククリを抜いて頭を断つ。脳に手を突っ込んで引っ張り出して食う。掌にひとすくい。全部食ってはやれないし、身体を検分して理解する時間も取れない。そのことに感傷が過る。何番だか確認する余裕もない。次。また次。
数人食った辺りでドアを開けた瞬間目を醒ましたやつに遭遇した。縄鏢を放ちながら寄るがすばしこい。すぐに跳ね上がって縄鏢を躱して天井の角に貼り付いた。ドアは譲れない。上下に降って索を波打たせ、先端を届かせる。線の制圧では弱い。頬が裂けたが、身体をひねり天井から降りて部屋の隅からこちらへ来る。仕掛けてくるのならばもっと話は単純になる。
索を放して相手の撃ち込みを受けそらしながら懐へ入り、肋の下を貫く。年嵩であるし、気配に敏感だったが、練れていない。撃ち込みが速いだけで単純だった。
ただ、物音はかなり大きくなってしまった。起きて隠れるヤツも出るかもしれない。ククリで頭を割る。鉄ならそろそろ脂で働かなくなる頃だ。コーシツェルは殆ど劣化を見せていない。縄鏢を拾い、脳を掬って食う。この運動能力がどこから来るのだか解剖したかったが、どうしようもない。
次。時間との戦いでもある。隣はやはり目覚めていた。ベッドを膨らませてあるが寸分も動かない。それでも固定された家具類では隠れられる位置が限られている。よく知った部屋だ。ベッドの中身は換えの服と限られた持ち物だ。本人はクロゼット以外にない。
大きな音がするだろうが、選り好んではいられない。上から落とす形で縄鏢を投げる。斜めに入った先で物音がする。索でクロゼットのドアを割いていく。斜めに落ちたドアの中から錘が擦ったのだろう、肉の感触がした。俺が当てずっぽうで撃ち込んだのではないことが解ったのだろう、転がり出てきて机の陰へ入る。影で身体の大きさは解った。小さい。多分仕掛けてくるだろう。低く構えて後の先を取る。地の利として結局この入り口を抑えることが重要だ。
が、その精神の居着きを読まれた。机を足がかりに跳躍して頭の上を抜けるルートを取られる。無理に頭上を塞ぐのでは体重をすべてのせた動きを止められない。下がって着地点で戦うことを強いられた。
踵に落下の体重をのせて蹴り落としてくる。受けずに躱して背中側を位置取る。その首に風切り音と共に矢が当たる。
アリョーシャだ、と直感した。窓抜きで的中させ、獲物以外は傷を入れない。これは俺にとって都合が良すぎた。ククリを抜いて頭を割る。納刀しながら脳を食って次へ向かう。遅延を避けられた。
次の部屋は低い位置で脚を刈ろうとクラウチングで待ち伏せされていた。低すぎて一瞬認識が遅れる。片足は逃がせたが、頭を突っ込むことで倒しにかかってくる。力では負ける。下半身は倒れるに任せて首を錘で切ることに集中する。相手は両手、体共にこちらを倒れさせることに注力している。腕だけで錘を使い頸動脈を切ってしまう。血が吹き上がって濡れていく。
倒れた姿勢から抜け出して立ち上がる。もう武器分の有利だけでは埋まらないかもしれない。今はまだ血が暖かいが冷えてくれば動きが遅れ、疲れれば認識が遅れる。それが怖かった。
次の部屋で本当に怖れていた待ち伏せが起きた。ドアの鴨居に足をかけて天井貼り付きで待たれていたらしい。俺がドアを開けた時に肩を足がかりに逃げられた。速い。警備の詰めていたセンタールームを目指している。朝、そこで個室の鍵を解放するための。追いつけない。ここからは一対多だ。
片方は要するに軟器、遠心力を作っておいて貫手とほとんど同じ型で撃ち出すだけでよかった。どんな程度のモノかと的を作って撃ち出すと最初こそ命中率が低かったが、一旦わかってしまえばそこは問題にならなかった。どの程度の遠心力で撃てば良いのかを知る作業に入ると、それが見た目よりも遥かに威力のあるモノであることがわかった。
振り回して撃ち下ろすとコンクリートぐらいなら砕けてしまう。強化プラスチックシールドも入る角度に気をつけるとあっさりと割れた。ハイドラ用の鋼材で出来ているのだから、対人で用いるようなものではないのだろう。
手のように自在にとはいかないが、殺さないようにする必要が無いのだからどれだけ威力があってもいい。むしろ威力がないと刺さったまま抜けないことが最も怖い。柔らかいものに刺さった時の癖がよく掴めなかったが、槍より目立つことなく相手が対応しにくく、工夫の余地がある。
索ではなく錘となる刃を握って刺突武器として使うことにも無理がない。
グルカナイフの方が難物だった。山岳兵が使うのは半分鉈として、枝を切り出すことや足元を確保するのに都合のいい普段使いのナイフなのかもしれない。人を相手にするとなると身体能力でもって格闘機が軽逆脚で跳躍して撃ち下ろすような動きになる。その跳躍のコントロールは、地に足をつけて摺り足気味に動く動きと真逆のことを要求してくる。
