ENo.0042　ジル・スチュアート

「リーは……本当に、大丈夫なのかな」

各々の部屋に戻って少し後のことだった。
少女は端末と向き合っていた。

『……では、戦うのは辞めにするか？』

「それは――――」

そうすれば、リーはこれ以上ボロボロにならなくて済むかもしれない。
しかしそれは同時に、世界の行く末を誰かに委ねることにもなる。

「……私は、自分の手で守りたい。自分が、自分の大切な人たちが生きるこの世界を」

『答えは決まっている。……ならば、あの男を信じるしかあるまい』

『それに……今回の敵、見たこともないような機体だ。味方にもいるようだが……危険なのはあの男だけじゃない』

「……わかってる。生きて帰るよ、私たちも」



……Anubisは知らないけれど、100連ミサイルを私は知っている

5年前のあの時と、同じものではないのだと思う

だけど

5年前と変わらない



私は負けない


負けるわけにはいかない

16回日記後の内容を後ほど掲載します。（時系列は15回戦闘結果→16回日記→本文→16回戦闘結果）

https://www.dropbox.com/s/0z0ynse3rg75tts/16_greywolf.txt?dl=0