ENo.0136　エマニュエル・スミス

エマ「さてお嬢さん、ご機嫌な生還だと言いたいところだが」
ファレン「分かっているわ。『エイレンスキアナハ』の中から見ていたけれど」
ファレン「ここは私達の居た世界じゃないのでしょう」
エマ「話が早くて恐縮だ。恐縮ついでに、残念ながら脱出方法はまだ分かっていない」
ファレン「そんな事だろうと思っていたわ」
エマ「やけに落ち着いてるな。もう少しビビると思ってたんだが」
ファレン「私は国防大臣の娘よ。それよりもあなたよ」
エマ「俺が何か？お嬢様」
ファレン「お勤めご苦労様と言いたいところだけど、無茶しすぎよ」
ファレン「もう少しチームメイトの事も考えてはいかが？」
エマ「こいつは恐縮だ。お嬢様から直々の進言とは恐れ入るぜ」
ファレン「……あなたの事は知ってるわ。エマニュエル・スミス。SASでも指折りの問題児だそうね」
エマ「命の価値は等価じゃないんだぜ。あんたならそれはよく分かっているはずだろ」
ファレン「そうね。でも価値を決めるのは私達よ」
ファレン「フィガロ・ピースレイのような稀有なケースを、杜撰な指揮系統のせいで失うわけにはいかないわ」
ファレン「……納得していただけたかしら？」
エマ「……」
エマ「…………分かってるぜお嬢様」
エマ「フィガロやマノ社の連中には報いるさ。オペレーションも完遂する。必ずな」

ファレン「……本当に分かっているのかしら」

「ええ、そうですね。エマさんたちの件、お疲れ様でした。よければイェツカさんが屋上に作った露天風呂にて疲れを癒していただければ……ほわ！突然なんですか……Arnoさん……？」

するり、と画面を潜り抜ける様子を見、

「なんですかそれーーーー！！！」

しこたま驚いた。めっちゃ羨ましがってる。

「と、ところでえびっこさんからご機嫌なお金が振り込まれてるんですけど、これ大丈夫なんです？お家の方に連絡とった方がいいんじゃないですか……？」わたわた