切り上げることは重量が威力を削ぐので刀術では変化として用いられる方が圧倒的に多い。剣術と根本的に違うのは突きが中心にならないこと。
それとは全く別に、柄の使い勝手が良かった。相手の刃はここで受けろと言わんばかりの裂け目が備えられ、刃次第ではソードブレイクを仕掛けることも可能に作ってある。
双方とも遠心力を制することを課題にくれるものだった。
それら向き合って鍛錬を積むのはとても楽しかった。ハイドラを初めて組み上げて乗った時の事を思い出す。慣れない道具ながら人体操法を意識してやり直していくような感覚。オートバランサーを切って、自分の操作で歩けた時の感覚。それから型を一通り踏めた時の感動。
踏み慣れた套路であっても、毎日体の様子は変わり、それに合わせて套路を踏み直してゆく。そういうみずみずしい感動を毎日肉体が贈ってくれる。
もうじき相対した敵に殺されるかもしれない、と切実に思うとそんな些細なこと一つ一つが名残りおしく思えた。
_____
特に決めていた訳でもなかった。これで手足と同じに使える、と実感して眠り、起き抜けに茶を飲んで出る。刀をはくのは普段とあまりに左右の重心が違うので腰に固定してしまった。それに縄鏢を持って夜闇をゆく。じき明け方になるが、明けるまでにこちらが死んでいるか、食えるだけ食って出られるか、あまり時間の余地は作りたくなかった。
それに、明けはだいたい夜勤との交替でバタつく。食い尽くせても、出られなければ意味がない。交替で人員が増えるか、対応で混乱するかは賭けの域だが、もともと士気の高い警備ではない。死んでいるのを見つけた時、警備自身が自分の命を優先して逃げ出してくれれば戦闘が一つ減る。
警備はやはり自分が抜け出した時よりも薄かった。機械化が進められて意志のある警備員が少ない。その少ないツーマンセルの片方が認識出来ないように片方が作る死角から近づいて行く。四角の建物の角からつき、外周に添って裏口を狙う。搦手門のように戦時が遠ざかるとどうしてだか通用口というのが甘くなる。
長さを測って二手で縄鏢を撃つ。同時に致命傷を負うよう、双頭を遠い方、近い方と順に首を狙って放った。ド、と音は一つになって響く。二人ともが呻いて倒れた。
銃を持っていようと強力な防御を誇ろうと索敵が出来ていない大隊は壊滅する。それはハイドラに乗って居なくとも同じことだ。
多分生体反応を送っていたのだろう信号が停止して、アラートが鳴る。確認する通信の声がした。それを無視して中へ進む。この先には詰所がある。質の良くない警備は通信機に向かって話しかけ、モニターを覗き込んでいた。ヘルメットを被っている。少し上から放物線を描かせて首と頭の境目に縄鏢を落とす。通信の音が消えた。退路はこれで確保出来た。
中はこれほど易くはないだろう。だが、防護服や武器の心配があるのは腕の劣る職員の方だ。
警報は鳴っていない。これは収容したこどもが機を見出して逃げ出すことを防ぐための措置だろうが、俺が本当に怖れていることも同時に防いでくれる。文献散逸。逃げ出した連中を外で見つけ出して獲ることは難しい。
この時間だ、殆どの文献が自室に戻されて眠っているだろう。警備室からでは個室のロック解除は無理だが警備員のカードキーならば分断したまま対応するようになっているはずだ。
殺したゲートの警備は部分的にしか権限がないかもしれない。それでもIDは使えるだろうとIDを外す。
入り口はそれで開いた。
その先には警備が四人集まっていた。だが、密集せざるを得ない場所で人数が詰まっている。盾の隙間から銃が向けられる。銃が狙定を始めるより先に盾をぶち破って盾を構えた手を壊す。ひ、と正面を固めた二人のうち一人が怯んだ。そのまま横薙ぎで怯んだ方の首を断つ。
そこで後詰めが怖気づいて後退した。狙定も出来ていない。
戦意がなくなったヤツが通信すらしていないのを全体を見るともなく見て確認する。片手を押さえて蹲る前衛は放置して、通信機器に触れた残りの後衛の顎を下から割り上げる。走り寄って腕を押さえて蹲る前衛の首を踵で折って踏み、後衛に膝を入れて床へ倒す。
ヘルメットの破片が床に散乱した。これで一旦警備の方はタネ切れだろう。
後衛の方が権限が高い。IDと通信機を探って盗る。偽の位置情報を出すために力の限り外に投げる。
IDと符号しなくなればすぐに異常はわかってしまうだろうが、判断する時間を割かせなくてはならない。
個室のある層へ走ってゆく。
静かだ。自分の足音だけしかしない。
扉にIDを押し付ける。あどけない、寝顔。ククリを抜いて頭を断つ。脳に手を突っ込んで引っ張り出して食う。掌にひとすくい。全部食ってはやれないし、身体を検分して理解する時間も取れない。そのことに感傷が過る。何番だか確認する余裕もない。次。また次。
数人食った辺りでドアを開けた瞬間目を醒ましたやつに遭遇した。縄鏢を放ちながら寄るがすばしこい。すぐに跳ね上がって縄鏢を躱して天井の角に貼り付いた。ドアは譲れない。上下に降って索を波打たせ、先端を届かせる。線の制圧では弱い。頬が裂けたが、身体をひねり天井から降りて部屋の隅からこちらへ来る。仕掛けてくるのならばもっと話は単純になる。
索を放して相手の撃ち込みを受けそらしながら懐へ入り、肋の下を貫く。年嵩であるし、気配に敏感だったが、練れていない。撃ち込みが速いだけで単純だった。
ただ、物音はかなり大きくなってしまった。起きて隠れるヤツも出るかもしれない。ククリで頭を割る。鉄ならそろそろ脂で働かなくなる頃だ。コーシツェルは殆ど劣化を見せていない。縄鏢を拾い、脳を掬って食う。この運動能力がどこから来るのだか解剖したかったが、どうしようもない。
次。時間との戦いでもある。隣はやはり目覚めていた。ベッドを膨らませてあるが寸分も動かない。それでも固定された家具類では隠れられる位置が限られている。よく知った部屋だ。ベッドの中身は換えの服と限られた持ち物だ。本人はクロゼット以外にない。
大きな音がするだろうが、選り好んではいられない。上から落とす形で縄鏢を投げる。斜めに入った先で物音がする。索でクロゼットのドアを割いていく。斜めに落ちたドアの中から錘が擦ったのだろう、肉の感触がした。俺が当てずっぽうで撃ち込んだのではないことが解ったのだろう、転がり出てきて机の陰へ入る。影で身体の大きさは解った。小さい。多分仕掛けてくるだろう。低く構えて後の先を取る。地の利として結局この入り口を抑えることが重要だ。
が、その精神の居着きを読まれた。机を足がかりに跳躍して頭の上を抜けるルートを取られる。無理に頭上を塞ぐのでは体重をすべてのせた動きを止められない。下がって着地点で戦うことを強いられた。
踵に落下の体重をのせて蹴り落としてくる。受けずに躱して背中側を位置取る。その首に風切り音と共に矢が当たる。
アリョーシャだ、と直感した。窓抜きで的中させ、獲物以外は傷を入れない。これは俺にとって都合が良すぎた。ククリを抜いて頭を割る。納刀しながら脳を食って次へ向かう。遅延を避けられた。
次の部屋は低い位置で脚を刈ろうとクラウチングで待ち伏せされていた。低すぎて一瞬認識が遅れる。片足は逃がせたが、頭を突っ込むことで倒しにかかってくる。力では負ける。下半身は倒れるに任せて首を錘で切ることに集中する。相手は両手、体共にこちらを倒れさせることに注力している。腕だけで錘を使い頸動脈を切ってしまう。血が吹き上がって濡れていく。
倒れた姿勢から抜け出して立ち上がる。もう武器分の有利だけでは埋まらないかもしれない。今はまだ血が暖かいが冷えてくれば動きが遅れ、疲れれば認識が遅れる。それが怖かった。
次の部屋で本当に怖れていた待ち伏せが起きた。ドアの鴨居に足をかけて天井貼り付きで待たれていたらしい。俺がドアを開けた時に肩を足がかりに逃げられた。速い。警備の詰めていたセンタールームを目指している。朝、そこで個室の鍵を解放するための。追いつけない。ここからは一対多だ。
NEWS
本日のニュースです遺跡巨人はゆっくりと南下を続けています
いくつかの勢力が攻撃を試みましたが、全く傷を与えることができません
ごく少数のハイドラを内部に侵入させるに留まりました
遺跡巨人は、不気味に光る光背を揺らめかせています
「遺跡巨人は、かつて滅びた真のドゥルガーそのものです」
「内部からも外部からも、破壊することは不可能です。我々には――」
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ゴホゴホッ……ドゥルガーの内臓は快適かね? ……ヒヒッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「フェフフェトの情報から分かったことは多い。遺跡だと思われていたもの、その正体」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「それは、休眠中のドゥルガーの繭だったのだ……ヒヒッ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「ドゥルガーは滅びてはいない……ゴホッ……いまだ、この残像領域で眠りから覚めるのを待っていたのだ」 |
白兎生体化学研究員『ブレア』からのメッセージ 「……やがて、前文明の破壊者、ドゥルガーは各地で目覚めるだろう。今度こそ世界を滅ぼすために……ヒヒッ」 |
『フェフフェト』からのメッセージ 「(ザザーッ)……セクション・6は快適だ。温かいし、眠気を誘う」 |
『フェフフェト』からのメッセージ 「だが、オレはまだ眠るわけにはいかない。ここが勝負だからだ」 |
『フェフフェト』からのメッセージ 「遺跡巨人の侵攻を止めねばならない。そのために、セクション・6での決戦が必要だ。セクション・6において、ドゥルガーをハッキングするのだ」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「セクション・5が近いな。わたしも同行する。確かめたいことがある」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「それは、わたし自身に関係することだ。聖魔領域の知識に、それはある」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「わたしは知りたいんだ。未来も、過去も、教団は捉えている。でも、足りないものがある」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「それは、現在。今生きる、わたしの物語。それをわたしは見てみたい」 |
ヒルコ教団の巫女『ネコ』からのメッセージ 「このまま、両親の期待も失い、教団の流れに身を任せるのはつまらない。なぁに、わたしは『ネコ』に護られているからな、安心だ」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「シルウェストリスへの協力に感謝する」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「『グレムリン』の居場所を掴んだ。戦いは近い。用意を始めてくれ」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「攻撃は、およそ8週間後を予定している。予定は遅れるかもしれんが……」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「君たちはセクションの攻略もあるだろう。一瞬で時は過ぎ去るはずだ」 |
シルウェストリス社長代行『ネア』からのメッセージ 「そうそう、時空学の研究がかなり進んだことも伝えておこう。新しい理論が見つかりそうだ。進捗は60%程度だが」 |
少年Eからの通信 「Dちゃん、元気かなぁ」 |
少年Fからの通信 「シミュレーション通りに動くよ」 |
少年Fからの通信 「ぼくには、やらなくちゃいけないことがある」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「私は強面だからな、よく、子供には泣かれてしまっていた」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「そんな、些細な壁が、いくつも私の周りにあって、私は世界から断絶していた」 |
マテリアルベルト発動機担当『レオ』からのメッセージ 「なぜ、こんな話をするのかって? そうだな……ほんの、気まぐれだ」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「嘘だ……ドゥルガーは世界を護るって、言ってたじゃないか」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「わたしの使命は、世界を、救命する……偽りのない、使命……」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「お前はいったい……お前は、何者だ」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「なぁ、答えてくれ。領域拡散精神遊離環……頼む、お前は世界を救うんだろう、答えて……」 |
デバステイター・センチネル≪ΜΕΛΠΟΜΕΝΗ≫ 「わたしは、戦うことしかできないんだ……救う……? 何を……? 嘘だ……」 |
◆訓練
適性の訓練をしました適性が72上昇した
王 零式はライトスタッフβを1085cで購入した!!
王 零式はUNLEASHEDFIRE-Ⅱを420cで購入した!!
王 零式はUNLEASHEDFIRE-Ⅱを420cで購入した!!
王 零式は時に刻むを489cで購入した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
金塊を200cに換金した!!
◆作製
資金を100を投入した!!
作成時補助発動! 加重!! パーツ重量が 62 増加!!
作成時補助発動! 加重!! パーツ重量が 62 増加!!
3年保証書31と3年保証書31を素材にして練功を作製した!!
◆戦闘システム決定
バーサーク に決定!!
◆アセンブル
◆僚機設定
アレクセイ・エルステッドとバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……生存優先
◆ミッション
ミッション設定……ミッションA
ユニオン活動
四不像の檻の活動記録
ウーシュウだ。
失われつつあるそれらを囲う動物園がある。
御伽噺さ。
いや、診療所だよ。心霊手術?そうかもしれない。
人の殺し方と生かし方は同根だってことだ。それがわかるならまあ茶の一杯もふるまうが
失われつつあるそれらを囲う動物園がある。
御伽噺さ。
いや、診療所だよ。心霊手術?そうかもしれない。
人の殺し方と生かし方は同根だってことだ。それがわかるならまあ茶の一杯もふるまうが
ユニオン設備
┗CT
ユニオン連帯
……なし!!
ユニオン金庫……1300c
利子配当…………130c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
100c支払い、経験値を1手に入れた
ENo.128からのメッセージ>>「!!」
今日もお茶を貰えるらしい。そして、えびっこは貰う気満々である。
さっぱりしたお茶、きっと先日のとはまた違ったおいしさに違いない。
期待しているのがありありと判る様子で、触覚を忙しなく動かしている……
メッセージ
ENo.48からのメッセージ>>
メッセージを送信しました
>>Eno.128: >>Eno.48 >>Eno.67
アリョーシャ 「今日行くんだろ? 俺は病人だからな……上手くやれよ、ぐらいしか言ってやれねェが」 |
アリョーシャ 「《月は全てを見ている》んだぜ。 弓も弦も見えないくらい、霧に隠れた新月でもなァ」 |
メッセージを送信しました
>>Eno.128: >>Eno.48 >>Eno.67
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 1650
追加収入 10
攻撃戦果補正1.95%
支援戦果補正2.36%
防衛戦果補正5.66%
販売数補正 0.8%
未確認機補正4%
サブクエスト0.5%
敵警戒値補正0.521%
追い上げ補正3%
合計現金収入1996
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額535
整備請求額 0
ユニオン費 -100
手当金 100
パーツ販売数 8個
今回の購入者-->>25 >>133 >>133 >>201 >>231 >>268 >>302 >>303
◆経験値が71増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 10
攻撃戦果補正1.95%
支援戦果補正2.36%
防衛戦果補正5.66%
販売数補正 0.8%
未確認機補正4%
サブクエスト0.5%
敵警戒値補正0.521%
追い上げ補正3%
合計現金収入1996
--弾薬費請求 0
--整備控除修正額535
整備請求額 0
ユニオン費 -100
手当金 100
パーツ販売数 8個
今回の購入者-->>25 >>133 >>133 >>201 >>231 >>268 >>302 >>303
◆経験値が71増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
王 零式は耐反動フレーム32を入手した!
王 零式は強力回転機構32を入手した!
マテリアルベルト発動機は制裁を受け、貢献の3割を失った……(2 → 2
◆0cの返還金を受けました
明日の戦場
第3ブロック
謎の巨大空間
遺跡探索中に謎の巨大空洞を発見した。調査してほしい。内部には謎の残像が滞留している。気をつけろ
来週の霧濃度:82%
来週の電磁波:100%
来週の警戒値:554%
マザー・アース |
西 |
I-Doll |
ヴィラカティ |
ハーヴェイ=アボット |
ヴィンス・ナイトレイ |
ダレル・D・ディーキン |
アグロヴァル・エッフェンベルグ |
アメリ・アメッタ |
ニシュカ・パーシスタンス |
テオとニコル |
tanpopo |
パド・パラドクス |
Дмитрий Сергеевич Перестройков |
ハニーベア |
フィフェリさん |
只野 足軽 |
アレクセイ・エルステッド |
王 零式 |
エイプリル・ストーン |
ツギハギのマ王 |
--- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
装甲DR『ポーン』[電子] |
装甲DR『ポーン』[電子] |
未確認機『アリューシャントレンチ』[粒子] |
『トーチカ』[物理] |
未確認機『アリューシャントレンチ』[粒子] |
『トーチカ』[物理] |
戦闘機『デボンレックス』[物理] |
未確認機『アリューシャントレンチ』[粒子] |
戦闘機『デボンレックス』[物理] |
未確認機『アリューシャントレンチ』[粒子] |
戦闘機『デボンレックス』[物理] |
未確認機『アリューシャントレンチ』[粒子] |
キャラデータ
名前
王 零式
愛称
王 零式
機体名
睚眦
|
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プロフィール
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王零式(ワンリンシー) 東洋人の外見をした28才の旧い旧い武術を修める男。166センチ童顔で体格に恵まれているとは言い難い。 礼儀正しく明るく、優しさを出し惜しみせず、武術で得た身体への知識で施療を無償で行うことも少なくない。 のは表向きの顔である。 そもそもは武術すべての失伝を危惧した一人の富豪が使える者を確保し、その理解の全てと身体の全てを保存し続けてきた、人間と武術の動物園に残された四不像がこの名前のない男の生まれである。 あまりに使えると管理者が扱いきれないために分割された一片の技術しか持たなかったが、猛烈な飢餓に襲われて園の旧友を食べた結果、彼は旧友の持つ技術体系を理解する。 それはプリオン病を意図的に「手懐け」脳とそれに載る「文献」を運ばせたこと、友人と戦い身体を解体して理解したことの両面から来る現象だった。 遁走した彼が行き着いたのは、威圧感のない外見ながら強力な殺人術を持ち、しかも武器のチェックに一切引っかからないことを最大に利用した稼業、暗殺者である。 だがそれでも隠された園の仲間のゆくえを調べ上げて食べるには足りない。 身元を問われず大きく稼ぎ、その金の行方があまり追求されない立場の一つとしてハイドラライダーのライセンスを取得することになる。 機械は効率を重んじれば人としてのなりたち、他の生き物に似てくるもので、そう弄り方は変わらず。 ハイドラ 睚眦(ヤジ) 殺すことを好む竜生九子の一つの名を冠した。 エンジンを廃しての霊障特化機として組み上げる。睨み殺すのに冷静に正気を失うことは両立するのだ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機体データ |
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1 | 術導肢B | 開手 [27/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
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2 | 素材 | 呪いの人形30 [30/重霊障/---] [素材] |
▼詳細 |
3 | 操縦棺A | UDP『山茶花』 [24/---/---] | ▼詳細 |
4 | 素材 | 耐反動フレーム32 [32/重変形/---] 特殊B[320] [素材] |
▼詳細 |
5 | 素材 | 強力回転機構32 [32/重旋回/---] 特殊B[320] [素材] |
▼詳細 |
6 | FCSC | KernelPanic [23/出力/出力] | ▼詳細 |
7 | 軽ブースターA | 馬歩 [29/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
8 | 軽ブースターA | 馬歩 [29/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
9 | 術導肢A | edededtggg【無繋脈肢体】 [28/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
10 | 軽ブースターA | 馬歩 [29/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
11 | 中逆関節A | 『辿誅』 [27/重霊障/重霊障] 機動[382] 跳躍[231] AP[1255] 旋回速度[927] 防御属性[粒子] 防御値[429] 貯水量[156] 弾数[1] 積載量[2900] 消費EN[107] 金額[1041] 重量[1208] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
12 | --- | --- | --- |
13 | 重ブースターA | 重ブースターA設計書 [20/保証/---] 特殊B[80] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 術導肢B | ライトスタッフβ [30/薄装甲/薄装甲] | ▼詳細 |
15 | --- | --- | --- |
16 | 軽ブースターA | 馬歩 [29/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
17 | 軽ブースターA | 仆歩 [26/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
18 | 軽ブースターA | UNLEASHEDFIRE-Ⅱ [30/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
19 | 軽ブースターA | UNLEASHEDFIRE-Ⅱ [30/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
20 | --- | --- | --- |
21 | 軽逆関節A | 時に刻む [30/重保証/重保証] 機動[754] 跳躍[263] AP[418] 旋回速度[1054] 防御属性[粒子] 防御値[214] 貯水量[104] 積載量[2100] 消費EN[128] 金額[489] 重量[920] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
22 | エンジンD | 練功 [31/重保証/重保証] | ▼詳細 |
23 | 砲塔B | 『不退引』 [28/保証/保証] | ▼詳細 |
24 | 培養装置C | 培養装置C設計書 [24/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
25 | --- | --- | --- |
26 | 軽逆関節A | 試作鉄脚改ニ [28/出力/出力] 機動[749] 跳躍[265] AP[424] 旋回速度[1060] 防御属性[粒子] 防御値[217] 貯水量[105] 積載量[2100] 消費EN[130] 金額[1056] 重量[800] [逆関節] *作者* |
▼詳細 |
27 | 高速増殖培養槽A | 高速増殖培養槽A設計書 [23/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
28 | FCSC | Z.A-C/1855L1 [24/重霊障/重霊障] | ▼詳細 |
29 | --- | --- | --- |
30 | --- | --- | --- |